表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
229/267

二十話

敵本部、地下3階


明日奈達チーム29は地下3階にまで降りて来た、途中手に入れた、本部の構造を記した資料によると次の階にベルシリオスの部屋があるらしい。


地下4階へと続く階段の前には20機ほどのロボットが待ち構えていた、明日奈達はロボット達と相対する。


「さぁ!目的地はもうすぐだ!行くぜ!」


「うん!」


明日奈達とロボットの戦いは激しい物となった、しかし誰も怪我をせずに無事明日奈達はロボット達に打ち勝った、ロボット達に勝利したチーム29は地下4階へと向かう。




地下4階、ベルシリオスの部屋


先頭に立つ明日奈が扉を開け、チーム29はベルシリオスの部屋に入る、部屋の内部は中心にソファと机があるだけと言うシンプルな物である。


「来たわね、明日奈」


「ええ来たわ、あなたを倒しにね」


ベルシリオスは部屋に入って来た明日奈を見て嬉しそうな表情を見せる、明日奈はベルシリオスに剣を向ける。


「ふふふ、やはり今は私を拒否するのね、良いわ、あなたを倒してその後あなたを私の物にしてあげる!来なさい!ベルシリオスmk-2!」


明日奈がベルシリオスに剣を向けた理由、それはベルシリオスに対しての拒絶、それを理解したベルシリオスは明日奈を倒し明日奈を手に入れるつもりだ、そしてベルシリオスは自身の鎧を呼び装備する。


「行くよ!ホワイトローズ!プラチナモード、セット!」


『アップ!』


「アリーシャさん!インフェルノモード、セット!」


『変身ですわ!』


「そこはアップ!だよ・・・アリーシャさん・・・」


ベルシリオスが鎧を呼んだのを見て明日奈とメリアも変身する、明日奈は白金の鎧、メリアは紅蓮の鎧だ。


「ギル、私とメリアが前に出る、サポートを任せるわね?」


「了解だ、暴れて来い!明日奈!メリア!」


「うん!」


「はい!」


そして明日奈とメリアはベルシリオスに向けて駆ける、ベルシリオスも迫る明日奈とメリアに向けて走り、明日奈とメリアはクロス攻撃を放つ。


「フン」


ベルシリオスは明日奈とメリアの剣を軽く受け止めると、明日奈とメリアを弾き飛ばす。


「行け!明日奈!」


「飛べ!メリア!」


弾き飛ばされた明日奈とメリアをウィリアムとミランダがその手を掴み、ベルシリオスに向けて投げる、二人に投げられる事によりスピードの増した、明日奈とメリアは同時にベルシリオスの顔に蹴りを当てた、二人に蹴られたベルシリオスは吹き飛ばされ地面を転がる。


「私達は」


「負けない!」


「必ず」


「あんたに」


「あなたに」


「もう一度」


「「勝つ!」」


そして明日奈とメリアはベルシリオスに対して必ず勝つと言い放つ。


「ふふふ、やれるものならやってみなさい!」


その言葉を受けたベルシリオスは、憎々しい表情を浮かべつつ、明日奈とメリアに向けて斬りかかる。




ベルシリオスが斬りかかって来る、その攻撃をミランダとウィリアムが少し無理をして受け止め、ウィリアムとミランダが左右に離れた所に明日奈とメリアが同時に腹を狙い炎の拳と光の拳を放つ。


「くっ!ビット!」


二人の拳を腹に喰らったベルシリオスは、表情を曇らせながらビットを放つ。


「撃ち落とす!レビィちゃん!」


「うん!」


放たれたビットは次々とギルダーツと、ギルダーツに彼がもう一丁持って来ていたガトリングガンを借りたレビィの銃弾によって叩き落される。


「まだまだあるわ!」


ベルシリオスは更にビットを放つ、無数に排出されたビットをギルダーツとレビィは撃ち抜いて行くがそれでも間に合わず、ミランダとウィリアムがビットから放たれたビームに被弾する。


「ミランダさん!」


「ウィリアム!」


ビットのビームを掻い潜りベルシリオスに迫り鍔迫り合いを行なっていた、明日奈とメリアは被弾した二人を心配する。


「大丈夫だ!心配するな!」


「お前達は前だけ見ろ!」


ウィリアムとミランダはそう言うとウィリアムがミランダを上に向けて放り投げる。


「クク、私の新技だ、喰らえ!」


ウィリアムに宙に投げられたミランダは回転しながら雷撃を放つ、ミランダが放った雷撃は四方八方に飛び、無数のビットを次々と落として行く。


「また味方にも迷惑な技を・・・」


「だよね・・・」


迫り来るミランダの雷撃を躱しながら、明日奈とメリアはミランダの新技に呆れる。


「ふふふ、随分と余裕がありそうね?」


ベルシリオスはそんな二人の顔を掴むと地面に叩き付ける、そして二人を左右に蹴り飛ばす。


「くっ!」


「うっ!」


蹴り飛ばされた明日奈とメリアは宙で体勢を整え地面に降り立つ。


「お見事、それではそろそろ本気を出してあげましょう、オメガモード!」


ベルシリオスはスタッ!と地面に着地した明日奈とメリアに拍手を送ると、全力の力を解放する、するとベルシリオスの鎧から紫色の光が漏れ出し、ベルシリオスは紫色に光り輝いた。


