表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
無編六章戦争と九尾
205/267

八話シュタゼーリ王城戦3

シュタゼーリ王城地下


「くっ!」


「うっ!」


明日奈とメリアはアリシアの剣を受け止めたが、簡単に奥の壁に向けて吹き飛ばされる。


「お姉ちゃん!」


「メリア!」


吹き飛ばされた、明日奈とメリアを見てウィリアムとレビィがカバーに入りアリシアに攻撃を仕掛けるが、それを見たアリシアは蝶の羽を羽ばたかせて強風を送りウィリアムとレビィを風で吹き飛ばした。


「セェイ!」


自分とメリアとウィリアムとレビィの攻撃を見て明日奈はアリシアの真後ろに転移で現れるとアリシアを蹴り飛ばす。


「喰らえ!」


明日奈がアリシアを蹴った先にはメリアが待ち構えている、メリアは自分のリーチに入ったアリシアに剣を振るうが、アリシアは双剣でメリアの剣を受け止める。


「行け!」


レビィはメリアと鍔迫り合いをするアリシアに向けてダガーを投げるが、アリシアはそれをシールドで防ぐ、ウィリアムが背後から斬りかかるが羽にはたき落とされウィリアムは地面を転がる。


「うふふ、まず死ぬのはあなたかしら?メリア?」


そしてアリシアはメリアを押し込んでいく、その力の強さにメリアは片膝を着くまで追い込まれる。


「メリア!離れなさい!」


短時間でアリシアを倒し切る為にプラチナブラスターのチャージをした明日奈はメリアに離れろと言う、メリアは身体強化でパワーを上げると無理矢理にアリシアの剣を逸らし、アリシアから大きく後ろに離れた。


『マスター!今です!』


「ええ!プラチナブラスター!」


明日奈はメリアがアリシアから離れたのを見てからプラチナブラスターを放った。


「・・・」


アリシアはそれを躱しもせずにその身に受ける。


「やった?」


「勝ったのか?」


地下空間はプラチナブラスターが巻き起こした白煙に白く染まる、アリシアが倒れたのか倒れていないのかは見えない。


「あはは!」


白煙の中からアリシアの声が聞こえた、白煙の中きらヌッと出て来たアリシアはレビィとウィリアムの顔を掴むと地面に叩き付ける。


「レビィ!あなた!」


それ見た明日奈は妹と夫へのさらなる攻撃をやめさせようと前に走る、アリシアはそれを見ると明日奈を迎え撃つ。


「二人とも!」


明日奈は二人に声をかけるが反応は無いどうやら気絶しているようだ。


明日奈は二人が気絶しているのを確認するとツインソードモードとなり手数でアリシアを押し込み、気絶した二人から離させようとする、それにメリアも加わりアリシアを二人から離させるのに成功する。


「っ!」


右左と迫る斬撃を明日奈が剣で弾きメリアが突っ込み剣を振り上げる、アリシアはそれを双剣で防ぎ、メリアを力で後退させると、明日奈が突きを放つ、アリシアはその攻撃を消えて躱すと明日奈の真後ろに現れた。


それに反応した明日奈はわざと前に倒れてアリシアの斬撃を躱すと片手を地面に着きそして足払いを命中させる。


「はぁぁ!」


剣を逆手に持ったメリアがアリシアを突き刺そうとするが、アリシアはそれを転がって躱し、地面に突き刺さった剣を引き抜こうとしているメリアを蹴り飛ばした。


「メリア!」


『マスター!時間まで後二分です!』


「くっ!」


後二分と聞き明日奈は焦る、メリアと自分二人がかりで攻撃を仕掛けても倒せない、そして長く戦う時間ももう無い、ならば。


「モードラグナロクを使うわ」


『Yes』


「良し、行くわよ!モードラグナロク、セット!」


『アップ!』


ラグナロクモードを使うしか無い、ラグナロクモードを発動させた明日奈からは金色の光が放たれ次の瞬間にはラグナロクモードとなった明日奈が光から現れる。


『ラグナロクモード、使用可能時間は一分です』


「ええ!」


明日奈は見た事もないモードに変身した明日奈を、警戒して見据えているアリシアに向けて前に駆け出すと、次の瞬間にはアリシアの懐に潜り込んでおり、明日奈の下から振り上げた剣はアリシアを斬り裂いていた。


「くっ!」


体を斬り裂かれたアリシアは明日奈に縦振りの斬撃を喰らわせようとするが、明日奈はそれを横に飛んで躱し同時に回し蹴りをアリシアの顔に放つ。


「くっそ!」


蹴り飛ばされたアリシアは羽から斬撃を飛ばすが明日奈はそれを全て躱しきり、アリシアに迫ると裏拳を放ち右手から剣を離すと


「プラチナストライク!」


アリシアの腹にプラチナストライクを叩き込んだ。


「くっは!?」


プラチナストライクを腹に喰らったアリシアはフラリと倒れる、同時にアリシアはこの部屋に張り巡らせていた呪力が消える、明日奈は慌てて歌を歌おうとするが封印の扉が突然吹き飛んだ。


「ふ、ふふふ、時間を一分短く言っておいたのよ、ふふふ、騙されたあなたが悪いのよ、明日奈」


「!?」


体が元に戻りかけているアリシアはそう言うと気絶し、元の体に戻る、そして吹き飛んだ扉から恐ろしいまでの呪力を感じた明日奈は慌てて扉の先を見る、すると無が扉の先から出て来て明日奈を見据えていた。


