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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
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二十二話

紫龍機関本部


翌日、明日奈はまた紫龍機関にやって来ていた、前日明亞とこの日も一緒に任務に行く約束をしていたので、この日も明亞と一緒に紫龍機関の任務を行う予定だ。


「お待たせしました、姫様」


今まで会議に主席していた明亞は、明日奈を待たせてしまった事を謝る。


「良いのよ、さっ、行きましょう」


待たされた事を気にしていない明日奈は、早速明亞に任務に向かおうと言う。


「はい!」


明亞は明日奈の言葉に元気良く返事を返した。


「ちょっーと待ちなさい!」


明日奈と明亞が転移して、今回の任務の舞台となる世界に転移しようとしていると、リリーシャが現れた。


「昨日は置いて帰るなんて酷いじゃない!思わず泣いちゃったわよ!」


リリーシャは前日明日奈と明亞に置いて行かれその場で泣いた、しかし泣いていても明日奈と明亞が帰ってこない為、国に帰った、そしてこの日、置いて行った明日奈と明亞に文句を言いに来たのだ。


「あ、あはは、ごめんごめん」


ウサギに襲われリリーシャの事をすっかり忘れていた、明日奈は彼女の事を忘れていた事は言わずに、リリーシャに謝る。


「良いわ、許してあげる」


素直なリリーシャはあっさりと許す。


「と言うわけで、今日も連れて行きなさい!」


そして偉そうにこの日も任務に連れてけと偉そうにドヤ顔で行った。


「分かったわ、行きましょう」


「当然ね!」


そしてこの日も明日奈達は三人で紫龍機関の任務に向かう。




任務2、花粉が漂うと笑って踊って泣くハチャメチャ草を刈ってください、1日以内に。


とある世界のとある花園にハチャメチャ草が大量発生した、この世界だけに存在する迷惑な草で、普通なら大量発生などしないのだが、した。


迷惑なので刈ってくれと紫龍機関の資金提供者の元に依頼が来たので、紫龍機関の任務としてハチャメチャ草の駆除が行われる事となった、1日以内で。


「あはは!ホットッハッ!ウワーン!」


リリーシャは笑って踊って泣く、この三段階を何回も何回もリピートしている。


「・・・」


「・・・」


ホワイトローズと薙刀が花粉を防いでくれている、明日奈と明亞は、リリーシャの見ていられない姿から、目を逸らす。


「あはは!ホットッハッ!ウワーン!あはは!ホットッハッ!ウワーン!」


明日奈と明亞が目を逸らしている間、リリーシャは笑って踊って泣く、笑って踊って泣く、汗が噴き出ている、恐らくかなり体力を使っている筈だ。


「待ってなさい!リリーシャ!ハチャメチャ草を刈ればどうにかなるわ!多分!」


「多分!」


そして明日奈と明亞はリリーシャを止めてあげる為、ハチャメチャ草を刈って行く、しかしこの花園物凄く広い、全力でやっても、刈り尽くすまで数時間かかる。


「あはは!そんな事よりも踊ろうよ!明日奈!ウワーン!」


三つの要素でハチャメチャなリリーシャは草を刈る明日奈に背後から近付くと、ホワイトローズを腰から取り去り遠くに放り投げる。


「な!?リリーシャ!?何してあはは!、つうぅ!?」


ホワイトローズを奪われた明日奈にハチャメチャ草の迷惑な効能が現れる、明日奈はなんとか笑うだけで堪え蹲り堪える。


「め、明亞、頑張って」


そしてハチャメチャ草を一人で刈る事となった明亞に、頑張れと言う。


「ええー!?無理ですよぉ!広すぎます!」


「ワタシ、ウゴケナイ、ウゴケルノ、アナタダケ、ダカラ、ガンバレ」


一人では無理だと言う明亞に明日奈はロボットのようにとにかく頑張れと伝えた。


「あは!」


そんな明亞の後ろから笑い踊り泣きながら忍び寄ったリリーシャは、明亞の薙刀を奪い去り、ホワイトローズと同じく放り投げる。


「メ、メア?」


ハチャメチャ草の効能を堪える明日奈は薙刀を奪われた途端ピタリと動きを止めた、明亞の顔を伺う。