『マスター・・・』


「分かってる、今のあいつはラグナロクモードの私も圧倒してるわ」


ベルシリオスの実力を計測したプラチナローズが、明日奈に心配そうな声で話しかける、その身でベルシリオスの力を受ける明日奈に震えが走る。


「ふぅ、さてまずは邪魔者を始末しましょうか」


ベルシリオスはそう言うと消え、次の瞬間には明日奈とメリアの後ろにいた、そして二人が振り返ると仲間達が全員倒れていた、明日奈とメリアは慌てて仲間達に駆け寄ろうとするが、ベルシリオスが遮る。


「安心しなさい?気絶させただけ、勿論私があなた達に勝てば全員殺すけどね」


どうやら仲間達は気絶されられただけらしい、明日奈とメリアは一先ず安心し、気を取り直すと、ベルシリオスに向けて剣を構える。


「さぁ、最終ラウンドよ!」


ベルシリオスは明日奈とメリアに向けて紫色のビームを放つ。





「プラチナブラスター!」


「インフェルノブラスター!」


明日奈とメリアはベルシリオスの紫色のビームに二つのブラスターで対抗する、二つのブラスターは暫く競い合っていたが、明日奈とメリアのブラスターが負け、二人は吹き飛ばされる。


「くぅぅ!」


「うう!」


二人が吹き飛ばされた先にベルシリオスが現れる、現れたベルシリオスは明日奈を上に蹴り飛ばし、メリアを地面に叩き付ける。


「くっそぉ!」


天井に叩き付けられた明日奈は天井を蹴り、ベルシリオスに向けて突っ込む。


「プラチナブレイド!」


落ちながら回転し、勢いを付けた光の斬撃を明日奈はベルシリオスに向けて叩き付けようとする、立ち上がった、メリアも速く回転し、炎の斬撃をベルシリオスに向けて放つ。


「遅い!」


しかしベルシリオスは二人の斬撃を手で軽く受け止めると、二人をまずは明日奈を蹴り飛ばし、メリアも蹴り飛ばす。


「ふふふ、まずはあなたよ!私を殺した女ぁ!」


ベルシリオスは立ち上がろうとしているメリアに向けて、ビームを放つ。


「プラチナローズ!ラグナロクモード!」


『Yes!ラグナロクモード!』


それを見た明日奈はラグナロクモードとなりビームを追い抜き、メリアの目の前に降り立つと、ビームを弾き飛ばした。


「ありがと」


メリアは自分を守ってくれた明日奈にお礼を言いつつ立ち上がる。


「さてと、行くよ!アリーシャさん!モードプロミネンス!セット!」


『変身ですわ!』


「だからアップ!だってば!」


そしてメリアも明日奈のラグナロクモードを見て参考にし、アリーシャと作り上げたプロミネンスモードに変身する、するとメリアの体から炎が溢れ出て、メリアが紅く輝く。


「・・・行くよ!明日奈!」


「ええ!」


紅の光を放つメリアと、白金の光を放つ明日奈は光速でベルシリオスに迫ると、紅蓮の斬撃と光の斬撃を放つ。


「オメガブレイド!」


ベルシリオスはそれを紫色の光を放つ剣で受け止める、しかし明日奈とメリアは今度は力負けせず、ベルシリオスを押し込み、押し切る。


「セェイ!」


自分達に押し切られ怯んだベルシリオスに明日奈は下からの回転斬りを放つ、ベルシリオスはそれを体を逸らして躱し、明日奈に斬撃を返す、その斬撃をメリアが受け止め、明日奈はベルシリオスの顔に拳を命中させる。


「うふふ!」


自身の顔を殴った明日奈の左腕を掴んだベルシリオスは明日奈を斬り付けようとするが、メリアがベルシリオスの腕を剣で突き刺し、ベルシリオスは刺された痛みによって、明日奈の腕を離す。


「セェイ!」


「ハァァ!」


そして刺された腕を抑えるベルシリオスに明日奈とメリアは同時に下からの回転斬りを放った。


「ッ!」


ベルシリオスはそれを消えて躱すと、明日奈の真後ろに現れ明日奈の背中を斬り付けた。


「ッウウ!ヤァァ!」


明日奈は斬られた痛みに耐えながら、後ろに向けて斬撃を振り上げる。


「くっ!」


その斬撃はベルシリオスに命中し、ベルシリオスの胴体が大きく斬り裂かれた、斬り裂かれた事により出来た隙を狙い、メリアが心臓を狙い突きを放つが、ベルシリオスの股の間から現れたソードビットが、メリアの腹を貫く。


