短編、明日奈と愛奈のクリスマス
孤児院
数年前、まだ幼い姿をした明日奈と愛奈がそわそわと何かを待っている、それは赤い服装をしたおじいさんだ。
「ねぇ愛奈ちゃん、本当にサンタさん来るのかな?」
「さぁね、でも絶対に起きておいて、サンタさんを見ちゃうわよ!明日奈!」
「うん!」
明日奈と愛奈はワクワクドキドキ、サンタを待ち続けた、しかしいつまで経っても赤い姿をしたおじいさんは現れず二人は寝てしまった。
「遅かったか・・・」
現在より少し若い姿をした帝はサンタの格好をしている、本当はもう少し早くここに来てまだサンタを信じている二人を楽しませようとしていたのだが、その計画は失敗に終わったようだ。
「仕方ないか」
二人の嬉しそうな顔を見れず少し落ち込んでいる帝は、院長から聞いていた、二人が欲しいと言ったおもちゃを包んだクリスマスプレゼントを二人の枕元に置かれている大きな靴下に入れ、二人の頭を優しく撫でてから孤児院を後にした。
「わぁ!起きて!起きて!愛奈ちゃん!」
朝早くに目を覚ました明日奈は靴下が膨らんでいるのを見て、まずは愛奈を起こす。
「うーん?なぁに?明日奈」
「プレゼントが来てるの!本当にサンタさんって居るんだね!」
「ホントだ!」
明日奈の言葉を聞きまだ寝惚けていた愛奈の目が冴え、院長からプレゼントされた大きな靴下を見ると確かに膨らんでおり、既にはしゃいでいる明日奈と同じく愛奈もはしゃぎ始める。
「ありがとう!サンタさん!」
「ありがと!サンタさん!」
二人はまだ見ぬサンタにお礼を言い、嬉しそうにプレゼントを開け始めた。
クリスマス、世界中の子供達に笑顔が溢れる日、メリークリスマス




