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master

磔にされた貴女の時が枯れてゆく

太陽が目覚め 月が眠り

鳥がさえずり 獣が咆哮する 止められたのは貴女だけ

貴い贄と引き替えられたこの命 主人を失ったこの体は正に蝕まれた機械

現実から逃げたくて 思い出が刻まれた場所を辿る

空虚に抱き締められ 何もかもどうでもよくなっていた

彼女が隣にいたなら 一喝してくれただろうか

きっと涙している 空は黒く染まり大粒の雨が降り注ぐ


窓辺での出会いはただの偶然か 鳩が落とした一枚の紙切れ

紛れもなく彼女の筆跡 文面に込めた願いは最後のめい

『時は変われど 私とあなたはきっと変わりはしない

どちらかが灰となっても どちらかが幸せなら

何処にいても 幸せなのでしょう』

わかっていたのだろうか カウントダウンが始まっていたことを

理解わかっていたのだろうか 私の選ぶ道は必ずひとつだということを

静かな雨が降る そのまま原型かたちを残さず消えてしまえばいい

肉体からだ精神こころを切り離せと言うのなら 喜んで受け入れよう

時が枯れる日がくるまで 志を引き継いでみせよう

その罪を終えたら 静かに受け入れて欲しい

男と化した愚かな この従者を



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