表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
39/92

湖のある町へ

短~い

『それじゃあ、あらためて、しゅっぱ~つ♪』

「おーっ!」『イェーイ!』『ワンニャ~ン♪』《《ハイサ~イ!》》『プリ~ン♪』


 翌日、ゆったりと休んで元気いっぱいのたくあんたちは、今度こそ大都市「サロニカ」を目指す旅を再開した。ラゴスとピグミーたちの宝探しという名の墓荒らしは結局の所、何の成果も得られませんでしたァッて感じだが、元々当てにしていなかったので問題無い。三人がちょっとだけ仲良くなれたので、それだけでOKである。


『そういえば、このさきってなにがあるのかな?』


 のたのたと進みながら、たくあんがポダルに尋ねる。


「確か、馬鹿デカい湖がある筈だ」

『「ヴォルニィネア湖」ですね。湖の精霊「ボルベ」が住むとされる湖です』


 ポダルの言葉を引き継ぐ形でラゴスが言った。


《別名を「死の揺り籠」とも言い、多くの溺死者を出している心霊スポットでもあります》

《たぶん、ボルベの仕業が殆どでしょうけどね。もしかしたら、悪霊の類も潜んでいるかもしれませんよ~》


 さらに、ピグミーたちが要らん情報までくれた。


『……なんでそんなのばっかりなのさ~』

『神様なんて大体そんな物よ。ボルベも見た目は綺麗だけど、水辺のニュンペーだから、とんでもない色情魔(ニンフォマニア)だしね』

『うへぇ~』


 クリスの注釈に、たくあんは思わず嫌な顔をした。

 ちなみに、「ニュンペー」とは「ドライアド」や「木霊」と同じ地形に宿るタイプの精霊であり、蠱惑的な姿で歌って踊って異性を惑わす、まるで「パウチカムイ」のような特性を持っている。深い山野や淵を通る時は注意しよう。


「でも、ヴォルニィネア湖を避けると、今度はセレスを横切る事になる。嫌でも行くしか無いのさ」

『ぬ~ん……』


 やな感じぃ~。


『まぁまぁ、湖の傍に小さいけど町があるし、そこでしっかり準備をしていけば大丈夫よ』

『そうですよ。ニュンペーはあくまで精霊。ラドンやヒュドラみたいな伝説の魔獣や、イリスのような天使よりも下位の存在です。油断せずに行けば、特に問題ありません』

《ちなみにですけど、僕らピグミー族もニュンペーに近い生き物ですよ》《小人も精霊ですからね》

『ふ~ん……』


 そこまで太鼓判を押すのなら、そうなのだろう。というか、あんな化け物が跳梁跋扈されても困る。


「それじゃ、今日中に「ストリモング」へ辿り着くぞ。夜の水辺は単純に危険だしな」

『『『は~い』』』《《了解です》》『プリリリン♪』


 そんな感じで、一行はヴォルニィネア湖の近くにある河口の町、「ストリモング」へ向かう事に相成った。今度は何も無いと良いのだけれど……。

◆ニュンペー


 樹木や岩清水に宿る精霊。大抵は美しい容姿を持ち、異性を虜にして仲間に引き入れる習性を持つ。依り代でもある本体が死ぬとニュンペーも死んでしまう。余談だが「金の斧」をくれる泉の妖精もニュンペーである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