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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
最終章金色の九尾
213/267

七話

第一世界カラバナロ市


???は人の町を見下ろしていた。


「さぁ、行きなさい、私の奴隷達」


???は振り返り後方にいる、無が洗脳し彼女の為に用意した者達の中から十人呼び出すと、町に向かわせる。


彼らはロボットに乗り込むと早速、町で暴れ始めた。


「さぁ、あの子は来るのかしら」


???はメリアが現れるのを期待し上空から町を眺める。




ワールドセイバー地球支部チーム29


レビル司令はロボット達に通用する武器を持つ明日奈とメリアに出撃命令を出した、それを受け明日奈はミランダと共に、メリアの頼みでワールドセイバーに復帰したシュルクと共に任務に向かう。


明日奈とメリアが指定された最低討伐台数は十体出現したうちの五体、残りの五体はアーマデバイスを纏った十人のエージェントが相手をする。


「それでは、頼んだぞ、お前達」


「了解」


明日奈達は第一世界カラバナロ市に向けて転移した。




カラバナロ市北地区


明日奈とミランダは北地区に転移して来た、明日奈がホワイトローズにサーチさせた所、ここには三体、ロボットが居るらしい。


「さて、狩りをしようか、明日奈」


ミランダはたまたま二人が転移して来た地点に降りて来た、ロボットを見て槍を構えつつ狩りをしようと明日奈に言う。


「ええ」


明日奈はミランダの言葉に頷くと、ミランダの槍にエンチャントを掛けつつホワイトローズをガンモードで構える。


「行くぞ!」


「ええ!」


明日奈とミランダはロボットに向けて駆け出した。



カラバナロ市中央地区


「・・・」


メリアは明日奈に教えて貰ったエンチャントをシュルクの武器に施しつつ、あまり良い思い出のない、ロボットを見て浮かない顔をする。


「メリア?大丈夫か?」


シュルクはそんなメリアを見て心配し、大丈夫かと声をかける。


「大丈夫!行こう!シュルク!」


「おう!」


しかし今のメリアには恋人となったシュルクがいる、メリアは彼を思う事で強くなれる、だから赤い灼熱の呪力を体から発すると、彼と共に2体居るロボットに向かって行った。




カラバナロ市北地区


ロボットに接近した一児の母ミランダは、こちらに気付いたが、まだ動けていないロボットの左腕を槍の先端の刃で斬り裂いた。


左腕を失ったロボットはすかさずミランダに右腕で殴りかかるが、右腕は明日奈の銃弾により撃ち抜かれ動かなくなる。


「!?」


両腕を失い、戦闘能力を失ったロボットのパイロットが戸惑っている間に、明日奈とミランダは同時に斬りかかりロボットの両足を切断した。


「!」


足も斬り裂かれ動けなくなったロボットのパイロットは自爆しようとする。


「自爆するんでしょ?ミランダさん!槍をアレに刺して電撃を流してみて!」


「ん?うん?」


明日奈に声をかけられたミランダは槍をロボットに突き刺すと電撃を流す、するとロボットはショートし、爆発の信号を送る回路もショートした為か、自爆はさせずに済む。


「ふふん、やっぱりね」


明日奈は考え通り、ショートさせれば自爆出来ないだろうと思い、試しにミランダに実行させてみたら上手く行ったので胸を張り尻尾を誇らしげに立てる。


「・・・」


そんな明日奈の様子を見て自身の力を実験に利用されたと思ったミランダは、明日奈の両頬を抓る。


「イヒャイ、ミヒャンダヒャン」


「・・・」


チームメンバー同士でじゃれあって居ると、一体のロボットの反応の消失を感知し、確認しに来た、二体のロボットが現れる。


「じゃヒェレルバヒャイヒャないひょ?ミヒャンダヒャン?」


「・・・」


いまいち何を言ってるのか分からない明日奈の声を若干楽しんでいたミランダは、仕方なく明日奈の頬から手を離すと二体のロボットに向き直る。


「仕方ない、お前の頬を弄るのは後にしよう」


「これ以上はお断りです」


「なら尻を叩こう」


「なんでお尻!?」


仲のいい二人は軽口を言い合いつつ、ロボットに向かって行く。




「はっ!」


メリアとシュルクは息の合った戦い方でロボット二体を圧倒し倒し切っていた。


「させねぇぜ!」


「だね!」


二体のロボットは自爆しようとしているのだろう光を放ち始める、しかしロボットのコクピットの場所を知っている二人はハッチを武器で斬り裂くとパイロットを中から外に連れ出し、爆発が及ばないであろう、ビルの陰に隠れた。


