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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
三章狼と狐の追い掛けっこ
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四十六話

第二百三遺跡前

世界脱出の方法をギルドマスターに話した後明日奈達はタチの村の近くで受ける事が出来る世界脱出クエストを受けてからギルドを出た、そして現在はその遺跡の目の前に居る、そのクエスト内容は一階層だけしかないダンジョンの攻略だ

しかし一階層しか無いからと油断は出来ない、いきなり大型の敵が出て来る可能性があると依頼書に書いてあるからだ

「と言うわけでこれからこの遺跡に入ります、この依頼書の通りだといきなり大型の敵との戦闘になるかもしれないから気を引き締めてね」

「ああ」

「うん!頑張る!」

二人のやる気は十分なようだ

「良し、じゃあ扉を開けるわね」

二人のやる気を確認した明日奈は扉に触れる、すると扉がゴゴゴと如何にもな音を鳴らしながら地面にに沈んで行った、三人は武器を抜いてから中に入って行った



第二百三遺跡

遺跡内部は大きなコロシアムとなっている、三人は武器を構えつつコロシアムの中央に向かって歩いて行く

明日奈が奥に何か扉が見えるなと思った所で地面が揺れ始めた、それと同時に床の一部が左右に分かれ始めエレベーターの作動音のようなと音と共に何かが上がってくる

「双頭の鬼・・・」

上がって来たのは二つの頭を持った巨大な鬼、両手に巨大な棍棒を持っている、鬼は敵である明日奈達を見付けると大きな叫び声を上げた

「強そうだね・・・」

「だな」

メリアとシュルクは鬼を見て更に気を引き締めた、明日奈は落ち着いて剣を構え鬼を見据えて居る

「来るよ!」

鬼は右手の棍棒を振り上げると振り下ろして来た、明日奈達はそれを大きく飛んでかわした、二回目の世界脱出クエストが始まった




振り下ろされた棍棒は土の地面に半分ほど沈んでいる、土の地面に棍棒を半分ほど埋める威力、当たれば確実に死んでしまうだろう

「シュルクとメリアは常に後ろから攻撃、前は私に任せて!」

「分かった!」

「うん!」

敵の攻撃の威力を見た明日奈は二人に後ろから攻撃するように言った、そして自分が鬼の攻撃を引き付けるつもりだ

「ホワイトローズ、身体強化全開で行くよ」

『Yes』

鬼は埋まった棍棒を地面から引き抜くと、目の前に居る明日奈に向かって左の棍棒を横振るいに振った、身体強化により能力が大幅に向上した明日奈はそれを余裕でしゃがんでかわす、シュルクとメリアは攻撃した後の隙だらけの鬼の背中に一撃ずつ攻撃を加える

「グァァァァ!」

メリアとシュルクの攻撃は鬼にとって痛かったようだ、鬼は怒りの声を上げると二つ有るう首のうちの一つをメリアとシュルクの方に向けると右腕の棍棒を二人に向けて振るおうとする

「あら?右の首さん?どっちを見てるの?」

明日奈はメリアとシュルクに鬼が攻撃する前にその大きな胸板に一撃ホワイトローズによるぶち込んだ、その一撃により鬼の胸には大きな傷が出来る

「・・・」

鬼は黙って後ろを向いて居た片方の首を明日奈の方に向けると胸の傷を確認する、そして傷を見て明日奈の方を先に倒すべきだとかんがえたのだろう、メリアとシュルクを無視し明日奈の方を見て武器を構えた

「そうそう、そうやって私に注目して背中に隙を作りなさい」

鬼は無言のまま棍棒を振り上げ明日奈に接近する、明日奈は交代し、メリアとシュルクは鬼の背中を追い掛ける、鬼は左手の棍棒を突き出した、明日奈は右に大きく飛んでそれをかわし、次の右手の棍棒による突きは前に大きく飛んでかわしついでにまた胸板に一撃加える、メリアとシュルクもまた一撃ずつ今度はそれぞれ両足に攻撃を当てた

「二人とも良いよ!そんな風に的確に弱点を狙って!」

明日奈が二人に良いよと言った後、メリアとシュルクを完全に無視しているらしい鬼は両手の棍棒を同時に振るって来た、明日奈はそれを宙返りでかわし、すぐ後ろまで迫って居た壁を蹴って更にジャンプすると鬼の上を取った

「ホワイトローズ、ブレイカーモード!」

『Yes』

上を取った明日奈は剣を大剣に変化させると、大剣による一撃を加えようとする、が鬼は意外に早く棍棒を構え直すと二つの棍棒で明日奈の攻撃を受け止め、受け止めたを弾き飛ばした

「ッ」

弾き飛ばされた明日奈は壁に激突する、鬼は更に追撃を加える為棍棒を振り上げ壁に激突した際発生した煙により姿が見えなくなった明日奈に迫る

「!」

「やべっ!」

メリアとシュルクは慌てて煙の中何かが光ったのが見えたので身を低くした

「ホーリーブラスター」

『フルドライブ』

煙の中から見えたのは明日奈によるホーリーブラスターだ、ホーリーブラスターは発射されると鬼を飲み込み身を低くしたシュルクとメリアの頭上を通って行く

「グァァァァ!」

だが鬼はホーリーブラスターを耐え切ったようだ振り上げたままだった棍棒を叫びつつ振り下ろそうとする

「ふふふ、あなた後ろに私が信じてる仲間が居るの、ずっと忘れてるわね」

明日奈が信じる二人は鬼の背中を登る

「ほらね」

二人は背中を登り切り首に辿り着くと同時に鬼の二つの首を切り裂いた、二人の攻撃は鬼にとって致命的だったようで鬼は棍棒を落とすとドンと音と共に倒れた

「はい、明日奈、手」

「ええ」

巨大な双頭の鬼に勝利した明日奈はメリアの手を取り立ち上がり、そして三人で勝利を喜び合った、これが三人にとっての始めての世界脱出クエストの成功であった



勝利を喜び合った三人は奥の扉に近付いてみる、すると扉は光りそして消えた、三人で中に入ってみると台座の中央にプレートが鎮座して居るのが見える

「私が取って来ても良い?」

「ええ」

「やった!」

メリアは嬉しそうにプレートに近付くと台座から取り出しそしてプレートに書いてある文章を読みつつ戻って来る

「分かんない、明日奈読める?」

「読めないわ」

「俺も無理だ」

三人にはプレートに書いてある文章は読めないようだ、この文章は古代文字で書かれて居る為読めないのが当たり前なのだが

このプレートは冒険者がギルドに持ち帰り提出し、プレート解読班が居る部署に届けられそこで解読される、そこでようやく内容が分かり、その内容は冒険者達にきちんと知らされる

「帰ろうぜ」

「そうね目的の物は手に入れたし」

「うん」

明日奈達はクエストの完了を知らせる為第二百三遺跡を後にした




タチの町

明日奈達は町に着くと早速ギルドに向かいクエストが完了した事を報告した、そして報酬20万ゴールドと三人同時にEランクにランクアップした

「あまり難しく感じなかったけど報酬凄かったわね・・・」

「そうだね、でもこんなに貰っても使うこと無いよね・・・」

「・・・良い宿にでも泊まるか?」

三人はいきなり手に入った大金にあたふたしながら今夜泊まる宿を探し始めた



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