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第54話 ダンジョン攻略

お読みいただきありがとうございます。よろしければ、ブックマークや★の評価をお願いいたします

ストックが無くなりました。ここから不定期の更新となります。

ご迷惑おかけして申し訳ありません。今後ともよろしくお願いいたします。

▼5階:サクラの挑戦

 冷気に包まれた石の通路が広がる5階。巨大な騎士の像が両側に並び、青白い魔法の炎が幽玄な光を放っている。リディアの導きで、サクラが前に出る。


「ジュラ~♪」サクラが前に進む。


 通路の先には、戦意に満ちたゴブリン10体、その後ろにはアーチャーゴブリン5体、さらにその後方にはホブゴブリン2体、魔法ゴブリン3体が待ち構えていた。


 アーチャーゴブリン達が弓を放ちサクラに命中するが、その固い鱗にはじかれ、傷をつけることすらできなかった。


「ジュラ~?」


 10体のゴブリンが突撃してきたが、サクラは尻尾を前に突き出し、次々とゴブリンを魔石へ変えていく。ファイアを放ってきた魔法ゴブリンに対しても、素早く近づき、尻尾で次々と魔石へ変えていった。10分ほどで圧勝したサクラが勝利の声を上げた。


「ジュラ~!」サクラが勝利の声を上げた。


 最後にルークが魔石を全て回収して下の階へ降りて行った。


 ▼6階:ルミナの挑戦

 6階は5階と同様に冷気に包まれたフロア。ルミナが前に出る。


「私がいくでありんす。」


 ルミナは早々に魔法障壁を貼り、弓や魔法をはじき返す。ゴブリンたちの攻撃は、彼女の周囲に見えない壁を形成する障壁によってことごとく無効化される。


「こんなもんでありんすか?ふふふ。では、ファイアアローで殲滅しましょ。」


 ルミナは両手を前で交差させ、天に向かって伸ばす。その瞬間、上空に無数の炎の矢が生成された。それから彼女は両手を前に伸ばし、その動きに従うように炎の矢が前方へと飛び出していく。


「これで終わりでありんす♪」


 炎の矢は驚異的な速さでゴブリンたちに向かって飛び、次々と命中していく。ゴブリンたちは逃げる間もなく、炎の矢に貫かれ、瞬く間に魔石へと変わっていく。矢が命中するたびに、火花が散り、魔法の力が敵を貫いていく様子はまるで光の雨のようであった。


 最後のゴブリンが魔石に変わると、ルミナは満足げに微笑んだ。「まだまだ余裕でありんす。」彼女の周囲には、今や静寂と冷気だけが残っていた。


 ▼7階:フィオナの挑戦

 7階も同じような構造で、今回はフィオナが一人で挑戦する。彼女は二刀流で攻撃を繰り出す。


「次は、私の番ね。」


 フィオナは冷静に敵の動きを見極め、全ての弓や攻撃を剣ではじき返す。ゴブリンの突撃を紙一重で避け、反撃の刃を正確に振るう。彼女の剣が閃くたびに、ゴブリンは次々と魔石に変わっていく。


 ゴブリンたちが力を増し、ホブゴブリンが前に出る。しかし、フィオナは一歩も引かず、その力強い攻撃をも紙一重で避け、回転しながら切り倒していった。彼女の動きはまるで舞踊のように滑らかであり、力強さと優雅さを兼ね備えていた。


 ホブゴブリンが最後の一撃を放とうとした瞬間、フィオナは素早くその背後に回り込み、一撃でその巨体を倒した。彼女の息が荒くなることもなく、冷静に戦いの終わりを見届けた。


 戦いが終わると、リディアがクレスタの街へ戻る準備を始めた。「皆、安全第一で。無理をしないようにな。」


「リディア様、ほんまに帰っちゃうんか?」シャドーが残念そうに尋ねる。


「ジュラ~」とサクラも同意の声を上げる。


 リディアは優しく微笑みながら、励ましの言葉を続けた。「私はみんなのレベルアップを信じている。安全第一でがんばれ!!」


「任せてください、リディア様。」フィオナが力強く答えた。


 リディアが去った後も、フィオナは静かに剣を収め、仲間たちに向かって微笑んだ。「次に進みましょう。」彼女の眼差しは力強く、仲間たちを鼓舞していた。


 パーティはリディアの言葉に励まされ、再び前進を始めた。彼らの冒険はまだ続く。


 8階に足を踏み入れると、パーティは目の前に広がる光景に息をのんだ。ここは、うっそうと茂る森のようなエリア。木々が高くそびえ、薄暗い空間に神秘的な雰囲気が漂っている。シャドーが前に出る。


