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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
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十九話

第一世界リリムス市、敵本拠地前


ここはリリムス市の地下、敵の本拠地は敵が作った、地下深くまで続く通路を通った先に存在している。


他のワールドセイバーのエージェント達と共に明日奈は敵の本拠地を見据え誓う、これまでの戦いと同じく、今回の戦いも必ず勝利してみせると。



敵本部、巨大シャッター前


敵本部内部に入るにはまずは地下空間を仕切る、巨大なシャッターを破壊しなくてはならない、巨大シャッターの破壊の役目はワールドセイバーが無との戦いの為に各世界と共に開発した、試作魔導収束ビーム砲の砲撃により突破する予定だ、しかし名前の通りこのビーム砲はまだ試作段階、砲撃はまだ一度しか撃てない。


「魔導収束ビーム砲、発射準備」


「了解、収束開始!」


試作魔導収束ビーム砲の砲撃命令はレビルが下す、レビルの命を受けたエージェント達は魔導収束ビーム砲のシステムを起動させ、魔導収束ビーム砲は魔力収束を開始する。


「・・・」


明日奈は収束されて行く魔力に反応しザワザワバチバチする尻尾をピン!と立てる、メリアがピン!と立った尻尾に注目する、今収束されて行く魔力量は明日奈の全ての聖力量よりも圧倒的に多い、これならプラチナブラスターの数百倍の威力を出せるだろうと明日奈は思う。


「収束完了です!」


「うむ、魔導収束ビーム砲、発射」


「発射!」


そして魔導収束ビーム砲の収束が完了する、レビルは発射の命令を下し、収束ビームが巨大シャッターに向けて発射される、発射されたビームは容易くシャッターを焼き尽くし、その先に待ち構えていた、敵の構成員とロボット諸共、消し炭にした。


「よし、敵基地は地下に続いている、エージェント諸君は地下に向けて侵攻せよ」


シャッターが破壊された事により道は開けた、ワールドセイバーエージェント達は地下に向けて雪崩れ込んで行く。



敵本部、地下一階


ここからは狭い空間での戦いとなり、一人一人のエージェントの戦闘能力が重要となる、今回の作戦に参加している50チームは各支部の最優秀成績チームから構成されている、彼等なら優秀なベルシリオスの兵にも余裕で対応出来るはずである。


そして50チームはチーム毎に別れて敵本部を攻略する、地下一階に降りたチーム29は左に見える、扉を明日奈が破り、その先に見える通路を進む。


「敵だ!遠くの敵は俺が撃ち抜く!明日奈、メリア、ミランダは突っ込め!ウィリアムは前に出た三人のサポートをしろ!」


「「了解!」」


大規模作戦ではいつもリーダーを務めるギルダーツが明日奈達に命令を伝える、明日奈達はそれに従い、戦闘に向かう。


「レビィちゃんには俺の背中を護って貰う、出来るな?」


レビィは改変世界で戦っていたとは言えまだ三年程戦っていなかったブランクが抜けていない、その為前衛には出せないと判断したギルダーツは後衛である、自分の背中の守護をレビィに任せた。


「はい!」


後衛を担当する者の背中を護ると言う仕事が大切な物だと理解しているレビィは、前に出れない事を悔しく思いつつも、ギルダーツの言葉に納得し、強くはい!と答える。


明日奈はミランダとメリアと協力しつつ圧倒的な早さで敵を片付けて行く、明日奈を中心にしミランダとメリアが左右の敵を担当する三人のコンビネーションは相当息の合った物であり、隙が無い、三人のサポートを任されたウィリアムの仕事が何も無いほどだ。


「危ねぇ!」


しかしそんなウィリアムにも仕事がやって来る、敵が通気路の網目状となっている部分から銃口を出し、ミランダの頭を撃ち抜こうとしていたのだ、それを見たウィリアムは敵がいるであろう場所を通気路の下から突き刺し敵を倒す。


「ギルさん!多分まだ居る!適当に通気路を撃ち抜いてくれ!」


「了解だ」


ウィリアムの言葉を受けたギルダーツはスナイパーライフルから、背中に背負っているガトリングガンに持ち替え、通気路を撃ち抜いて行く、すると敵の悲鳴が聞こえた、ウィリアムの予測通り、まだ通気路に敵が潜んでいたようだ。


「何か強そうな敵が来たな」


「だね」


「うん」


奥の扉からパワードスーツを着た兵が出て来た、あらかた通路の敵を倒し切っていた明日奈達前衛は、パワードスーツ兵を見据え、敵の行動を警戒する。


「喰らえ!」


パワードスーツ兵は左腕を上げる、すると左手はビーム砲となっており、そこからビームが発射された。


「オラ!」


ウィリアムはそれを双剣で斬り裂く。


「三人共!行け!」


そして三人にパワードスーツ兵の始末を任せる。


「ええ!」


ウィリアムの言葉を受けた明日奈がまず一番最初にパワードスーツ兵に取り付く、右腕から発振されるビームブレイドを躱し、敵が武器を振り切った所で一度後ろに引く。


「ヒートブレイド!」


そしてメリアがまだ上がっていないパワードスーツ兵の右腕を斬り裂く、斬り裂いた時に飛び散った液体はオイル、どうやら敵の腕はパワードスーツの腕の部分を通ってはいないらしい。


「ライトニングランス!」


次にミランダが雷撃の槍による突きを放つ、それを見たスーツ兵は左腕のビームを放つがミランダはそれを体を大きく捻る事で躱し、強烈な突きをスーツ兵に当てて、スーツ兵を壁に向けて突き飛ばした。


「ホーリーソード!」


最後に明日奈の光の斬撃が、敵の胴体を斬り裂いた、しかし敵の胴体部分の装甲は厚く、内部の敵の体には到達していない、それを見た明日奈は敵の背後に回り、ギルダーツの方に向けて敵を蹴り飛ばす。


「任せたわ!ギル!」


「はいよ!」


トドメを任されたギルダーツはまだ残る敵の左腕のビームが放たれる前にガトリングガンを解放し、明日奈が斬り開いた場所に弾を撃ち込む、ガトリングガンの弾を食らったパワードスーツ兵は血を吐き倒れる。


「うおお!」


しかしパワードスーツ兵を倒したギルダーツの背後から迫っていた敵兵が、その命を断とうと剣を突き出した。


「やっ!」


レビィは掛け声と共に敵兵の剣の刃を下から蹴り飛ばし、敵の手から剣を奪うと、次に顎を蹴り上げ、最後に腹に張り手を叩き込む事で意識を奪った。


「ふぅ」


レビィはブランクによりまだ違和感を感じる体に戸惑いつつも敵を倒せた事に安堵し、ふぅと息を吐く。


「ありがとな、レビィちゃん、良い仕事だ」


ギルダーツは無事に仕事を果たしたレビィの肩を叩き、お礼を言う。


「えへへ」


レビィはギルダーツに褒められ、嬉しそうに微笑んだ。




最深部、ベルシリオスの部屋


「ふふふ、人間の兵なんてゴミがどうなろうが構わない、そんな事よりも、早くここに来なさい?明日奈」


ベルシリオスは最深部に存在する自身の部屋で、明日奈を今か今かと待ち焦がれる。

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