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ウルズの泉についてしまった......

「ふふ、学園についたよー♪」


【ウルズの泉】についてしまった........

『ユグドラシル』の大樹が中央に存在し、その真下に『ヴァルハラ学園』がある。


「綺麗だねー!すごーい!」


学園の周囲は泉。そして泉の外側を囲むように建物が建てられている。綺麗な都であることは認めざるを得ない。


「どうやってあっちに行くんだろう?」

「解放してくれたら教えてあげるよ。」


学園に行くには泉を渡らなければならないのだ。しかし荷物もあり、泳いで行くと言うわけにも行かない。


「教えてくれないなら貞操奪っちゃ「そのまま進めば大樹の力で勝手に橋ができるぞ!」


この一週間は最悪だった。手足を縛られ、自由がない。だから食事や排泄は全て『ブリュンヒルデ』のお世話になってしまった。羞恥心と言う言葉が懐かしいとさえ感じる。


「ジークくんは本当に物知りなんだね♪」ぎゅ


腕へと抱きつく。この乙女ゲー主人公を一言で表すなら『破天荒』だ。正直何をしでかすか分からない。


(もちろん善人であるのは確かではあるのだけど。)


聖女と言う名に相応しく、困っている人や怪我をしている者を見つければ救ってしまう。そう言った人間なんだ。


「うわ!?本当に橋が出たよージークくん!」


学園へと渡る資格のあるもののみに反応する仕掛けだ。以前、実家にいた時に書物で読んだ事がある。ちなみにではあるが自分の職種適正である『冒険家』はギリで学園に通える職種である。侯爵家に残っていたら通わされていただろう。


(世界やヴァルハラ学園は人への価値観を天啓による職種適正で決めつける。それを=強さだと考える人も多い。)


だけど俺はそう思わない。だってそうだろう。農民が騎士を殺すことだってあるし、民衆がクーデターを起こし国を転覆した逸話だって存在する。


(人の強さは覚悟の強さだ。)


どんな職種適正であろうと使い方次第で強くなれる。心持ちの問題だ。


(_________但し、七英雄に選定された奴らは別種だ。)


あれらは人外。一騎当千の化物と呼んだ方がいいだろう。『ブリュンヒルデ』との一週間の旅を得て『聖女』の力を垣間見えてしまったのだ。


(【アングルボザの呪い】と邂逅した折、ブリュンヒルデは半身を喰い千切られた。けれど直ぐに身体は再生し【アングルボザの呪い】を消滅させたんだ。)


どうやって消滅させたか知りたいか?

1.聖光を拳に付与させます。

2.【聖女】の力を解放し筋力を数十倍にあげます。

3.敵を嬲り殺します。


殴られた相手はミンチになる。しかも敵を殲滅した後は誉めて貰いたいのか此方へと笑顔で近づいてくるんだ。全身血にまみれた状態で。


(聖女の力は元来癒しに徹するべき職業だけど........)


人の強さは覚悟の強さですね、はい。使い道次第!


「はぁ......」

(学園の領域内に入ってしまったら三年間は出られない。)


橋の上を歩いてしまった以上、引き返すと言う選択肢はなくなってしまった。覚悟を決めるしかないのだ。


「楽しみだねぇー学園生活!」


ブリュンヒルデが卒業するまで何とか正体を隠し通さなければならないな。

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