七話、最後の戦いの始まり
アダルレーゼ、甲板
グングニルを殺気を籠めた目で明日奈達を睨み咆哮を上げ、明日奈達にブレスを放った。
「盾の陣!」
「シールド!」
皆の前に立った鈴と白花がブレスを防ぐ。
「行っくよ!お姉ちゃん!」
「ええ!」
紫龍機関の双子の姉妹、咲と姫名がグングニルの顔に取り付くと顔に切り傷を付けた。
「行くわよ!麗華!」
「うん、凪ちゃん!」
凪は振り下ろされようとしている、グングニルの足を弓で撃ち抜く事で止め、凪が更に斬り付け。
「いっくでぇ!」
雪路が拳による攻撃で振り上げられた足を地面に叩き落とし、伊澄が足に札を付け爆発させ、雪路も巻き込まれた。
「危ないやないか!」
「あー居たんですかー」
しかし真っ黒になりつつも雪路は無事だった、激しく伊澄にツッコミをしている、そんな二人にグングニルはもう片方の前足を振り上げ踏みつぶそうとするが。
「オラ!」
「ハッ!」
アシュレイと明亞が下から前足を蹴り上げる事で二人を守る。
「二人とも、遊んでいる暇はありませんよ?」
「「あ、あはは」」
明亞睨み怒られた雪路と伊澄は申し訳なさそうに笑う。
「もう一回!レーヴァストライク!」
「撃鉄15連撃!!」
そして明日奈とシュルクがレーヴァストライクと撃鉄15連撃をグングニルの胴体に命中させ、グングニルは大きく、怯んだ。
「あなた達!フェアリーブラスターよ!」
「ええ!母さん!」
「うん、ママ!」
アリシア達親子は彼女達王族が協力する事で放つ事が出来るフェアリーブラスターを放った、フェアリーブラスターはグングニルの羽根に命中し、飛び立とうとしていたグングニルは地面に落ちる。
「グルァァァァ!」
連続したダメージに更に怒りを高めたグングニルは、恐ろしい程までの威力を感じさせるブレスをチャージし始める、その威力は今の時点でアダルレーゼの主砲以上だ。
「はぁぁ!炎の拳!」
「ええぃ!」
しかしそのブレスは正気に戻り炎の龍拳使いとなった、アニューとその友達となったレビィが下から顎を蹴り上げる事で止まり、止められ行き場の失った呪力はグングニルの口の中で爆発し、グングニルの顔は吹き飛んだ。
「再生しちゃうわ!メリア!明亞!リリーシャ!トドメよ!レーヴァブラスター!」
「うん!インフェルノブラスター!」
「はい!ライジングブラスター!」
「ええ!アヴァロンブラスター」
『フォースブラスター承認、発射!』
四人は四つのブラスターを発動させ、レーヴァローズが融合させる、四人の力が混ざり合ったブラスターは様々な色を放ちながら、グングニルに迫り、グングニルに命中し消滅させ、後ろの艦橋に命中する。
「やったね!」
「ええ、でもアダムの部下を全員倒したって事は奴が出て来るわ!みんな気を引き締めて!」
明日奈が言った通り、破壊された艦橋からアダムが現れ明日奈達の前に降り立つ。
「良くぞ、我の部下を全て倒し、ここまで来た、久城明日奈と、その仲間達よ」
アダムは自身の部下を倒し、自身の目の前までやって来た明日奈達に拍手を送る。
「しかし、我が用があるのは久城明日奈だけ、借りて行くぞ!」
「なっ!?」
アダムは明日奈に手を向けると、明日奈と共に何処かに転移した。
「お姉ちゃん!」
アダムの城
アダムの転移に巻き込まれ強制的に転移させられた明日奈は、すぐに状況の確認をする。
「レーヴァローズ、ここってさっき見えてたあの真っ白なお城?」
『Yes』
「そう・・・中も真っ白ね」
状況を理解した明日奈は真っ白な場内を見渡し、そして王座に座る、アダムと向かい合う。
「・・・やはりイブによく似ているな、美しい」
アダムはイブの容姿によく似ている明日奈の外見に付いて口にした。
「そして内面は娘に似ている、真っ直ぐただ真っ直ぐ突き進む、その姿がな」
そして明日奈の内面は桜によく似ているとアダムは口にした。
「しかし、今となれば人を守ろうとするイブもサクラも愚かにしか我には見えぬ、勿論我が子孫である、久城明日奈よ、貴様もだ、何故人間をそうまでして守る?」
アダムは明日奈に尋ねた何故人を守るのかと。
「それは私はこの世界に生きるみんなが大好きで愛しているからよ、アダム、それは桜お婆ちゃんも同じね」
「愛、か我が遥か過去にそんな感情は忘れてしまった、必要ないからな!」
アダムは剣を抜き明日奈に迫る、明日奈もレーヴァローズを振るい、アダムを迎え撃つ。




