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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
三章狼と狐の追い掛けっこ
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四十九話

ダーマフィール山脈

明日奈達三人と白花は妖狐の里に続く山道を歩いている

「少し寒いわね」

寒さに強い妖狐である明日奈でもこのダーマフィール山脈の気候は肌寒く感じるようだ

「す、少し寒いだけなんだ、私はもう結構寒いよ」

「俺も結構寒い」

そして人間であるメリアとシュルクにとってはこの山脈の気候は結構寒いようだ、二人とも少し震えている

「お寒いのですね、なら」

震える二人を見た白花は二人に向けて手をかざす、かざした手のひらから紫色の炎が灯り二人に近付いて行く

「狐火です、それで暖をお取りください」

この白花の狐火は術者がターゲットした者を追尾する機能を持ち、触っても火傷しない安心使用である

「ありがとう白花ちゃん」

「すまん」

二人は気を使って狐火をくれた白花に感謝し、早速暖を取りながら歩き始めた

「ごめんね白花、二人は私の仲間なんだから私が狐火を灯すべきなのに」

「いいえ、この程度の事にお礼なんて入りませんよ、むしろ姫様の役に立てて嬉しいです」

白花は本当に明日奈の役に立てて嬉しいのか、花のような笑顔を浮かべている

「そっか、でもありがとう」

「はい」



暫く進むと雪が積もって来た、雪もチラチラと降り始めやがて本格的に降り始め吹雪となる、暖かい狐火のおかげてシュルクとメリアは快適そのもののようだが、妖狐である明日奈も肌寒く感じて来た

「二人とも地面滑るよ、足元に注意してね」

吹雪で視界が悪くなってきた為明日奈は二人の方を向いてに足元に注意をするように促す、滑って転ければ凍った地面、かなり痛いはずだ

「うん」

メリアは返事を返し、シュルクは頷いた、二人ともこの転けたら痛そうな地面で転けたく無いのでより注意しながら歩く

「白花も転けちゃ駄目よ?」

「はい、大丈夫です」

明日奈は白花の方に視線を移すと彼女にも声をかける、白花は大丈夫だと答えたが明日奈が白花の方を向く前に転けかけていたのは秘密である

「そう言えば白花、ここら辺って魔物は出ないの?随分静かだけど」

明日奈の良い耳には近くを歩く魔物や動物の足音は聞こえていない、しかし魔物が居るのか居ないのか情報を知っておく事は必要な事である

「私も気になる、この地面じゃ戦える自信が無いし・・・」

「魔物ですか・・・アイスウルフやスノータイガーがこの周辺に生息していますが、この山道には近付かないので大丈夫だと思いますよ」

村人が山道の周辺で昔から妖狐達がアイスウルフやスノータイガーを退治して来た為、魔物達は近付けば殺されるのを学習し近付かないのだ、それでも勇気ある魔物は山道に入り込み被害が出てしまうが、年に数回の事である

「そう、なら安心かしら・・・」

明日奈はこの周辺の事をよく知る白花がそう言うのなら安心かと気を抜こうとしたが、何者かがこちらを見る気配を感じ仲間二人に視線を送る、その視線を受けた二人は武器を構える、メリアは若干泣きそうな顔をしている

「えっ?えっ?皆様どうなされたのですか?」

「何かが居るの、白花貴女戦える?」

明日奈が感じた気配これは動物でも魔物でも無い、白花が戦え無いのなら慣れないこの凍った地面では白花を守り切れる自信が無いので明日奈は白花に戦えるのか聞く

「はい、戦えます、戦えますけど一体何が居るのですか?姫様と同じ妖狐の私でも分かりません」

「貴女の里には奴等は来てないのね、まぁ敵が出て来たらどんな奴か分かるわ」

「はい」

白花は明日奈の言葉を信じる事にしいつでも戦えるよう気を張る事にする



四人は警戒しつ周囲の様子を伺う、先程まで聞こえなかったズン、ズンと地面を揺らす音が聞こえ始めこちらに近付いて来ているようだ

「本当に何かが居るのですね・・・」

「ええ・・・」

明日奈は剣を構えいつでも敵が攻撃して来ても良いように警戒しつつ、焦っている、この気配は確実に例の敵だ、こちらの攻撃が通じにくい例の敵にこの慣れない地面で戦えるのか逃げた方が良いのでは無いかと考え焦っている

(これから行く村に逃げるわけにもいかない、村の人達がどれだけ戦えるのか分からないけどもし戦えますば目を付けられる可能性がある、だからここで戦うしかない、でも確実に勝てない、どうする?)

明日奈にある勝機と言えばプラチナモードだ身体能力が大幅に上がり、神の力を思う存分や振るう事が出来るプラチナモードなら敵の硬い装甲にも負けることは無い、だがまだプラチナモードの修理は終わって居ないのだ、つまりプラチナモードと言う勝機も無い

「はぁ・・・絶望的だけどやるしか無いわね・・・三人とも来るよ!」

敵が森の気を倒しながら姿を見せる、緑色のボディの人型、巨大なロボットである、緑色のロボットは森から出て来るとすぐに戦闘態勢に入ったようだ、背中にマウントしている巨大な剣を抜いた

「やっぱりか、どうするよ明日奈?」

シュルクは黒色のロボットでは無かった為少しだけ安堵したがそれでも敵は強い為明日奈にどうするのか聞く

「集中的に何処かを攻撃して破損させて引かせるしか無いわ、引かせることが出来なかったら終わりよ、だから気を引き締めて!」

「はいよ、任せな」

「頼りにしてるわよ!行くよ!」

明日奈達四人と緑色のロボットの戦いが始まった

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