クリームヒルトは朝に弱い
「クリームヒルト様、ジークフリートの奴を連れてきたっすよ!」
扉が開かれると同時に身を乗り出すレギン。その姿を冷たい表情で流し、縛られているジークフリートの元へと近づく。
「ジークフリート.......お前なのか?」
兜へと手を触れるクリームヒルト。その姿に若干嫉妬とした様子を見せるブリュンヒルデだが、感情を我慢をするように押さえつける。
「お、おいらはじくふりぃとじゃじょお?」
レギンがブフッと噴き出す。声を高くし、アホらしくそう言うがクリームヒルトの表情は真剣そのものだ。
「___________その兜を外す」
クリームヒルトが手を掛けようとすると、ブリュンヒルデがその手を止める。
「何をする聖女。私は覇王、そして公爵令嬢であるぞ。礼を弁えるなら面を見せるが筋と言うもの。今の非礼は許す。だが次はない。放せ。」
「ジークフリートは私、聖女の従者。その持ち物に無断で触れて良い訳がありません。礼を弁えるなら貴方が一歩後ろへと下がるべきでは?」
バチバチと火鉢が見える。その二人の姿を見つつジークフリートは内心にて心臓をバクバクと鳴らしていた。暫く見つめ合うだけの空間が続くがクリームヒルトが先に口を開いた。
「____________ふん。その威勢に免じ此度は逃してやる。失せろ。」
ブリュンヒルデは可憐に貴族の一礼をするとジークフリートを引きずり彼女の部屋へと向かう。その後ろ姿を見てレギンは安堵の息を吐く。
「気分が悪い。レギン、茶を入れろ。」
「は、はいっす!」
寝起きだった故にクリームヒルトは目をこすりながら部屋へと戻っていく。それについていくレギン。
「はぁ........はぁ..........はぁ」
目の前にいる聖女の目が血走っております。誰か早く自分を助けてくれないと大変な事になってしまいますよぉ!!助けてぇ!!!
「お、落ち着こう、ブリュンヒルデ!!」
「え、なんでブリュンが落ち着かないといけないの?今からブリュンとジークくんは汗だく子作りセッ○スを明日の一限目が始まるまでするんだよ。焦って汗って楽しもうよ。もし動きたくないならブリュンヒルデが全部やってあげるから何もしなくていいんだよ?繋がろう。繋がろう。もっと繋がろう。」どん
ベッドへと押し倒される。そして女豹のようにゆっくりと獲物を捉えるように近づいてくる。
「い、いやぁ....ちょっと、まって一限目が始まるまでだと遅刻するよねって思うんだよねぇ、あはは。は、離れよう、な、今度一緒にピクニックに行くから!!」
ガバッと自分へと覆い被さり、据わった目で頬を舐めだす。
「んちゅ、ぺちゅ、ぺろ、おいし、ん、ちゅ、しゅき、ちゅ、このあじ、しゅき」
性に呑まれている。完全に発情しきっている。
(ヤバい、本当にヤバい........うぅ、この最終手段は最後までとって起きたかったけど)
縛られた身体を無理やりと動かしブリュンヒルデへと逆に覆い被さる。
「やん♡来て♡」
ブリュンヒルデはジークフリートがその気になったのだと勘違いし、両手を広げ受け入れる準備をする。だが、ジークフリートは口を大きく開き叫んだ。
「___________すぅ、ロォオオオオオオキィイイイイイイ!!!!!」
 




