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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
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二十八話

天上界


レビルから貰った二週間の休みはこの日で終わる。


明日奈とレビィは協力し、パーツを全て集め終えていた。


「結局、アニューちゃんは現れなかったね」


「そうね」


アニューは結局あれから一度も明日奈とレビィの前に現れる事は無かった、無から彼女を救いたい姉妹にとっては会えなかった事は残念でしかない。


「現れてくれなかったものは仕方ないわ、いつかまた会える事を期待しましょう」


「うん」


アニューの件について話し終えた明日奈は、最後のパーツを既にほぼ形となっている鞘に取り付けた。


「・・・何も起こらんのう、完成すれば起動すると思っておったのじゃが・・・」


鞘は完成してもうんともすんとも言わない、母が言った通り、明日奈も完成すれば起動すると思っていたのだが。


「こんにちは」


母と娘が仲良く何かを考え始めると勝手に揺れる尻尾を揺らしながら何故起動しないのか悩んでいると、イブが現れた。


「ご先祖様!初めまして!」


イブが現れたのを見た神狐は勢い良く頭を下げた。


「ふふふ、堅苦しくしなくても良いのですよもう一人の孫よ、そんな事よりも神器、完成したのですね」


「うん」


イブは完成した鞘に近付くと触れる、すると白金の鞘は起動し、所々から青い光を放つ。


「これで起動しました、明日奈ちゃん、ホワイトローズを刺してみて下さい」


「分かった」


明日奈はイブに言われた通り鞘にホワイトローズを刺す、すると鞘は展開し通常状態より刀身が長くなりやはり所々から青い光を放つ、鞘はホワイトローズの変化に対応したようで鞘に刺した状態でもガンモードにもなれるようだ。


「カッコいい!」


明日奈は刺した瞬間に展開すると言うギミックにときめいたようで、尻尾をピーン!と立てる。


『そうですね!カッコいいです!』


ホワイトローズもときめいたようだ。


「無事展開したようですね、良かった、それではその神器に名前を付けましょう」


「名前は大切よね!」


『Yes!』


イブに名前を付けましょうと言われた明日奈とホワイトローズは、ノリノリで鞘の神器の名前の相談を始める。


「プラチナドライバーは?」


『白金聖剣ですよ!』


「dliovskはどうですか?」


「あのイブお婆ちゃん、何言ってるか分かんない・・・」


二人と一本はノリノリで神器の名前の案をどんどんと出して行く。



3時間後、二人と一本は神器の名前を決めた。


「この子の名前はレーヴァテインよ」


『Yes!かっこいいです!』


「aekivzとかカッコいいのに・・・」


「だから何語よ?それ・・・」


明日奈とホワイトローズとイブは神器の名前をレーヴァテインと名付けた、命名理由はカッコいいからである。


「早速使ってみてはどうです?明日奈ちゃん、神狐ちゃん、明日奈ちゃんの相手を」


「分かりました、明日奈、今日は本気でやる、覚悟せい」


「・・・分かった」


明日奈は本気の神狐と戦った事は無い、恐らくは未知の体験になるだろう、しかし明日奈はワクワクしている、神狐の本気を見ることで自分の上の世界を見る事が出来そうだと思ったからだ。


