クリームヒルトは異常
(_________クリームヒルトは異常だ)
倫理観の欠如と言うのか、常識がない。彼女の生き方はまさに唯我独尊。全てが彼女を中心として物語は進んでいると疑っていない。
『ニーベルンゲンの災い<恋の先にある伝説>』
乙女ゲーを原作としたアニメ一期のラスボス。悪役令嬢に該当する人物である。
他者をゴミとしか思えない『人格破綻者』が唯一心を許した相手が幼少の頃より繋がりのあるクラキ国の『王太子殿下』であった。
「ほら、食べよ。美味しそうだろ。私が作ったサンドイッチだ。美味しくないわけがない。食べさせてやろうか。食べさせよう。口を開けろ。食わせてやる。」
主人公である『ブリュンヒルデ』を非道な手を使い学園内にていじめぬく。そして決定的現場を目撃してしまった王太子により糾弾され、発狂。クリームヒルトは七英雄の力である『覇王』を覚醒させ、『ブリュンヒルデ』共に『王太子』と戦闘に突入する。
「なんだ。今日はもう帰るのか。ならば私もお前の家についていこう。妻としての務めだ。遠慮するな。愛しているぞ、ジークフリート。お前は私と夫婦となり愛し合う関係にある。陵辱できる日が待ち遠しいよ。」
学園を巻き込んだ戦闘となり、彼女は敗北することになる。英雄の力を私利私欲の為に使い、それを次期国王となる殿下に向けた為、最終的には処刑された哀れな『悪役令嬢』である。
「逃がさないぞ。ジークフリート、お前は私に帰属する。愛せ。私を愛おしいと感じろ。それだけでいい。私がお前に求めるのはそれだけだ。」
日に日に彼女の束縛が強くなっていく。公爵家と侯爵家の領地はかなり離れているのだが毎日一緒にいる。何処に行こうとしてもクリームヒルトは犬のようについてくる。
「先ほどお前が話していたメイドは殺した。私以外と話をするな。お前が他者と話しているだけで私は落胆と憤懣と慚愧を感じるんだ。私を後悔させるな。刻限を待たずにお前を陵辱したくなる。」
男であれ女であれ会話や世間話をするだけで彼女は話し相手を殺したよ。もちろん貴族には手は出さなかったけど、人を殺していい理由にはならない。
「平民を殺すことは良くないよ、レディ。彼らは大切な領民だ。」
頭へと手を置き、優しく子を諭すように説教をする。すると彼女は自分の手を嬉しそう頬へと持っていき頬擦りをする。
「もっと私を叱れ。私は悪い子だ。お前の怒りをぶつけろ。首を絞めるか。それとも臀部をこの手で叩くか。好きに罰を与えろ。お前にはその資格がある。」
クリームヒルトは『ジークフリート』に夢中だった。恐らく何をしても彼女は肯定し受け入れるのだろう。けれど、彼女といるだけで周囲は不幸になっていく。少しでも機嫌を損ねたり、障害になることがあれば容赦なくそれらを破壊し殺戮する。とくに『ジークフリート』に関しては一切の容赦がない。
(だから俺は____________家を出た。)
もちろん、公爵家の追っ手はあるだろうと予測し先手を打たせてもらった。ネーデルラント侯爵家が長男『シグルド兄さん』に頼んで【アングルボザの呪い】に襲われ、死んだと言うことしてもらったのだ。
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