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紫陽花の森

梅雨時に咲いていた紫陽花がとてもきれいだったので、紫陽花がテーマになっています。

薔薇ではありませんが、美しいものには刺があるというメッセージも含んでいます。

紫陽花の森 時を忘れひとりでに咲いている

緑を薄紫に染め変えて 季節の渡り鳥を誘う

霧と滴を操り 名乗り出る支配の座

奇を好む心 刈れるだけ刈り取って

光を強く抱き 闇を優しく匿う

螺旋のように 繰り返される生と死

羽の欠片さえ ここでは原動力となる

静かなる森 その美しさとは真逆の厳しさで

力なき者を弔い 静寂を守る


好奇心で足を踏み入れる

恐怖で警告しても 後を絶たない

その身に刻みこまなければ わからないならば

冷たい現実で その背中を凍えるほどに冷やしてやろうと

騒ぎ出す紫陽花の森 手足とならん生き物たち

深い霧は感覚を鈍らせ 気力を殺ぐ

蜘蛛の巣で絡めとり 迫りくる牙と嘴

悲鳴と血の気が引いた形相 趣味ではないけれど

自然の世界では 摂理こそが法律

そして上も下も 一切無関係

挙げるとするなら この紫陽花の森が主

緑の世界を乱す者には 消えない恐怖を

緑の世界を守る者には 久遠の安息を与える

色褪せぬ鮮やかな花弁 時を経ても変わらぬ姿で

召されるその時を静かに待っている

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