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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
三章狼と狐の追い掛けっこ
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五十一話

妖狐の里、里長の家

メリア達は緑色のロボットを追い払った後倒れた明日奈を連れて妖狐の里に入った、里に入った三人は事情を説明し明日奈の治療を里の者達に頼んだ結果、里の者達の意見で優秀な治療術を使える里長の家に明日奈を運ぶ事となった

メリア達が里長の家に明日奈を運び込むと早速里長の手によって明日奈の治療が始まった、魔法を使った治療でも陰陽術を使った治療でも治療の際痛みが走る、明日奈は治療中悲痛な声を上げたが無事腕は完治し、右腕が使えなくなるという自体は防ぐことが出来たのだった



三日後

腕の治療が終わった後明日奈は三日間眠り続けていた、メリア達は目覚めない明日奈の事を心配し里長に明日奈は何故起きないのかと尋ねると、里長は明日奈が起きない理由は治療により体力を大きく消費した為で体力が戻れば目覚めるだろうと伝えた、それを聞いたメリア達は安心し現在は里長の家で明日奈が目覚めるのを待っている


スースーと規則正しい寝息を立て時折狐の耳をピクピクと動かす明日奈の瞼がゆっくりと開く、目覚めた明日奈は起き上がるとキョロキョロと部屋を見渡し

「・・・何処よ、ここ?」

と首を傾げる、そして折れた筈の右腕の状態を確認する

「・・・治ってる?誰かが治療してくれたのね、お礼を言わなきゃ」

明日奈は腕を治療してくれた者にお礼をする為、立ち上がろうとするが三日振りに目覚めた為かふらつき立てず布団に尻餅を着いた

「立てないわね・・・うん」

うーんうーんと足に力を入れて立ち上がろうとしてみても立てない、どうやら起きれる程度に体力は戻ったが立ち上がれる程度の体力は戻っていないらしい

「誰かが来てくれるまで待つしか無いか・・・ホワイトローズ?」

立てないのなら誰かが来るまで待つしかない、その為明日奈はこの場で会話が出来るであろうホワイトローズを呼ぶ

『おはようございますマスター』

明日奈に呼ばれたホワイトローズは明日奈の荷物が置いてある机の上から浮かび上がるとフワフワと明日奈が座っている布団の上まで来て明日奈の隣にストンと落ちた

「あんた飛べるのね・・・早速質問、私何日位寝てたの?」

『私の内蔵魔力を使えば十秒程度は浮かべます、そしてマスターが眠っていたのは三日間です』

ホワイトローズから三日間も眠っていたと聞いた明日奈はそんなに眠っていたのかと驚く

「三日も?私の体そんなに眠る程ダメージ受けてたの?」

『Yes、腕の骨が折れたダメージが一番大きいダメージですが、マスターは頭にあのロボットの拳の一撃を貰っています、そのダメージにより気絶する直前からあまり良い状態では無かったのです、私としてはあの時点で何故マスターが気絶しなかったのか理解不能です』

頭へのダメージは一番まずいダメージと言っても良い、あのロボットの拳の一撃を貰って気絶せずに戦えていたのは奇跡と言っても良い位だろう

「そういや殴られたわねかなり痛かったのを覚えているわ」

明日奈は殴られた時の事を思い出してみる、あの時は確かに若干意識が朦朧としていたが、ロボットを追い払う事に集中していた為、少し位朦朧としているのは気にせず戦っていた気がする

「うん、考えると私自身もよく気絶しなかったなと思うわ」

『また頭に攻撃を受けた際今回のように意識を保っていられるとは限りません、ですので頭へのダメージは出来るだけ受けないようにして下さいね?マイマスター』

「ええ、ふふっ気を付けるわ、ホワイトローズ」

自分を心配してくれるホワイトローズの気遣いはかなり嬉しい、嬉しくなった明日奈はホワイトローズをギュッと抱き締めた

「さてと、それで誰かこの部屋に近づいて来る反応は有る?」

『今の所特に無しです、マイマスター』

「そう、なら来たら教えてね?ホワイトローズ」

『Yes』

ホワイトローズに部屋に近づいて来る者は居ないと聞いた明日奈はゴロりと寝転がり誰かが来るまで柔らかい布団の寝心地を楽しむ事にした



三十分と言う時間が過ぎた、明日奈はご機嫌な様子のホワイトローズが考えた新しい武器案などの話を聞いて暇を潰している

『ですのでマスター、数機のビットによるオールレンジ攻撃は非常に有効なのです!』

ホワイトローズにとって自分の機能を発展させその機能を試すのが一番の楽しみである、その為こう言う暇な時間で明日奈が何もしていない場合は、セールスマンのようにホワイトローズ自身が考えた新機能の内容を聞かせて来る

「オールレンジ攻撃は確かに強いだろうし、有効だろうけど、魔力消費が大きいんじゃない?」

数機のビットによるオールレンジ攻撃は確かに強力であろうが、ビット数機を同時に展開した際の魔力は大きそうだ、明日奈としてはホーリープラスターなどの大技以外では魔力消費は少なくしたいのだ

『確かに今のバージョンのビットはマスターの魔力が100だとすると10程度の魔力を消費してしまいますが、必ず高効率化をしてみせます!』

「そう・・・なら高効率化が出来たら採用って事で良いわね?」

『はい!』

ホワイトローズは自分の新しい武器計画が明日奈にオッケーをもらえて嬉しそうだ

そして今度は明日奈が考えた、巨大ロボット案(後に没となった)をホワイトローズに聞かせようとした所、襖が開いた

「明日奈!起きてたんだ!」

と部屋に入ってきたメリアが嬉しそうに近づいて来る、その後ろにシュルクと白花も居る

「ええ、皆おはよう、心配かけたわね」

明日奈はよっこいしょと起き上がると布団の隣に座るメリアの頭を撫で、シュルクと白花に笑いかける

「体は大丈夫か?」

「うん、ちょっと立てないけど体力が戻ったら大丈夫そうよ」

早速シュルクが体は大丈夫かと聞いてきたので明日奈は笑顔を浮かべながら体力が戻れば大丈夫そうだと答える

「そうか、ならなんか食って体力を回復させねぇとな」

「ええ!そうね!何か食べないとね!」

何か食べないとねと言った明日奈はこの家に詳しそうな白花にキラキラした目線を送っている、三日振りに起きた為かなりお腹が空いていたのだ、今までは誰も居ない為お腹が空いているのを考えないようにして我慢していたが、人が来た今はもう我慢などしない

「ふふふ、それではこの屋敷の人に頼んでご飯を用意してもらうように頼んで来ますね?」

「ええ!お願い!」

白花は明日奈のお願いにはいと微笑みながら答えると部屋を出て行った

「ねぇシュルク、明日奈は相変わらず食いしん坊だね」

「仕方ねぇさ、あの食いしん坊狐が三日も何も食べれなかったんだ、そりゃああなるさ」

メリアとシュルクは呆れた様子でご飯、ご飯、とウキウキした様子の明日奈を眺めていた

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