シアン
君はもう、ここにいない。ぼくの隣で、肩に、右手に、心に、温もりをくれた君は、もうここには居ない。君の温度を求める右手は、何も掴めずに、空間を滑り落ちた。
日も暮れた川原はまだ肌寒い。
それとも、それは隣に君のいない喪失感だろうか。
(きみは、いまどこに居るの。)
♡♥♡♥♡
キミに出逢って、初めて、『好き』を知った。キラキラ華やかな恋に恋して描いた理想は夢止まり。現実では心臓が鳴り止まず、頬が熱くなって、君と目を合わせることもままならない。
それでも君は優しいから、ぎこちないぼくに言葉をくれる。ぼくには眩しすぎる笑顔をくれる。
きみに何か返したいけど、ぼくにはなにもないから、面と向かって言えない言葉と勇気を歌に乗せるよ。
「すきだよ」
「あいしてる」
きっとこの勇気は届かない。どれだけ囁いても、君の姿はここにはない。
♡♥♡♥♡
ちょっぴり優しすぎる君だから、辛いことも悲しいことも全部、笑って、隠して、誤魔化して、いつでもみんなの笑顔を咲かせてくれていたね。
君が頑張ってることは知ってるよ。
泣いてたことも知ってた。
だから、今度はぼくが支えてあげる。
悲しいときは一緒に泣いて、寂しいときは抱きしめてあげる。
嬉しいときは、一緒に笑おうよ。
一緒に、笑いたかったよ。
(ねえ、神様)
もしも願いが叶うなら、あの日に巻き戻してほしいんだ。
あの日をぼくが代わってあげられたら、未来は、今じゃないはずだから。
ずっと一緒に居ようね、と。
ずっと一緒に笑おうね、と。
永遠を誓ったはずなのに、なのに、どうして君はここに居ないの…
ぼく独りには、永遠は永すぎるよ。
(ぼく一人じゃ、誓えないよ…)
だけど、いつかきみと交わすメロディーを信じて、ぼくの中に残る片鱗を歌うよ。
「好きだよ」
「愛してる」
たとえ、きみに届かなくたって。きっとぼくは誓えるはず。
『君を永遠に愛しましょう。』
はい。イルミネです。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
友人間で少々企画をしてまして
そのシナリオ?ストーリー?を書くことを任されたので、本分の『明日世界』を放置して、新規開拓しております。
よろしければ、『明日世界が終わる日の今日』とシリーズ『青春パレット』も読んでくださると嬉しいです。ポイント評価やブクマ、コメント等していただけると泣いて喜びます。どうか。