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とにかく覚悟を決めましょう

本日2回目ですが、短いです。

そして、未だに主人公以外出てこない・・・。

(注意)

イジメのシーンがあります。苦手な方はご注意ください。

また、医療従事者が登場しますが、私自身は医療従事者ではございません。

あくまで想像でございますので、ご理解ください。


内容に不足部分がありました。訂正してお詫び申し上げます。

手紙は、書かれていた通り・・・きらきら光りながら手の中から消えた。


普通だったら、絶対に信じられない手紙の内容を、信じざるを得なくなった。


(辻褄が合うもの・・・異世界だから電波が通じない。召喚で移動したから、時間がほとんど経過してない)


自分の置かれた状況が、そしてこの異常の原因がはっきりして・・・震えが走った。


「何よ、それ・・・」


怖くて、腹が立って、悲しくて、不安で、怖くて・・・。


様々な負の感情が心を黒く塗りつぶす。


私には関係ない。


こんな怖いところにいたくない。


帰りたい。


皆に会いたい。


でも、この国を救わないと帰れない。


私、有識者なんかじゃない。


食糧不足も何も、私にはどうしようもない。


出来ないって言ったらどうなるの?


私、役立たずで殺されるの?


望まれたとおりにしたとして・・・結果を出せなかったら?


ずっと帰れなくて、ここで年をとって死ぬの?


ヤダ・・・もうヤダ!!


帰りたい!!




「ひっ・・・んくっ」


大きな机に伏せて、泣いて・・・泣いて泣いて。


泣き疲れて頭が痛くなったころ、唐突にお母さんの言葉を思い出した。


『見返りも尊敬も、その瞬間には考えてないの。

ただ、救うんだという意志』


『今目の前に助けを求める人がいて、それに思わず・・・そう、思わずなのよ? 思わず手を差し伸べる。

それが普通のことなの。

感情が・・・心があるモノにとって、それは、当り前なの。

誰だってそうなんだって、お母さんは思うわ』


『立派だって、褒められる必要はないわ。

でも、救の目の前にいる、その手を求める人の救いになれる・・・。

そんな人になってほしいって、願いを込めて、あなたに名前を付けたのよ?』


小学校4年生の頃の話。


引っ込み思案だった私は、名前のことで良く男の子にからかわれていた。


それが、エスカレートしていって・・・。決定打は、国語の授業中に書いた作文が、賞をもらったことだった。


――私は、お父さんのようなお医者様になりたい。もしも難しいなら、お母さんのような看護師になって、命を救う仕事をしたい。――


『あんた、いい子ぶってるんじゃないわよ!

あんたみたいなの、偽善者っていうのよ。お母さんが言ってたもの』


聞いていたくなくて、泣きながら逃げようとした私に追い打ちをかけた言葉。


『救 なんて、かわいそうな名前!

私は偽善者ですって、言っているようなものじゃない』


悲しくて悔しくて、その言葉を、私はそのままお母さんにぶつけてしまった。


その時、お母さんに言われた言葉たち。


「救・・・は、掬う」


その手で、掬いあげる事の出来るものは、見て見ぬふりをせず、手を差し伸べよ。


自分の両手を見下ろすと、何だか今までよりも小さく見えた。


けれど、こんな小さな手でも、何かしらを掬うことができる。


「はっ・・・」


強く鋭く息を吐く。


まだまだ怒りはあるし、寂しさも不安も、溢れんばかりだ。

でもとりあえず、怒ったし、泣いたから・・・今は少し、すっきりした気分。


「どっちにしろ、やらなきゃ帰れない。

だったら・・・」


覚悟を決める、べきなのだと思った。


どれだけのことができるかわからない。

具体的なことは、全く頭に浮かんでない。


でも、もう私はここにいる。


事を成すまで帰さない、ということは、召喚が簡単なものではなく、期待はずれだからと交換できるものでもない、ということじゃない?


つまり、双方、やるっきゃないのだ。

それならば、いつまでもぐずぐず言ってたってしょうがない。一刻も早く帰れるように、出来る事を探さなくちゃ。


(でも、交代できますよって言われたら・・・是非そうしてもらおう)


まずは顔を洗って、だれか・・・誰でもいいから、この世界の人とファーストコンタクトをとることから始めましょうか?

救いじめは、リーダーの千絵理ちゃんが盲腸で入院し、医療の素晴らしさに触れたことで収まった。

ちなみに千絵里ちゃん、現在は教員を目指して勉強中。

イジメ、かっこ悪い。

をスローガンに、小学校にて旋風をふかせる!

予定。

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