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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
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三十四話レーヴァテイン編3

4つ目のレーヴァテインの遺跡、一階


ただただ長い階段の途中途中に魔物が現れると言う構造の二つ目のレーヴァテインの遺跡と三つ目の遺跡を攻略し終えていた明日奈達は、本格的なダンジョン構造となり、十二階層となる4つ目のレーヴァテインの遺跡に来ていた。


「さぁ、最後よ、頑張りましょう!」


「うん!」


気合を入れた明日奈達は目の前の通路を進んで行く。



???


「アニューは帰って来ぬか、まぁ良い、お前達二人も向かえ、そしてあの神器を奪って来い」


アニューが戻ってこない事に苛つきを見せる無は部下二人を遺跡に向かわせた。


「さて、時の神よ、我の部下二人に生き残る事が出来るか?」


無は明日奈が自分の部下二人に打ち勝つ事を期待し、笑う。




一階


場面は変わり再び遺跡の一階、明日奈達は他の遺跡とは違い角待ちなどもして来る魔物を確実に倒しながら通路を進んでいた。


「居るわね」


「はい」


聴力の優れた狐の耳を使い、曲がり角の先に敵が居ると感知した明日奈と鈴は、仲間達に止まるように言う、そして鈴が魔法を角の先に向けて放つ。


「ギャッ!」


すると角の先から悲鳴が聞こえて来て、五匹のボスゴプリンが走って来た、ボスゴプリンとは巨大なゴブリンであり通常のゴブリンの数十倍の戦闘能力を持つ危険種である、ゴブリンだと侮った冒険者は軽く返り討ちにあい、命を落とす事が多い。


「こいつらは強いぞ!気を引きしめろ!」


「分かっている!」


前に出たクリスティとフォードは束となり迫るゴブリンをタックルをしてまとめて押し返す、クリスティとフォードに押し切られたゴブリン達は倒れるが、彼等は強いゴブリンだ、すぐに立ち上がるが、隙は出来ていた。


「ホーリーソード!」


「ウォーターダガー!」


明日奈は光の剣、レビィは水属性の斬撃を発動させた、そして明日奈は逆手に持った剣を敵に突き刺しゴブリンを仕留め、レビィはゴブリンに素手でダガーを受け止められてしまう。


「グァー!」


ゴブリンは剣を逆手に持ち、自分に馬乗りとなっているレビィを刺し殺そうとするが、レビィはゴブリンの右腕を左手で持っているダガーを突き刺す事で剣を落とさせると、左手のダガーでゴブリンの首を刺し絶命させた。


「ギャァ!」


一気に二体の仲間を殺された事に怒る残りのゴブリンは実力の低そうなレビィにまとめて飛びかかるが、鈴が一体の頭を撃ち抜き。


「喰らえ!」


「させん!」


クリスティとフォードが残り二体を打ち倒した。


「ふぅ、先に進みましょうか」


明日奈は今回も誰も怪我をしなかった事に安堵し息を吐き、先に進もうと言う。


「おう」


「そうですね」


それにクリスティと鈴が答え、明日奈達は再びダンジョンを進む。




一階を進んでいると三つの扉が見えて来た、どうやら先に進みたいのなら正解の扉を当てろと言う仕組みらしい。


「扉に丸、三角、四角のマークか、意味がありそうだな」


扉にはそれぞれ丸、三角、四角のマークが書かれており意味有り気だ、明日奈はマークの意味を考えつつ扉以外には何もない部屋を見渡すと反対側壁には扉の順番とは違い、四角、三角、丸と言った、順番でマークが書かれているのを見つけた。


「・・・あっちの壁、三角が同じ位置に書かれてるわ、つまり三角が正解なのかしら?」


明日奈が言った通り三角通しが揃っているのなら、三角が正解なのかもしれない。


「他の壁にはマークは無いんだね」


「みたいだな」


「なら三角が正解か」


そう、左右の壁にはマークは書かれていない、つまり唯一揃っている、三角が正解で間違いなさそうだ通しが判断したクリスティは三角の扉を当てようとする。


「待って下さい、壁の四隅を見て下さい、白い線が引かれています、そしてこの白い線は四角となっており、これも記号だと考えると、マークの数で一番多いのは、四角となります、そのため恐らくは四角が正解だと思います」


「そうね、確かに壁も四角に含むのだとしたら、四角が一番多いわ、鈴の言う通り、四角が多分正解ね」


鈴の考えに納得した明日奈は、四角のマークが書かれている扉を開ける、すると先に階段があるのが見えた、どうやら鈴の考えは正解だったようである。


「おお、すげーな、鈴」


「ふふん、です」


クリスティは部屋の謎を解いた鈴を賞賛する、それを聞いた鈴はふふんと胸を張った。


「ほんと、凄いわ!鈴、さぁ、先に進むわよ」


マークの部屋の謎を解いた明日奈達は、先に見えている階段を登り、二階に登る。


ちなみに丸を選んだ場合は天井が迫って来て侵入者を押し潰し、三角を開けた場合は床から生えて来た棘に串刺しにされる、両方の場合共、入って来た扉は開かなくなり逃げ出す事は出来なくなる。



二階


二階に登って来た明日奈達は早速ある物を目撃する、それは三つのトロッコだった。


「三が好きね、ここのダンジョンは・・・」


「ですね・・・」


明日奈達は三が好きなダンジョンの作成者に呆れながら部屋を見渡す、このトロッコも間違えれば恐らくは不味い事態が起こる筈だからである。


「また、マークね、今度は1と2と3」


明日奈はトロッコに今度は数字が書かれているのを指摘する。


「こっちの壁には、1と2と3と書かれている地図があるな、恐らくはトロッコの行き先だろう」


フォードが数字が上部に書かれている地図を見つけた、それをホワイトローズが見ると、どれも危険地帯にたどり着くのが予測される絵が描かれていた。


1は火の絵、2は棘の絵、3はテディベアの絵。


「3ね」


「3だな」


「3だよね」


明日奈達は迷わず3を選びトロッコに乗り込んだ。


「出発進行だ!」


明日奈達がトロッコに乗り込むとファッファッファッファーン、ファンシーな音楽が流れトロッコが動き出す、勝手に動き始めたがどんな動力でこのトロッコは動いているのか謎である。


「・・・」


トロッコはファンシーな音と共にトンネルを進み、やがて巨大なテディベアの前に行き着いた、すると巨大テディベアはうぉーと動き出し、明日奈達の乗るトロッコをむんずと掴むと崩れて開いている壁に向けて明日奈達を放り投げた。


「させないわよ!」


明日奈は全員がダンジョンの外に投げ飛ばされる前に、開いている壁にシールドを張り仲間達がダンジョンの外に放り出されるのを防ぐ、その代わり仲間達がシールドに激突したが、明日奈は気にしない。


「セェイ!」


そして明日奈はシールドを足場にするとテディベアを一刀両断にし、スタッと地面に着地する。


「どう考えてもハズレじゃねーか!」


「あ、あはは」


クリスティの突っ込みがダンジョンの壁に反響した。


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