「あはは!イェーイ!ウワーン!」


そして明亞も笑い踊り泣き始めた、それを見た明日奈は、見ていられず、顔を伏せる。


「あはは!」


そして踊るリリーシャのポケットから何かがポロリと落ちた、それはマッチ箱だった。


「何か落ちましたね!燃やしちゃいましょう!」


「ちょっ!?明亞!?何して!あは!じゃ無くて、ダメよ!あは!」


マッチ箱を見た明亞は火の陰陽術をマッチに放つ、するとマッチ箱は燃え始め、近くの草に花に火が引火する。


「あーあ」


火はどんどんと燃え広がり美しい花園は炎の花園となる、もうどうにでもなれと思った明日奈は二人と共に笑って踊って泣く事にした。



この後、三人はこの世界の世界遺産だった花園を燃やし尽くしたとして、多額の賠償金を払えと言われたが、駆け付けた青葉が払ってくれ、何とか多額の借金を背負わずに済んだ。




任務3殺人テディベア!殺人熊のぬいぐるみ!


通る世界のぬいぐるみ屋さん、ここに何処かのマットサイエンティストが作った、殺人テディベアが紛れ込んだらしい、殺人テディベアは自立稼働が出来る、殺人熊のぬいぐるみであり、非常に危険だ、今回の任務は殺人テディベアを捕まえ、消滅させれば成功である。


そして明日奈達の目の前には明らかに他よりデカイテディベアがある、探すどころか強烈な存在感を放っている、店員は寧ろ今まで何故このでかさのテディベアを疑問に思わなかったのか謎である。


「あのー店員さん、キルテディベアって明らかにこれですよね?」


紫龍機関である事を隠し、何でも屋として殺人テディベアを解体しに来た明日奈は一応店員に目の前のコレが対象かどうか、確認する。


「あらーそうねーそうかもしれないわねー」


すると店員はホンワカした様子で答える、どうやらこんな性格であるせいで、巨大テディベアを疑問に思わなかったらしい。


「とにかく対象はコレですので、解体しますね?」


「どうぞー」


店員の許可は出た、明日奈達は武器を構え、テディベアの解体に移ろうとする、すると巨大テディベアは、スタッ!と立つ。


「させへんで!お嬢さん方!でぃでぃでっでーでー、バズーカ!」


何故か大阪弁で喋るテディベアはお腹からバズーカを取り出すと撃つ。


「ちょっ!危ないじゃない!」


リリーシャは弾を別世界に送るとテディベアに迫る。


「遅いわ!」


テディベアはリリーシャの動きを余裕で見破ると、リリーシャにアッパーを喰らわせる、アッパーを喰らったリリーシャは近くの棚に突っ込み、その上にぬいぐるみが雪崩れ落ちる。


「あらー」


店員はそれを見てあらあらまぁまぁ、言っている。


「リリーシャさんの仇!」


また死んで居ないのだが、明亞は何故か仇を取りに行く、沢山の属性の陰陽術を使おうとする。


「ほっ!」


「ヒャッ!ウぅン?」


それを見た明日奈は明亞の脇腹を刺激する、明亞はその刺激に反応し力が抜けヘタリ込む。


「何するんですかぁ!姫様ぁ!」


そして明亞は明日奈に抗議をする。


「何でってこんな所でそんな術を使ったらどうなるか、分からないの?」


「せやせや」


こんな所で沢山の陰陽術を使えば大変な事となるだろう、そうすればまた怒られる、明日奈はもう怒られるのは嫌だ、今の明日奈はシビアなのだ多分。


「ならどうするんですか?」


「こうするの!」


明日奈は何故か隣でウンウン頷いているテディベアに剣を突き刺す、そしてホーリーイレイザーを発動させようとした途端、テディベアが発光した。


「儂爆発機能付きなんや!堪忍してな!」


テディベアは最後にそう言い残すと爆発した、その爆発は強烈であり、店ごと消滅する。


「・・・」


「・・・」


「あらあらまぁまぁ」


ススだらけとなった明日奈達は消滅した店の跡地を見て顔を青くする、店員はこの状況でもあらあらまぁまぁ言っていた。


この後明日奈達は店のオーナーに怒られ、多額の賠償金を支払えと言われたが、青葉が賠償金を払い、事なきを得た。


「今日は失敗しかしてないわね、私達・・・」


「ですね・・・」


「明日があるわ!明日が!」

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