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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
一章新たな冒険の始まり
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一話

上空数百メートル

明日奈は落ちるこれでもかと言うくらい落ちている

「キャァァァァァァァ!ホワイトローズ!羽根出して!羽根出してぇ!死ぬ!本当に死んじゃう!」

『Yes、マスター』

落ちる明日奈は涙目でホワイトローズに光の翼を出すように頼み、ホワイトローズは明日奈の頼みに答え光の翼を出した、数回翼を羽ばたかせると落下スピードが落ちて行き、空中で静止する事が出来た

「ハァ・・・ハァ・・・フゥ、本当焦った・・・さて取り敢えず地面に降りましょう」

『Yes』

明日奈はスゥーと地面に向けて高度を下げて降りて行くが地上から二十メートルとなった所で、ボン!と背中から音がした

「えっ?」

明日奈は背中を見るすると背中の翼から煙が出ている、どうやら明日奈の光の翼が壊れたらしい

そして明日奈はフワリとした浮遊感を感じるとまた落ちる

「・・・」

明日奈は今度は無言で落ちて行き、そして着地した、そして二十メートルと言う高度から落ちて着地した為ら足が痺れたのかペタンと尻餅を着く

「ねぇホワイトローズ、まさかとは思うけどプラチナモード壊れた?」

明日奈は光の翼が壊れたのなら白金の鎧も壊れたんじゃないかと思いホワイトローズに質問する

『Yesマスター、プラチナモードは前回の戦闘のダメージにより重大なダメージを受けており使用不可です、現在修復していますが修復には最低でも三ヶ月は掛かります』

「やっぱり、流石に私の限界以上の魔力を回すのは不味かったわね、壊れたのが私の体じゃ無くて、鎧で良かったわ・・・」

体が壊れてしまっていれば恐らく明日奈は高度数百メートルから何も出来ないまま落ちていただろう

「それじゃ帰りましょっか」

明日奈は立ち上がると地球に帰ろうと転移しようとする

「ん!ん!・・・あれ?」

だが出来ない、どれだけ自身の家やら地球支部を思い浮かべて転移しようとしても転移が発動しない、試しにすぐ側に転移してみると出来た

「ホワイトローズ、これって・・・」

『ですね、私達はこの世界から出れないようですね・・・』

つまりこの世界なら転移出来るがこの世界とは別の世界には転移出来ないと言う状態のようだ

「・・・どうしよ」

明日奈は転移すれば仲間達の元に帰れると思っていた、だが出来ない、明日奈の顔色がどんどん蒼白となって行く、狐の耳がペタンとなり、尻尾が股の間に入り、少し泣きそうになる

『ここに来れたのですから帰る方法はある筈です』

そうここに来れたのだから通って来た次元の狭間を逆走でもすれば帰れそうである、だが明日奈は空を見てみると明日奈が通って来た、次元の狭間の出口は無くなっている

「・・・帰る方法を探すしか無いみたいね」

『Yes、まずは町に行ってみることをオススメします、町に行けば何かこの世界の情報を知ることが出来る筈ですし』

こんな状況ではまずは町に向かい町で情報収集する事が大切である、それで分かることもある筈である

「そうね、町に行ってみましょう」

そして明日奈は立ち上がった、そして取り敢えずは街道を探し森の中を歩く、森の中に直立している木々の間を掻い潜り明日奈はまっすぐ歩いて行く

「街道見っけっと」

そして暫く歩くと森の中を突っ切るように伸びる街道が見え、明日奈は取り敢えずはその真ん中に立ち左右どちらに行くか迷う

「ねぇホワイトローズ?右と左、どっちが良いと思う?」

『私としては左が良いと思います』

左右どちらに行くが迷った明日奈はホワイトローズにどっち行くのが良いか聞いてみる、するとホワイトローズは左が良いと答えた

「左ね、取り敢えず行ってみましょう」

明日奈は街道を左に進み始めた



そして明日奈は左に続く街道をのんびりと歩きながら腰のバックパックの中身を確認中である

「・・・調理器具と少しのお金、食料は無し・・・お腹空いた」

明日奈はデルタムーザの城での戦いはそんなに長引く物では無いと思っていた為バックパックの中に何時も入れて居る調理器具とお金以外は何も入れて来なかった、なので食料などは何も入っていない

