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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
二章タバーア地方の九尾
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十八話

第二タバーア平原、中部

リースと明日奈の戦いが終わった後明日奈達はミルッチ大渓谷を抜けた、その後は野宿し眠り、現在は第二タバーア平原の中部を歩いている

明日奈達が目指すサボールはこのタバーア地方の最西部にある、ここまでくればもう少しだ

「村が見えるわね」

「そうだな」

「あの町で休もうよ」

歩いていると町が見えて来た、メリアはどうやら休みたいようである

「そうね、最近水浴びだけで全然お風呂に入れてないし、あの村で休みましょう」

明日奈もお風呂に入りたいので村に寄ることに異論は無い

「そうと決まれば早く行こうよ」

「おう」

三人は町に向けて歩いて行った



ジーリの町

ここジーリの町はミルッチ大渓谷を抜けて来た者達が良く利用する宿泊地だ、村に入ると沢山の冒険者達や商人達が歩いて居るのが見える

「同業者さんっぽい人達がいっぱいね」

「そうだな、まぁ俺も一人で冒険者やってた頃はこの町をよく利用したよ、便利なんだミルッチを越える時にはここで準備出来るし、越えて来た時はここで休めるからな」

越える場合も越えて来た場合もどちらの場合でもミルッチ大渓谷からその先の町まで行く時は数日は休めない、なので冒険者達はここで休むのだ

「そうなんだ、なら良い宿も知ってるんだよね?」

「おう知ってるぜ、こっちだ」

良くこの町を利用していたシュルクは良い宿が何処に有るのかも知っているようだ、明日奈とメリアの前を歩きシュルクがオススメする宿に案内してくれるようだ

「どんな宿なの?」

明日奈は前を歩くシュルクにこれから行く宿がどんな宿なのか聞く

「飯が美味くて、部屋が綺麗で、安い宿だ」

「そう、ご飯美味しいのね!」

どうやら明日奈は飯が美味いの部分しか聞こえなかったようだ

「飯が美味いの部分しか聞いてねぇ・・・」

シュルクはご飯が美味しいと聞きご機嫌な明日奈を見て呆れてそう言うが明日奈は聞いていない

「明日奈は食いしん坊だからね、仕方ないの、ほら早く行こ」

「ああ」

三人はシュルクの案内で町を歩く、明日奈は暫くはご飯が美味しいと聞きルンルンとご機嫌だったが、急に黙り周囲を見渡して居る

「どうした?」

シュルクは明日奈の様子が変わったのに気付きどうしたのか聞く

「なんかね、この町に泊まってる冒険者達は何時も通りって感じなんだけど、この町の店の店主や住民の様子がなんかおかしい気がするのよねぇ」

「そうか?俺には分かんねぇ」

表通りを歩く住民達は可笑しい所は無い、だが路地裏などを覗けば住民達が集まり何やらヒソヒソと話しているのが見える

「取り敢えず宿に入ったら、店員さんに話し聞いてみようよ」

何か違和感を感じたのなら、住民から話しを聞いて情報を集める基本で有る

「そうね、聞いてみましょうか」

そして暫く三人は他愛も無い話しをしながら町を歩く、そしてとある宿の前でシュルクが立ち止まった

「ここだ、入るぞ」

シュルクはドアを開けて中に入って行った、明日奈とメリアもそれに続いて宿の中に入った



宿

シュルクは中に入ると早速部屋の予約をしているようだ、そして部屋を取り終えたようで鍵を渡して来た、どうやらこの宿は代金は後で払う仕組みのようだ

明日奈は早速受け付けの女性にこの町で感じた違和感の事を聞いてみる

「ねぇ少し聞きたいことがあるの」

「はい、何でしょうか?」

受け付けの女性は聞きたいことがあると言う明日奈に対し笑顔で聞き返してくれる

「この町の様子が何か変だと私は感じたの、何かあったの?」

「・・・」

明日奈の質問に受け付けの女性は口ごもったそして話そうか話すまいか悩んでいるようだ

「大きな声では言えませんが、最近この近くの祠に封印されていた魔物が復活しました、その魔物は祠から出るとこの町の町長の家に現れるとこう言いました、我を封印した者の祖先が住むこの町は絶対に滅ぼすと、魔物はそれだけ町長に言い残すと去って行ったのです」

町の住民はこの事を全員知っており、いつ来るか分からない魔物に表には出さないが怯えているのだ、だがワールドセイバーのエージェントとして色々な経験を積んだ明日奈は住民の怯えを感じることが出来、違和感を感じたのだ

「対策は?」

「何も・・・」

町長は勿論国にこの事を伝えた、だが国は準備に一ヶ月は掛かると言い中々動かない、その為どうしようもない状況だ、町長は後五日もすればこの町から住民をサボールに避難させるつもりである

「この町の住民には町から五日後避難する事を全員に伝えられています、冒険者さんや商人さん方にも明日この事が知らされる予定です」

「そうなんだ・・・」

つまりもう少しでこの町は誰もいない町になってしまうのである

「ありがとう話してくれて」

「いえ」

そして明日奈達は女性との話を終え二階に登って行き部屋に入る

「明日奈、その魔物倒すつもりなんでしょ」

「勿論」

明日奈は女性から話を聞き、助けてあげたいと思った、なので魔物を倒しに行くのだ

「俺も協力する、この町には結構世話になってるからな」

「私も!」

二人もどうやら協力してくれるようだ

「ふふふ、なら今日は早くご飯を食べてお風呂に入って寝ましょうか、それで明日町長さんの所に行きましょう」

「うん!」

この後明日奈達は夕食を食べお風呂に入ると眠った、そして翌日三人は町長の家に向かった

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