「ふぅーなんとかなったね」


「だな」


外に連れ出され暴れるパイロットを気絶させた二人は、なんとかパイロットを死なせずに済みホッと一息吐く。


「!」


そこでメリアが先日感じた嫌な気配を感じバッと振り返る。


「ふふふ、こんにちは」


そこには一人の女が居た。




「!」


二体のロボットも倒し切り怪我もせずに無事に三体のロボットを倒し切った二人は帰っても良いのかしら?と話し合っていた、そこで明日奈は先日は感じなかったが今は明確な嫌な気配を感じ、尻尾の毛を逆立たせる。


「どうした?」


「何か凄く嫌な気配がするの・・・取り敢えず行こう!ミランダさん!」


明日奈はそう言うと嫌な気配がする方向に向けてビルの上に登ると走って行く。


「よく分からん・・・」


そんな気配は感じないミランダは取り敢えず明日奈の金色の尻尾を追って、ビルの上を走る。




「あなたは誰?」


メリアは目の前にいる女の顔は知らない、そして嫌な気配だと感じるだけでやはりその正体は掴めない。


「さぁ?誰でしょう?」


女はそう言ってメリアをからかうと黄金の剣を鞘から引き抜く。


「とにかく、あなたに復讐しに来たとだけ、教えてあげましょう」


そして女はメリアに斬りかかる、女の正体を考え込み女の接近に気付いていないメリアの代わりにシュルクが受け止める。


「メリア!考える前に動け!こいつは敵だろ!」


「!、うん!」


自分に復讐したい存在とは誰だ?と思考の海に入っていたメリアはシュルクの言葉にハッとした表情を見せると、女の真横から斬りかかる。


「フン」


しかし女は片手でメリアの剣を受け止めた。


『あり得ませんわ!』


メリアも確かにあっさりと自身の剣を受け止められショックを受けたが、それ以上にアリーシャのショックが大きい、アリーシャが剣となった姿であるベリクリオスの刀身はかなりの熱を発しており、主であるメリアでも触ろうとは思わない程の熱だ。


その灼熱の剣を女は熱がりもせずに涼しげな顔で掴んでいる、それだけでアリーシャのプライドは大きく傷付いた。


『くっ!このぉ!』


「ちょっ!?アリーシャさん!?」


プライドが傷付いたアリーシャは勝手に刀身の温度を上げ始める、主であるメリアは熱くないがシュルクは熱いだろうと思いメリアはアリーシャにやめさせようと声をかけるが無視される。


「涼しいわねぇ」


女は全く熱さを感じていないのか、そう言うとシュルクとメリアを蹴り飛ばし、自身から離させる。


「セェイ!」


そこに明日奈が現れ女の頭上から斬りかかる。


「ッ!」


女は明日奈の斬撃を躱すとすぐに斬り返す、明日奈はそれを躱し銃弾を撃つが、女はそれを手で弾き、明日奈の首を掴むと近くの木箱に向けて投げ付けた。


「くっうう!」


投げられた明日奈は呻き声を上げる、そんな明日奈の代わりにミランダが女の真横に降り立つと、地面に槍を突き刺す、得意の電撃流しをするつもりのようだ。


「ちょっまっ!」


それを見た明日奈達は慌てて飛んで地面から足を離す、明日奈達が飛んだ瞬間電撃が地面を伝い女に迫る。


「ふふ」


しかし女は自身の呪力を使い、電撃を天に向けて放電させる。


「なっ!?」


そんな方法で自身の攻撃を防ぐ者が居なかったらしくミランダは驚き硬直する、女はその隙にミランダを殺そうと彼女に斬りかかる。


「ヤッ!!」


その斬撃はメリアが受け止める、そしてメリアは刀身から炎を放たせると女を押し切った。


『それでこそですわ!』


「あはは・・・」


メリアが女を押し切ったことにご満悦なアリーシャとそれをあははと笑うメリアを尻目に、押し切られ怯む女に明日奈とミランダは突きを放ち、シュルクは斧を叩き付けようとする。


「チッ」


女はそれを見て舌打ちを打つとその場から消え、明日奈達の真後ろに再び現れた。


「今日はただの挨拶よ、だからこれくらいにしておいてあげる、また会いましょう?」


そして女は完全に姿を消した。


「一体何者なの?」


「さぁな・・・」

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