明日奈のお腹はクゥクゥ鳴り、クゥクゥお腹を鳴らしている明日奈は食料を持って来なかった事を絶賛後悔中である

「ハァ・・・お腹空いた」

お腹が減って気分がガタガタと落ちて行っている明日奈はふと前を見るとかなり遠くの方に馬車が止まっており、その馬車が襲われていると言う光景を見た

『マスター?馬車が襲われています、助けますか?』

「うん、勿論助けるわ、でも遠いわねぇ・・・」

お腹が空いて動く気のしない明日奈はかなり遠くの方で襲われている馬車にゲンナリとした表情を浮かべると、馬車に向けて何時もより本人にとってはかなり襲いスピードでそれでも一般人から見ればそれなりに速いスピードで駆けて行く




馬車

馬車の近くには馬車の中に居る人々を守る為に一人の少女冒険者が魔物の相手をしている、だがゴブリンやら狼やら数が多くまだ新人冒険者のたまたまこの馬車に乗り合わせており襲われた少女は押されている

「ヤァァ!」

少女は一体のゴブリンを剣で斬り倒したが、ゴブリンのタックルを喰らってしまい、倒れてしまう

「グァァ!」

そして倒れた少女に狼が噛み付こうとするが、その狼は何者かの攻撃によって頭を撃ち抜かれた

「危なかったわね、後は任せなさい」

「は、はい」

少女を助けた明日奈はこれまで一人で頑張っていた少女の頭を撫でると、ゴブリン達を見据える

「行くわよ」

明日奈は狼とゴブリン、系七体居るうちの三体の頭を銃で撃ち抜くと、残り四体を軽く斬って片付ける、明日奈は現在お腹が空いている、なので長引かせるつもりは一切無く容赦無くゴブリン達を一気に仕留めた

(す、凄い)

少女は一瞬で魔物を片付けた明日奈に驚きと憧れを感じた

「良しっと、あなた大丈夫だった?」

魔物を片付けた明日奈は少女の方に振り返り、大丈夫かどうか聞く

「はい!大丈夫です」

「そう、良かった」

明日奈はそう言うと先程までは縮こまって居た馬車の御者の方に近付いて行く

「ねぇ私、あなた達助けたんだし乗っても良いわよね?」

「はい!どうぞ!」

そして馬車に乗っても良いかと聞くと御者は喜んで良いと答えた

「この馬車って町まで行くの?」

「行きますよ!どうぞ乗って下さい!」

どうやらこの馬車は町まで行くらしい、明日奈は馬車の出入り口まで歩いて行くと馬車に乗り込む

「フゥ、これで町まで楽が出来そうね」

そして馬車は町に向けて走り始めた



馬車が走り始めて五分、明日奈はボーと風景を眺めて居たが、何やら明日奈に話しかけようか掛けまいか悩んで居た、先程助けた少女が意を決したようで話しかけて来た

「あ、あの!」

「ん?」

ボーと風景を眺めて居た明日奈は話掛けて来た少女を見る、少女は茶色い髪をしておりかなり可愛らしい顔をした、恐らくは十六歳位の歳の少女である

「先程は助けてくれてありがとうございます!」

そして少女はお礼を言って来た、それを聞いた明日奈は

「ふふふ、どう致しまして」

素直にそのお礼を受け入れた

「あなたも冒険者なんですか?」

少女は今度は明日奈が冒険者なのかどうか聞いて来た

「そうね、この世界の冒険者では無いわ」

明日奈は少女の質問にこの世界の冒険者では無いと答える

「そうですか、あなたもこの世界の人では無いのですね」

「その言い方、あなたも違うの?」

明日奈は少女の言い方が引っ掛かり少女にこの世界の冒険者では無いのか?と聞く

「私はこの世界で産まれました、でも私のお母さんとお父さんはあなたのようにこの世界に迷い込んで来てしまった人達の一人です」

この世界には明日奈のように次元の狭間に落ちて迷い込んで来る者が大勢居るのだ、そして

「そしてこの世界の冒険者達はこの閉じ込められた世界アンダーワールドを脱出することを目指して各地に旅に出たりダンジョンを攻略したりして居るんです」

この世界アンダーワールドからの脱出それがこの世界全ての冒険者の目的なので有る

「へぇー」

明日奈は考えたそう言う事ならこの世界の冒険者になる必要が有るなと

「あなた名前は?」

明日奈は少女の名前を聞く

「私?私はメリアって言います」

どうやらこの少女の名前はメリアと言うらしい

「そう、私の名前は明日奈よ、よろしく」

「はい!よろしくです!」

明日奈が名前を言いよろしくと言うとメリアは元気良く返事をした、これがこの世界での明日奈のパートナーとなる少女メリアとの出会いだった

馬車はやがて森を出て平原に出る、そして遠くの方に町が見えた


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