「カハッ!?」


ソードビットに腹を貫かれたメリアは口から大量に血を吐き出す。


「メリア!」


明日奈はソードビットを銃弾で落としてからメリアに駆け寄る。


「えへへ、もう戦えないや、ごめんね?明日奈・・・」


腹から血を流すメリアは力無く笑うと明日奈に謝る。


「だから、今度はあなたが、あいつを倒して」


そしてメリアは明日奈にベリクリオスを渡す、受け取った瞬間に明日奈の白金の鎧に紅蓮の炎が灯る。


「ええ、任せなさい、メリア」


明日奈はメリアの手を強く握ってから立ち上がり、メリアに治療の歌を掛ける、そして立ち上がるとベルシリオスを見据える。


「終わりにしましょう、ベルシリオス、あなたの全力と私の全力で!」


「望む所よ!」


相対する明日奈とベルシリオスはお互いの武器を構える、明日奈はフルバーストモードに変身し、ラグナロクモードの残り時間全てを一撃に込める、ベルシリオスは剣に紫色の光を溜めていく。


「ツインブラスター!フルバースト!」


『フルバースト!』


『ですわ!』


プラチナローズとインフェルノベリクリオスから白金と紅蓮のブラスターが発射される、光と炎は混ざり合い、黄金の炎となり、ベルシリオスに向かって突き進む。


「オメガブラスター!」


そしてベルシリオスのオメガブラスターも放たれ明日奈に向けて迫る、二つのブラスターはぶつかり合い、衝撃波を放つ。


「くっ、うう!」


「あはははは!」


明日奈とメリアの力を合わせたブラスターは強烈だ、しかし明日奈はジワリジワリと押されて行く、まだ明日奈の力がベルシリオスの力に及んでいないのだ。


「・・・」


押される明日奈の背中を押す者が居る、それはレビィだった、明日奈は振り返りレビィの瞳を見る、明日奈が見たレビィの瞳はこう言っていた、私はいつもお姉ちゃんを信じてる、と。


「っ!ハァァァァァ!」


レビィの思いを受けた明日奈の力は何倍にも膨れ上がり、ベルシリオスを押して行く。


「くっ!うっ!何故だぁ!」


ベルシリオスは何故明日奈に押されるのか分からないベルシリオスは、困惑した声を発した。


「それは背中を押してくれる人が居るか、居ないかの差よ、ベルシリオス、私は一人では何も出来ないわ、でもレビィが居る、メリアが居る、チーム29のみんなが見る、沢山の友達がいる、私は沢山の大切な人に囲まれて生きている、だからあなたよりも強くなれる!」


「他人なんていらないわ!」


「そう、ならあなたは絶対に私には勝てない!消えなさい!ベルシリオス!」


明日奈は友を愛する力を聖力に変え、ツインブラスターに更なる力を込める、明日奈の思いが強まれば強まるほどツインブラスターの威力は上がり、遂にツインブラスターはベルシリオスのオメガブラスターを押し切った。


押し切られたベルシリオスは黄金色の炎に焼かれて行く。


「く、ま、まだよ、核兵器!発射!」


明日奈に打ち負けたベルシリオスが最後の足掻きを見せる、核兵器をワールドセイバー本部に向けて放ったのだ、そして核兵器が放たれたのと同時にベルシリオスは生き絶える。


「なんて事を!くっ!?」


明日奈は慌てて、核兵器を追おうとするが、体に痛みが走り、倒れる。


「みんな逃げて!」


倒れた明日奈には第一世界首都の人々の無事を祈る事しか出来なかった。




ワールドセイバー本部


「・・・」


一人の少女がワールドセイバー本部のビルの上に立っていた、その少女の顔はメリアに似ていた。


「来た」


メリアに似た少女は迫る核兵器を見据えると手をかざす。


「あなたが落ちるのはここじゃ無い、あの世界だよ」


そしてメリアに似た少女、メリアの妹であるアリアは転移魔法を核兵器にかけて、核兵器を機械の世界に送り込んだ、機械の世界に送り込まれた核兵器は機械の世界で爆発した、アリアによってワールドセイバー本部の危機は避けられたのだ。




この後誰が機械の世界に核兵器を送ったのか分かることは無かった、しかし第一世界首都の危機を救った名も知れぬ勇者は伝説となり、未来永劫語り継がれる事となる。



明日奈の自宅


戦いを終えた明日奈とウィリアムとレビィは自宅に帰って来る。


「「ただいま」」


そして三人は家の中に居るものにただいまの挨拶をする。


「「おかえり!」」


すると元気良く、未来と今日香が飛び出して来た、明日奈とウィリアムは娘達を受け止め、そして幸せそうに笑い合う。




シュルクの自宅


「ただいま」


「お帰り」


戦いを終えたメリアはシュルクの自宅に帰った、するとシュルクが出迎えてくれて、抱き締めてくれる。


「無事で良かった」


「うん」


「心配したぞ?」


「ごめん」


「だからもうこんな事が無いように俺は、俺は、もうお前から離れない、ずっと側にいる、結婚しよう、メリア」


メリアから離れたシュルクは片膝を着きメリアの手を取ると、ポケットから指輪を取り出しメリアの指に嵌める。


「はい!」


メリアは一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに花のような笑顔を見せると、シュルクのプロポーズを受け入れた。



そして二人はキスをする、お互いの愛を確かめ合いながら

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