六話、アダムの部下達との戦い4
アダルレーゼ第四区間
背中合わせとなったギルダーツ達、ライズは響の目の前に現れると斬りかかって来た。
「ダークソード!」
響は闇の魔力を纏わせた斬撃をライズに振るうがライズは透明になってそれを躱し、響にアッパーを命中させた。
「響!」
ミランダは雷撃を纏わせた槍をライズに振るう、ライズは鎌でそれを受け止めた。
「喰らえ!」
そしてライズの頭に銃弾を付けたギルダーツが弾を発射し、弾はライズに命中し、彼は倒れた。
「・・・」
しかしギルダーツ達は敵が倒れたからと油断しない、敵が復活すると明日奈に聞いているからだ、そしてギルダーツに撃ち抜かれた頭をすぐに修復した、ライズは立ち上がり、ギルダーツ達と再び向き合った。
「クハハハハ!その程度の威力の攻撃では我を殺せぬぞ!」
笑い声を上げるライズは鎌を振るうと無数の蝙蝠が出現し、ギルダーツ達に向けて殺到する。
「撃ち落とす!」
それを見たギルダーツはガトリングガンに持ち替え、一気に蝙蝠達を叩き落とし、ガトリングガンの銃口をライズに向け放つが、ライズはやはり消えて躱してしまう。
「たまにこちらの攻撃は当たるけど、大体は当たらない・・・どうする?」
「・・・奴はこの部屋からは消えてはいないと思うか?」
「多分な」
「ふむ・・・」
ミランダは響とギルダーツの意見を聞いて思う、自分の得意技なら、奴の動きを止めれるのではないかと。
「ならば!」
ミランダは槍を地面に突き刺し、得意の雷撃流しを行なった、響とギルダーツは予想していたので上に飛んで躱していた。
「ぐぁぁぁぁぁ!?」
しかしミランダの雷撃流しを知らないライズは命中し雷撃を喰らった、そして雷撃を喰らったライズは体が痺れ動けない、つまりは今が倒すチャンスである。
「喰らえ!」
ギルダーツはライズに向けてガトリングガンを放った、動けないライズはガトリングガンを喰らい体が蜂の巣となって行き、壁に激突する。
「トドメだ!ダークホール!」
そして響は壁に激突したライズの真後ろに、ダークホール、中に落ちた者を圧縮し消滅させる技を発動させた。
「き、貴様らぁぁぁぁ!」
ライズは断末魔の叫び声を上げながらダークホールに飲み込まれて行く、そして彼はダークホールの中で圧縮され、消滅した。
「勝ったな」
「ああ」
「先に進もう」
ライズを倒したギルダーツ達は先に進む。
アダルレーゼ、第五区間
仲間達を先に行かせたアシュレイは一人でアダムの部下と対峙していた、相手は巨人のドトロフ、その腕は巨大で、喰らえば一撃で潰されてしまうだろう。
「行くゾォ!」
ドトロフはドシンドシンとアシュレイに迫り、腕を振り上げる、アシュレイはその攻撃を躱すと、地面に突き刺さった腕を登り、ドトロフの顔を蹴り飛ばす。
「いてぇぞぉ!」
顔を蹴り飛ばされたドトロフだが大してダメージを負っていない、顔を蹴り飛ばし、ドトロフから距離を取ろうとしている、アシュレイを掴むと、地面に叩き付けた。
「いってぇ!」
こちらも大して喰らっていないアシュレイはすぐに立ち上がると、今度はドトロフの顔に飛び付き頭突きをする、ドトロフも返す。
「オラ!」
「オゥラ!」
次に二人は顔を殴り合い、蹴りを当て合い、拳と剣で鍔迫り合いをする。
「押し切る!」
「こっちのセリフだぞぉ!」
二人は力を振り絞り押し合い迫合い、この迫合いにアシュレイが勝利する、打ち勝ったアシュレイはドトロフを地面に押し倒し、その身体に剣を突き刺す。
「インフェルノグリッター!」
ドンと剣から一気に魔力を解放する技、インフェルノグリッターをアシュレイはドトロフに放つ、アシュレイの魔力にその身体の内から焼かれるドトロフは爆発した。
「ふう・・・勝ったぞ明日奈」
圧倒的な強さでドトロフに打ち勝ったアシュレイはこの場を後にし、第五区間の先のアダルレーゼの甲板に向かう。
アダルレーゼ、甲板
アダルレーゼの甲板に辿り着いた、鈴達と、紫龍機関の面々とリリーシャとナターシャは苦戦していた、アダムの龍、グングニルに。
「攻撃が通じません!」
「諦めるな!方法はある!」
唯一、攻撃力の高い明亞の攻撃とリリーシャの攻撃のみ通じるが、微々たる物、このままではやられてしまう。
「みんな!」
「この龍の下から退きなさい!」
しかし甲板の入り口から二つの声が聞こえた、その声を聞いた、面々は慌ててグングニルの下から離れる。
「良し!行くわよ!メリア!レーヴァストライク!」
「うん!インフェルノストライク!」
蒼と紅の光を纏う甲板上に辿り着いた明日奈とメリアは、二つのストライクでグングニルを地面に突き落とす。
「鈴!待たせたわね!」
「はい!待ってました!」
「一気に倒すよ!」
「はい!」
明日奈と鈴はハイタッチするとグングニルを見据える、明日奈とメリアに地面に突き落とされた龍は二人を睨み激しい咆哮を上げた。




