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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
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三十九話レーヴァテイン編8

十二階


明日奈達は4つ目のレーヴァテインの遺跡の最上階、十二階に辿り着いた、ここの中央に存在する台座にレーヴァテインを差し込み力を注ぎ込めば、無との戦いの切り札となるレーヴァテインの真の力が解放される。


「早速やっちゃいましょう」


台座に近付いた明日奈はレーヴァテインを台座に突き刺す、すると台座が青く光りレーヴァテインに力が注ぎ込まれていく。


「強大なパワーを計測」


「ええ・・・」


プラチナローズが計測したように明日奈は感じていた、レーヴァテインから発せられる力が先程までと比べると段違いに向上して行くのが、強大な力を感じたらしい鈴が尻尾の毛を逆立てている。


「終わったのか?」


光が収まった、明日奈はゆっくりとヴォンヴォンと音を出すレーヴァテインに近付くとプラチナローズを突き刺した。


「ッ!?クッ!?」


プラチナローズを突き刺した途端、青い光が漏れ出しレーヴァテインから聖力が漏れ出す、いきなりの力の解放に明日奈は戸惑う。


『マスター!どうにか抑え込んで下さい!』


このままレーヴァテインの力を抑えきれなければ、恐らく辺り一帯を消滅させる爆発が起こるだろうと考えたプラチナローズは、明日奈に力を抑え込めと言う。


「分かってるけど!こんなの強すぎて!」


プラチナローズの言葉を聞いた明日奈はレーヴァテインの力を抑え込もうと聖力を注ぎ込むが、力を注ぎ込むほどレーヴァテインから解放される力は増して行く。


『明日奈ちゃん、抑え付けるのではなくレーヴァテインの力にその身を任せなさい、恐らくはあなたの体にレーヴァテインの力が流れ込みますが、私の子孫のあなたなら耐え切れる筈です』


そこにイブが現れる、明日奈の隣に現れたイブは明日奈の肩に柔らかく手を触れ、レーヴァテインの力に身を任せろと言う。


「・・・分かったわ」


イブにレーヴァテインの力に身を任せろと言われた明日奈は一瞬、体が壊れてしまうリスクを考えたが、イブの言葉に従いレーヴァテインの力を抑え込んでいた聖力を収め、レーヴァテインの力に身を任せる。


「うっ!?あぁぁぁぁ!」


レーヴァテインの力に身を任せた瞬間明日奈は苦しみ始める、苦しみ始めた明日奈を見た鈴が慌てて駆け寄ろうとするが、明日奈の周りに発散されている聖力が強過ぎて鈴は弾き飛ばされた。


「お姉ちゃん!」


鈴が弾かれたのを見たレビィはダガーに魔力を込め、発散される聖力の盾にすると明日奈に一気に接近に抱き着く。


「れ、レビィ?」


「・・・」


明日奈は抱きついて来たレビィを見る、するとレビィはその身に受ける聖力が強過ぎるためか苦しそうだが明日奈に笑顔を見せた。


「レビィ・・・」


明日奈はレビィと共にレーヴァテインから注ぎ込まれる聖力に耐える、やがて部屋は青い光に包まれ何も見えなくなった。









光が収まる、耐え切れなくなり遂に弾き飛ばされてしまったレビィは、姉がいる場所を見る、そこには、蒼と白金の鎧を身に纏う明日奈が居た。


「プラチナローズ、これは?」


鎧の変化をそして、プラチナローズ自体の変化を確認した明日奈は、プラチナローズにその変化の正体を聞く。


『このモードは恐らくは私のブラックボックスに設定されていた、私とそしてマスターの最終形態です、不完全だったラグナロクモードの完成版と言えます』


「そう・・・」


現在の姿がラグナロクモードの完成版だと聞いた明日奈は、体の様子を確認するが強くなった気がしない、ラグナロクモードを発動した時に感じる身が軋むような感触を感じないのである。


「本当に強くなってるの?これ?」


その為、蒼が中心で白金がサブの色となったプラチナローズに本当に強くなったのか確認する。


『Yes、正式名称、レーヴァモードのマスターはラグナロクモードを発動させた際の五倍の能力を扱う事が出来ます、そして今の私の名前はレーヴァローズです』


「ふぅん、五倍ねぇ」


強くなったと言われても実感のない明日奈は剣を適当に振るってみるが、やはり実感が湧かない。


「まぁ、戦ってみたら分かるんじゃねーか?」


「そうね」


クリスティに言われた通り能力の向上は戦ってみたら分かるだろう、そう考えた明日奈は変身を解こうとするが。


「・・・」


アニューが現れたので変身を解くのをやめる。


「久し振りね、アニュー」


「ええ、久し振り、それ完成したのね、じゃあ頂くわ」


「渡さない」


「なら無理矢理にでも奪うだけ!」


明日奈の目の前に現れたアニューは全力で殴り掛かってくる、明日奈はその拳を片手で止めると、拳を掴んだままアニューを背負い投げ、アニューを拘束する。


(あらま、凄い)


ここで明日奈は自分の向上した能力を実感する、以前までならアニューをこんな簡単に押さえ込め無かった筈だからである。


「さて、アニュー、このままワールドセイバーに運ばせて貰うわ、そして洗脳を解いてあげるわね」


明日奈は現在の目的の一つ、無がアニューにかけた洗脳を解くと言う目標を達成する為にワールドセイバーに転移しようとする。


「くっ!?させない!」


明日奈の言葉を聞いたアニューは慌てて以前使わなかった力を解放する、解放された途端アニューの脚や腕に鱗が現れ始め、変身したアニューは無理矢理明日奈の拘束から抜けた。


「その姿は?」


「龍人化、私達龍族だけが出来る、特殊能力よ、あなたは確かにその姿になって強くなったようだけど、この姿の私に勝てる奴なんていないの!」


龍人化した自分の力に自信があるらしいアニューは明日奈に飛びかかる。


「行くよ、レーヴァローズ」


『Yes、マイマスター』


明日奈は剣を斜め下に構えるとアニューに向けて駆ける。


「二式、闇の拳!」


「レーヴァソード!」


アニューの技と明日奈の技が迫る。


「何!?」


しかしもう少しで二つの技が交わり合うと言う所でアニーの拳の技が明日奈の聖力に打ち消され消失した。


「・・・」


そして強風と共に明日奈のレーヴァソードがアニーの隣を通り過ぎ、大きく地面を抉り天井と壁を吹き飛ばした。


「レーヴァストライク!」


硬直するアニューに明日奈は蒼の拳を発動させ、アニューに殴りかかる。


「くっ!?」


明日奈の拳が目前に迫った所でようやく反応したアニューは、慌てて転移して行った、恐らくは無の元に逃げたのであろう。


『逃しましたね、マスター』


「ええ・・・」


逃げてしまったものは仕方ないと思った明日奈は気を取り直すと、確かに向上した自身の力に可能性を感じる、これなら無にも勝てるかもしれないと。


『明日奈ちゃん』


そこにイブが近付いてきて明日奈に話しかける。


『その力は人類の希望、あなたがその力を使いこなせば必ず無に、アダムに勝てるでしょう』


「はい!私は必ず彼に勝ってみせます!」


「ふふふ、期待していますよ」


そして明日奈は仲間達と共に帰って行った。




「アダム、これから私達の子孫があなたを討ちに向かいます、蒼と白金の勇者、久城明日奈が」

レーヴァモード

不完全だったラグナロクモードの完成形態、体のダメージなどが無くラグナロクモードの五倍の能力を扱える明日奈の最終、最強形態である。

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