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俺、御園虎羽は桐生燈夜にガッカリした。面白いと思っていたのに、この状況で絶望していた。別に九グループ全部で一位を取れば、文句なしで上クラスだ。恐らく、自分以外を信用しなかったのだろう。他の人はグループで一位を取れないと思っていたのだろう。心外だ。ぶっ殺すぞ。俺や杏奈は一位を一人でも取れるだろう。そう思っていたのに……グループ分けを見て驚いた。


 上クラス:山口杏奈、御園虎羽


 中クラス:神宮寺小雪、椎名巫女(しいなみこ)


 下クラス:瓜江豹(うりえひょう)前田百合(まえだゆり)、野々村真(ののむらしん)、中西菜々(なかにしななこ)


 俺と杏奈が同じグループである。しかも、神宮寺までもが同じグループなのだ。俺と杏奈が負けたら損失が大きい。上クラスから一歩遠ざかる。でも、神宮寺にはこの前の借りを返す予定だったから、ちょうどいい。面白えじゃねえかよ。


 いつの間にか、杏奈から個チャがきていた。


 山口杏奈:『あいつぶっ潰すよ。私、人狼。』


 え? 俺も人狼何ですけど。


 御園虎羽:「俺も人狼……もしかして、俺ら有利?」


 山口杏奈:『油断大敵。負けフラグが暴れている。』


 フラグって暴れるの?


 御園虎羽:「役職聞かれたらどうする?」


 山口杏奈:『役職は開示しない方がいいと、説得する。それしかないでしょ。馬鹿?嘘ついたら神宮寺が、危険。』


 御園虎羽「口悪いぞ。二人で説得するか。」


 山口杏奈:『不良に口悪いとか言われたくない……。』


 今、関係ないだろ。


 ピピピピピ


 運営:『只今からダウト人狼ゲームを始めます。これから、十分間会議が行えます。十分後に運営に誰を追放したいか、メッセージをお願いします。』


 間髪入れず、神宮寺から個チャが来ていた?


 神宮寺小雪:『私達と組みませんか? 人数的に不利だと思うんですが……。巫女さんと山口さんに同じ内容を送っています。』


 組むか組まないか?組むわけないだろう。俺らは人狼だ。下クラスと組んで、中クラスを追放して行き、下クラスの人達を襲えばいい。とりあえず、杏奈に個チャを送る。


 御園虎羽:「神宮寺からの協力要請、来たか?」


 山口杏奈:『来た。当然、許可する。そして、裏切る。』


 まあ、そうなるよな。


 御園虎羽:「隙着いて、ぶっ殺すぞ。」


 山口杏奈:『もち』


 てことは、神宮寺に個チャ送らないと。


 御園虎羽:「協力してやるよ。お前が裏切ったら、お前が寿命で、死ぬまでに殺してやるからな。」


 杏奈に指摘されて、殺すの表現を変えるようにした。


 神宮寺小雪:『ふふ、怖いですね。裏切りませんよ。下クラスがいなくなったら、みんなで一位をとりましょう。』


 御園虎羽:「今のところはな。」


 裏切る予定しかないから、ぼかして答える。みんなで一位。それがこのテストの答えだと思う。このゲームのルールでは、あくまでも会議で一人追放出来るだけであり、追放の義務はない。また、人狼も襲うことが出来る、としか書かれていない。だからこそ、ルールの九番があるのだろう。しかし、そんな提案をするバカはいねえだろう。


 瓜江豹:『俺は全員が一位になればいいと思う。だから、四日間何もしないでおきたい。みんな、お願い。』


 バカがいた。そんなの誰も許可しないだろう。


 神宮寺小雪:『バカですか? そしたら、一番得をするのは、下クラスじゃありませんか。対等にするには、最低でも二人追放させてもらいますよ。』


 下クラスは単純に人数が多いから、貰えるポイントは大きい。それを狙っていたとしたら、瓜江豹は嘘つきだ。


 瓜江豹『分かった。俺と誰かを追放していいよ。』


 は?理解出来ねえ。こいつは何がしたいんだ?どこまでもお人好しなのか?だとしたら、この学校では雑魚だろ。


 山口杏奈:『瓜江豹、嘘つき。ついさっき全員が一位になればいいと思っているって言ったのに、自分は一位になる気がない。』


 瓜江豹:『さっきまでは、そう思っていたんだ。だから、嘘ではない。それに密告しなくても、俺は一番に追放されるよ。』


 なんなんだこいつは。この場を荒らしすぎたろ。もしかしたら、神宮寺よりも扱いが厄介なのかもしれない。


 神宮寺小雪:『なら、瓜江くんは嘘をついてください。密告してあげますよ。そして、前田さんを追放しましょう。そしたら、早いです。』


 瓜江豹:『僕は……嘘をつきたくない。』


 前田百合:『それより、なんであーしなん? 巫山戯てんじゃねえぞ。あーし、シルバーライフ(?)ってやつ欲しいし。追放するなら、他のやつにしてよ。』


 クソ生意気だな。


 前田百合:『野々村か中西が死ねよ。』


 野々村真:『は、俺も嫌だし。』


 中西菜々子:『わ……私も嫌です。』


 山口杏奈:『内部崩壊(笑)』


 煽んなよ。


 瓜江豹:『誰かお願いだよ。』


 神宮寺小雪:『その様子じゃ、無理そうですね。瓜江くんは投票しないでください。そしたら、こっちで下クラスの人をてきとうに追放します。そして、瓜江くんは次の日に死んでください。そしたら、仲良く一位をとりますよ。』


 それが合理的だろう。でも、神宮寺がそのままみんなで一位になる訳がない。そのことは、瓜江は分かっているのだろうか。


 前田百合:『は? あーしらがランダムで追放されるなんて嫌だし。普通に人狼、楽しめば良くね? あーし天才。』


 バカか?普通に人狼ゲームとして進める必要はゼロだろ。これはクラス対抗戦であり、役職は能力なのだから。


 瓜江豹:『ごめん、同じクラスの人の許可が出ないなら、無理だよ。勝手に追放するのは良くないと思う。』


 まあ、やっと普通の流れとなった。


 神宮寺小雪:『瓜江くんの役職は何ですか?』


 瓜江豹:『人狼だよ。』


 は? 三人目の人狼?


 瓜江豹:『俺が人狼だから、上クラスと中クラスが組んでも勝つのは下クラスだよ。折角、引き分けの案を出したのに残念だよ。』


 山口杏奈:『そっちのクラスの人達のせいじゃん。巫山戯てるの?』


 瓜江豹:『もっと前の案を否定したのは君たちだよ。』


 あの中クラスだけ有利な案を許可しろってことか……? ざけんな、それは俺らの負けだろう。でも、瓜江は俺と杏奈が人狼と気づいていないマヌケだ。まだ十分勝算はある。どちらかといえば、神宮寺が危険だ。


 神宮寺小雪:『そうですか、二日目の朝が楽しみですね。』


 瓜江豹:『余裕をぶっこけるのは、今だけだよ。』

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