「行くぞ、明日奈」


「うん」


明日奈と神狐は庭に向かい、向かい合う、そして明日奈はレーヴァテインを装備したホワイトローズを構え、神狐は紅桜を構える。


「来い!」


「はい!」


神狐に来い!と言われた明日奈は全力で突っ込み神狐にへと剣を打ち付ける、すると神狐はズザザと滑り、数メートル後退する。


「ほう・・・鞘のおかげで剣の能力も更に向上しておるが、初代様との修行のおかげでお主自身のパワーも上がっておるのか」


「みたいね!」


そして明日奈はホワイトローズをガンモードにし銃弾を放つ、その銃弾は通常状態より格段に威力が向上している。


「ふふ!楽しいのぅ!」


神狐は楽しそうに笑いながら銃弾を全て弾き、体から魔力を発散させる、すると地面が震え大気が震える、神狐が全力を出したのだ。


「私達も全力よ!ホワイトローズ!プラチナモード!」


『Yes!プラチナモード!』


神狐が全力を出したのを見て明日奈も全力を出し、プラチナモードに変身する、するとレーヴァテインの所々から発せられている青い光が更に強く発光する。


「そして、モードラグナロク!セット!」


『アップ!』


そして明日奈はラグナロクモードを発動させる、すると明日奈を中心にし風が発生する。


「それがお主の今の全力か」


「うん!3分しか持たないけどね!」


「ならば3分間楽しむぞ、我が娘よ!」


「ええ!」


そして娘と母は同時に前に駆け出し、剣の刀をぶつけ合う、キン!と鋭い金属音が鳴り衝撃波が発生し、地面を抉り取る。


「プラチナソード!」


レーヴァテインを装備した影響かプラチナソードを発動させた際に刀身に纏われる光が青色に変わっている、明日奈は青い光を纏った剣を神狐に向けて打ち付ける。


「遅い」


しかし明日奈の渾身の一撃を神狐は指で止め、娘を蹴り飛ばした。


「くっ!」


蹴り飛ばされた明日奈は剣を地面に刺して蹴り飛ばされた勢いを緩めると、次に銃弾を放つが、神狐は片手でそれを受け止め打ち消した。


そして銃弾を打ち消した神狐は一瞬で明日奈に迫ると下からの斬撃を明日奈に放つ、明日奈はそれを逸らし、斬撃を返そうとするが、神狐は明日奈の剣が自分に当たる前に肘で明日奈の顎を殴り上げ、そして顎を殴り上げられ怯む明日奈に突きを放つ。


「ッー!?」


明日奈は心臓を狙った一撃を左腕を犠牲にし防ぐ、神狐の突きは明日奈の左腕を貫く、明日奈は痛みに耐えながら青い光を放つプラチナソードを放つ。


「これは良い攻撃じゃ、しかし、儂には通じぬ」


神狐は刀を明日奈の左腕から引く抜くと一歩下がりながら体を回転させ、プラチナソードを躱す、そしてその回転をそのまま回転斬りにへと変化させる。


「うっ!」


これまで神狐からの攻撃を剣を両手で持つ事により防いでいた明日奈は、片手では神狐の攻撃に耐え切れず尻餅を着く、今は娘に対しての甘さを捨てている神狐は尻餅を着いた明日奈を蹴り飛ばす。


「うっ、くっ、あっ!」


蹴り飛ばされた明日奈は地面を転がり、そして倒れた、神狐の攻撃はその全てが重く、そのダメージは大きなものだ、明日奈はラグナロクモードが続く限り立ち上がろうとするが、体が言う事を聞かない。


「こんなものか?我が娘よ」


神狐は立ち上がろうとしている娘に立ってみせろと挑発する。


「こんなものじゃ無いわ、お母さん、私はこんなものじゃない!」


母の挑発を受けて体を奮起させた明日奈は無理矢理に立ち上がり、剣を構える、体はボロボロだが、その目には確かな闘士の炎が灯っている。


「プラチナローズ、二つの新しい技のうちの一つ目にかける、良いわね?」


『Yes』


「行くぞ!」


神狐は立ち上がった明日奈に向けて全力で迫る、明日奈は剣を下に構えると神狐が射程に入るのを待つ。


「レーヴァブレイカー!」


明日奈は射程に入った母に青い斬撃、レーヴァブレイカーを放つ、その威力に焦りを感じた神狐は何とか受け止め打ち消そうとするが、刀が手から離れ、後ろに飛んで行く。


「はぁはぁはぁ・・・うっ」


そして母の手から刀を奪った明日奈は意識を失い倒れた。


「ふふふ、強くなったな明日奈よ」


神狐は娘の成長を喜び嬉しそうな顔を浮かべ、倒れた娘を抱き起こし、今の戦闘により出来た傷を治療魔法で治す、そして娘を抱き抱えると、館に入る。




「んっ・・・」


数時間後明日奈が目を覚ます、身を起こし左右を見渡すとイブがおり、ビックリした明日奈は尻尾の毛を逆立てる。


「ふふふ、先程の戦い、良い戦いでしたよ、明日奈ちゃん」


「ありがと」


先程の戦いが良い戦いだとイブに褒めて貰った明日奈は、若干悔しそうな顔でありがとと言う。


「明日奈ちゃん、一つだけ言っておく事があります」


「何?」


「レーヴァテインはまだ起動しただけであなたを認めていない、レーヴァテインに認めて貰う為にはあなたが持つ本に書かれている四つの遺跡を攻略する必要があります」


「その四つの遺跡を攻略して、私を認めさせたらレーヴァテインは更に強くなるの?」


「そうなります」


明日奈はイブの話を聞き思う、無を倒す為に力が必要な今、その力を手に入れる為にはどんな事でもやってやると。


「分かった、その四つの遺跡、絶対に攻略してみせるわ」


「ふふふ、応援しています」


四つの遺跡を攻略してみせるとガッツポーズを取る明日奈を見て微笑んだイブは消えて行った、明日奈は彼女を見送ると、本を取り出し四つの遺跡の場所についての記述を探す。

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