表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
二章タバーア地方の九尾
32/267

三十一話

明日奈の夢の中のお話し、そしてウィリアム君のお話し

明日奈の夢を見ている、それは過去の無の巫女達の記録だ、彼女達は無が復活する度に封印の歌を歌い無の復活を止めて来た

(綺麗な歌・・・でも何の記録なのか分からない)

明日奈はそれぞれの記憶から聞こえてくる美しい歌に耳を傾ける、そしてこの歌が何の歌なのか分からない

「これは無の巫女の歌よ」

「私!?・・・違うわね、あなたはルーシィさん?」

明日奈はいきなり背後から声がしたので振り返りそしてその者の顔が自分そっくりだったので驚く、しかしその者が自身の前世であるルーシィではないかと思い聞いてみる

「ええ私はルーシィよ、こんばんは明日奈」

やはり明日奈にそっくりの女性はルーシィだったようだ

「こんばんは」

明日奈は挨拶されたので挨拶を返す

「さていきなりだけど私が何故あなたの夢の中であなたに会いに来たのか気になるわよね?」

「うん」

ルーシィは明日奈は本当に自分に似ている為、大体何を思っているのか予想出来るので、この質問をする、そして明日奈はルーシィの質問通りの事を思っていたので返事をし頷く

「ふふふ、やっぱりね、私はね?この記録の事をそしてあなたの新しい使命の事を話に来たの」

「新しい使命?」

明日奈は思い当たる使命など無いので首を傾げる

「・・・私に耳を付けたらこんなに破壊力上がるのね・・・まぁ使命の話は後よ、先にこの記録の事を説明するわ良い?」

「うん、良いよ」

明日奈は本心としては先に使命の事を話して欲しいが後で話してくれるのなら良いやと思い、良いと頷く

「この記録達はあなたの夢の中に居る私を含まない、過去の無の巫女達の記録よ」

何故記録達の中にルーシィが居ないのかと言うと、明日奈とルーシィは半分以上同一人物のような物だからである、もしルーシィと明日奈が何も関係無い場合はちゃんとルーシィもこの記録達の中に居る

「無の巫女・・・お母さんが言ってた、復活すれば全てを無に帰すると言う無を封印する為の若い女性の事よね?」

明日奈は過去、明日奈の母神狐に聞いた無の巫女についての説明を思い出し、ルーシィに聞いたまま話す

「そう、そこまで知ってるのなら説明を大きく省けるわね、ならあなたがこの夢を見る訳分かる?」

ルーシィは明日奈が無の巫女の事について何も知らないのなら全て話すつもりだったが、既に明日奈は知ってい為説明を少し省くことにした

「分からない」

明日奈は分からないことは分からないと素直に答える

「そうね知らなくて当たり前、何故あなたがこの夢を見るか、それはあなたが私から無の巫女としての証を引き継いだからよ、明日奈あなたは新しい無の巫女なの」

過去の無の巫女達の記録を見た女性はその時点で新しい無の巫女としての選ばれた事になるのだ

「私が無の巫女・・・でも私には自覚無いわよ?本当にそうなの?」

だが明日奈には自覚は無いようだ

「そりゃそうよ、こうして夢を見たりするけど、無が復活しそうになる直前までは自覚は無い物なのだから」

無の巫女となった女性は無が復活する直前までは自覚が無い事の方が多い、そして無が復活する直前となった時に頭の中に無の巫女として何をしなければならないのかと言う指令のような物が浮かび実行出来るようになるのだ

「それじゃ何で私はルーシィさんに無の巫女だって事説明してもらってるの?」

無の巫女で有ることを自覚するのが無が復活する直前で良いのならもっと後で明日奈に無の巫女であると教えれば良い筈なのだ、なので明日奈は何故なのか聞く

「何でって、そりゃあなたがこんな世界に閉じ込められてるからよ、あんたが多重世界の方に居ればこの説明はもっと後で良かったのよ?」

そう、説明が無の復活の直前よりかなり早まったのは明日奈がアンダーワールドに閉じ込められているからだ、もし現在明日奈が多重世界の方に居ればこの説明はこの日は何も無かった

「そう・・・なんかごめんなさい」

明日奈は何か悪い気がするので謝った

「何を謝ってるのよ、謝るくらいなら早くこの世界から出なさい」

「うん」

明日奈は自分の前世であるルーシィに示唆されるのは何か変な気分だなぁと思った

「それであなたの使命だけど簡単に言えば、無の巫女として、無が復活する直前になったら無が封印されている遺跡に向かって、無が封印されている祭壇の前で今聞こえているこの歌を歌う事、それがあなたの使命よ」

その時が来れば頭の中に無が封印されている遺跡の場所も頭の中に浮かんで来るので問題無しなのである

「分かったわ歌を歌えば良いのね」

「そう、頼むわね」

「うん」

明日奈へ理解したと言い、ルーシィはそれを聞き頼むと言う、そして明日奈はその頼むと言う言葉に力強く頷いた

「それでねぇ、この世界から脱出する為のヒントを少しあげる」

「本当!?」

何も分かっていない、この世界から脱出する方法、そのヒントを貰えるのなら願ったり叶ったりである

「ヒントは歌よ、歌を探しなさい、分かった?」

「歌・・・分かったわ、ありがとう」

明日奈は歌と言われてもピンと来なかったが一応お礼を言う

「どう致しまして、それじゃまたね、明日奈」

「うん、またねルーシィさん」

そして二人は別れの挨拶をし、笑い合った後、ルーシィは消えて行った

「歌・・・何処かの世界脱出クエストのダンジョンに有るのかしら・・・」

そして明日奈も夢の世界を後にした




砂漠の国サンダーラ、フィーフーの町

明日奈が新しい自分の使命を知る為の夢を見る数時間前、ウィリアムはフィーフーの町の冒険者ギルドに来ていた、ウィリアムは取り敢えず何か行動する為には資金を稼ぐ必要が有るだろうと思い、冒険者登録をしに来たのだ

そしてそのついでに恐らくは明日奈もこの世界の冒険者になっている筈なので明日奈が今何処に居るのか聞いてみた

「はい、これがあなたのギルドカードです、無くさないで下さいね、そして久城明日奈さんですが、現在はシーキア国のサボールと言う町に居るみたいですよ、居場所が分かって良かったですね」

「シーキア国か、ありがとな」

ギルドカードを受け取ったウィリアムはギルドカードの事を含め明日奈の居場所を教えてくれた受付嬢にお礼を言う

「いえいえ、シーキア国はこの国の隣の国ですが、行く為には船に乗る必要が有ります、ふふふ、まず彼女さんに会いに行く為にはお金を貯める必要が有りますね」

「そうだなぁ、金貯めねぇと、んじゃ適当な依頼書取って持って来るよ」

ウィリアムは一文無しで有る、まずはこの世界でのお金を貯めなくては隣の国に居ると言う明日奈には会いに行けない

「はい、お待ちします」

「おう」

ウィリアムはこの世界での始めての依頼を受ける為クエストボードの方に向かった

次回から新章です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