帰路
雲の隙間から日の光が差し込んできた
雨雲が風に押されて流れてゆく
あと少し、あとちょっと
重くなった足を励まして
一歩一歩進んでいく
清らかな風にふわりと包まれると
心強くなって、疲れた身体は
つかの間の元気を取り戻す
木陰の下を心地よく歩いていくと
急な坂道が
立ち止まらず、進む
くじけそうな心は横に置いて
リズムは一定に
見上げれば雲の消えた空が
ゆったり広がって
風は時折やわらかにそよいでくれる
頑張れの言葉より
こちらの方が元気が出る
緑茂る坂道を登りきれば
ほら
眼下に広がる
たどった道が
今日もお疲れ、ご苦労さん