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賢者ウォーデンは学園長である

「旅の途中で約束したことは覚えているな、ブリュンヒルデ。」

「うん、ヴァルハラ学園でブリュンの従者をしてくれる代わりに部屋以外では仮面は取らないって約束だよね。」


そう言う約束を交わしている。どうせ拘束して連れて来られるならせめて一つだけお願いを聞いてくれと懇願したところ彼女はそれを潔く承諾したのだ。


「覚えてるならいい。さぁ、学園長への挨拶を済ませてしまおう。」


入学のための手続きは全て済ませた。最後に学園長である【ウォーデン】との挨拶を済まさなければならない。


「__________失礼します!」


学長室の扉を開け中に入るブリュンヒルデ。そして彼女の一歩後ろで従者らしく待機する。


「ほぉ、七英雄に選ばれた平民生まれと聞いおったが従者がおるのじゃのぉ。」


学園長ウォーデンは「賢者」に選定された七英雄の一人だ。その容姿は片目がなく、長く白い髭につばの広い帽子を被った老人。されど、物凄い圧と質の魔力を感じられる。


フェンリル(銀狼)の鉄仮面......面白いものを身に纏っておる。それを何処で見つけた?」


侯爵家の財宝の一つ【エギルの兜】だ。家出をする前にくすねてきたものである。


(まぁそのまま被ると身バレするから狼を模した加工にしたけどさ)


装備の特性として「対峙する者を恐怖に陥れる」と言う効力を有しているけど使用はなるべく控えてる。


「私は辺境の地にて冒険者の地位におりました。」


こう答えれば遺跡で見つけたという理由づけはできる。


「___________エギルの兜を何処で見つけた、と聞いておるのじゃ。それはかの英雄の遺産、そして侯爵家に存在する秘宝のうちの一つ。」ギロり


なんという威圧感。前に立つブリュンヒルデは畏怖を感じ、指先一つ動かせないでいる。


(盗人は学園にはいらないと言うことか.......)


だが、おあいにく様俺はこの学園に自らの意志で来たわけじゃない。殺されてたまるか。


「疑っているのですか、ヴァルファズル(戦死者の父)。それともフィムブチュール(偉大で崇高な神)とお呼びしたほうが宜しいでしょうか賢者ウォーデン。」


ウォーデンは一度驚いた表情を見せると、高笑いをした。


「うぉほっほっほ!合格じゃ。「聖女」の従者に相応しい切れ者よ。そなた達を歓迎しよう___________ようこそ我が【ヴァルハラ】へ。」


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