その姿は銀色の髪、銀色の瞳、白く透き通った肌、筋肉質な人形の姿をしており、そして圧倒的な呪力を感じる、その力は明日奈がどう足掻いても勝てない程に強い。


「くっ、うっ」


力の差に恐れを感じた明日奈は後退りをする、自然に体が震え始め、剣を取り落としそうになる。


「怯えるか、封印の無の巫女よ」


無は明日奈に近付くと、その顎に触れ自分を見上げさせる、余りの恐怖に明日奈の瞳からは涙が溢れ始めるが、明日奈は勇気を振り絞り、何とか無を睨み付ける。


「くくく、良い目だ、しかし貴様は今から死ぬのだ、封印の無の巫女よ」


無はそう言うと腕を振り上げ手刀の形にすると振り下ろす。


「つぅぅ!?」


手刀に当たれば死ぬと判断した明日奈は何とか横に避ける、すると手刀は地面を斬り裂きそしてその後方までもをどんどん斬り裂いて行くと地平線まで伸びて行く。


「よく躱したな」


無は明日奈を褒めると彼女の頭を撫でる。


「メリア!三人を連れて逃げなさい!」


絶対に勝てない殺される、そう判断した明日奈はメリアにアリシアとレビィとウィリアムを連れて逃げるように言う。


「でも!」


「良いから!早く!」


「ッ!うん!」


メリアは明日奈の表情を見てアリシアとレビィとウィリアムを抱えるとフォトンウィングを広げ逃げ出した。


「賢明な判断だ、良いだろう逃げるがよい」


無は逃げて行くメリアを見逃すと、明日奈を見据える。


「さて、我の相手をして貰うぞ、封印の無の巫女よ」


無はそう言うと無数の呪力陣を屋根に出現させると呪力の雨を明日奈に向けて放つ。


「プラチナローズ!シールド!急いで!」


『Yes!』


プラチナローズは慌ててシールドを10層明日奈の真上に張る。


「くっ、あああああ!」


天から降り注ぐ呪力の雨を明日奈は自身の聖力でシールドを更に強化する事で耐える、それでも明日奈の周りの地面が陥没して行き、明日奈の体は地面に押し込まれて行く。


「はぁ・・・くっ、はぁ」


たった一度の攻撃で体力を大幅に削られた明日奈は数メートル陥没した地面から這い出ると、無を見据え剣を構える。


「その勇気、賞賛に値する」


無は明日奈の勇気を認めると明日奈に向けて、斬撃を飛ばす。


「くっ!」


明日奈はそれを剣で受け止める。


「くっうううう!ハッ!」


壁にまで押し込まれ、更に壁にめり込み押し込まれて行く明日奈は身体強化をフルに使い、斬撃を上に跳ね飛ばす、上に跳ね飛んだ斬撃はシュタゼーリ王城を消し飛ばした、


「・・・」


(無理よ、こんなの勝てない・・・)


大した大きさでない斬撃で一撃で王城を消し飛ばした無の攻撃能力に絶望した明日奈はポロポロと涙を流す、それでも世界を終わらせないために体がめり込んだ壁から這い出ると、剣を構え無を見据える。


「フン」


無は壁から這い出たばかりの明日奈の目の前に現れると手刀を放つ、明日奈は何とかプラチナローズで受け止めるが。


「!?、そんな!プラチナローズ!」


プラチナローズが折れた。


「剣が折れたか、さてどうする?封印の無の巫女よ」


折れたプラチナローズを呆然と見つめる明日奈に無は問い掛ける、しかし明日奈は反応しない、プラチナローズには自己修復能力がある、その自己修復があると言うのに折れたと言う事は、三度のラグナロクモードによるダメージは相当な物だったと言う事だ、そして無の手刀がトドメとなりプラチナローズは折れた、長年共に戦った愛剣が折れた事に明日奈は絶望するしか無かった。


「フン、終わりか、死ね」


言葉を返さない明日奈に興味を失った無は、腕を上げると振り下ろす。


『・・・マスター!』


ホワイトローズは苦しそうな声で主人の名を呼ぶ。


「っ!」


その声に反応した通常状態に戻った明日奈は何とか無の攻撃を躱す、そしてホワイトローズの刃を手に取ると無の懐に潜り込み、突き刺した。


「ほぅ、やるではないか、封印の無の巫女よ」


自身に傷を付けた明日奈に無は失った明日奈に対する興味を取り戻す。


「しかし、この程度の傷、すぐに治る」


しかし明日奈が付けた刺し傷は治り、同時にホワイトローズの刀身は無の呪力により消滅した。


「うっ、うう!」


武器を失い後は殺されるだけとなった明日奈はそれでも拳を構え、無を迎え撃とうとする、無はそんな明日奈に近付くと肩を叩き、明日奈に話しかける。


「封印の無の巫女よ、お前のその勇気は賞賛に値すると先程も我は言った、そして我は貴様の足掻きをもう少し見たくなった、だからお前達人間に一年、時間をやろう、その間に我に打ち勝つ手段を見つけてみせよ」


そして無は明日奈から離れると手を広げる。


「世界も元に戻してやろう、期待しているぞ、封印の無の巫女よ」


そして無は力を解放し、改変世界を元の多重世界に戻した、各世界の消えていた人間も復活したが、この世界で命を失った者は復活しなかった。


「それではさらばだ、また会おう」


そして無は何処かに転移し姿を消した。


この後、この世界に居たもので他の世界の出身の者は自分の世界に帰り、明日奈の友達もそれぞれ元の世界に帰った、明日奈も久し振りに地球に戻る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