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兼役令嬢  作者: ハロ
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王女5

おかしいとは、思ってたんだ。



まさか王女だなんて。

面倒くさがりやで、睡眠欲と食欲しかもってない、三大欲求もまともにもたない私が、まさか王女にだなんて。



神様、適材適所という言葉を、こ存知ですか?

と、何度も尋ねながら過ごした王女時代。




結論。


神様はご存知でした。








呆然と見つめ合う私と、目の前にいる私。


もはや何が何だかわからないが、身動ぎすると、じゃらっという鎖の音がすることから、私はアントワーヌになっているのか。そのようだ。


…だめだ、混乱している。



私が見ていた時、アントワーヌはたっていたはずなのに、今、私の見る視界からは、床に広がる赤い絨毯が随分と近い。



……重いわよ、この枷。



手と足に付けられたこの枷をつけているだけで、力を吸い取られている感じがすることから

どうやら、アントワーヌは随分無理をしてこの場にきたようだ。



そして問題の自分自身。



こうして客観的にみると、シルヴィは改めて美少女ねえ、とか考えている私はもはや突飛なことがおきすぎて、ネジの数本がとれているようだ。


頭の処理が追いつきませんわ、おほほ。



…ともかく。上段のシルヴィは自分の手をジロジロと見た後、此方を見て何かを確信したのか、目を輝かせた。



…え、ちょっと、『目を輝かせた』?



そして、彼女は天使のような微笑みを浮かべ、こう述べたのだ。

私の声で。




「あら。罪ぶかいアントワーヌ・ディロッソン公爵令嬢がこのような祝会に、どのような御用なのでしょう。」




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