「ここは、わてに任しとき。」


 シャドーの声は低く、決意がこもっていた。彼女は素早く森の影に溶け込み、その姿を消した。


 見えない位置から放たれる弓や魔法が次々とシャドーに向かって飛んでくるが、彼女はそれらを瞬時に避けていく。その動きはまるで風のようであり、まったく気配を感じさせない。敵は次々と彼女の攻撃を受け、驚く間もなく魔石に変わっていく。


 シャドーの目は鋭く、敵の動きを完全に見抜いていた。ゴブリンたちが慌てて攻撃を仕掛けるが、そのすべてが空を切る。シャドーは一瞬の隙を突いて敵の背後に回り込み、短剣を一閃させる。ゴブリンは驚きの表情を浮かべたまま、魔石に変わる。


「お前らの攻撃なんぞ、わてには通用せんで。」


 シャドーは小さく笑みを浮かべ、次の標的に向かって素早く動く。森の中を駆け抜ける彼女の姿は、まるで幻のように現れたり消えたりして、敵に絶望を与える。彼女の攻撃は正確無比であり、一度も外れることはなかった。


 やがて、すべての敵が倒れ、静寂が戻った。シャドーは息を整えながら、仲間たちのもとに戻った。


「終わったで。次に進む準備をしといてや。」


 9階:ルークの挑戦

 9階も8階と同じ森のようなエリア。木々が生い茂り、薄暗い空間に幻想的な雰囲気が漂っている。今回はルークが前に出る。


「ボクの番だ。」


 ルークの声には静かな自信があふれていた。彼は両手を構え、魔法の力を集中させた。見えない位置から放たれる弓や魔法が次々と飛んでくるが、ルークはそれらを軽々とはじき返し、さらに吸収することで力を蓄えていく。


「これで終わりだ。」


 彼はそう呟くと、手のひらから緑色の光が放たれ、それが次第に球状に変わっていった。ルークは酸弾を生成し、それを敵に向かって放つ。酸弾は驚異的な速さでゴブリンたちに向かい、次々と命中していく。


 ゴブリンたちは酸弾に触れた瞬間、苦しむ間もなく魔石へと変わっていく。酸弾が命中するたびに、緑色の煙が立ち上り、魔法の力が敵を包み込んでいく様子は圧倒的な迫力を持っていた。


 ゴブリンたちは恐怖に駆られ、逃げようとするが、ルークの攻撃からは逃れられない。彼は一歩も動かずに、次々と酸弾を放ち、すべての敵を撃破した。その動きは精確で、無駄がなかった。


 やがて、すべての敵が倒れ、森の中には静寂が戻った。ルークは息を整えながら、仲間たちのもとに戻った。


「やったよ、みんな。次に進もう。」


 続けて巨大なゴブリン、つまり10階のフロアボスとの闘いに突入する。ルークはそのまま挑戦する。


「ボス戦だ。」


 フロアボスは他のゴブリンとは比べ物にならないほどの巨体と凶暴さを持っていた。彼の一撃は地面を震わせ、周囲の木々を揺るがす。しかし、ルークは冷静に構え、フロアボスの動きを見極めた。


 フロアボスが巨腕を振り下ろすが、ルークはそれを紙一重でかわし、手のひらから酸弾を放つ。酸弾はフロアボスの厚い皮膚を焼き、苦痛の叫びを上げさせた。しかし、それでもフロアボスは怯まず、さらに激しい攻撃を繰り出してくる。


「これで終わりだ。」


 ルークは集中を高め、一瞬の隙を突いてさらに強力な酸弾を放つ。その緑色の光がフロアボスを包み込み、彼の巨体を蝕んでいく。フロアボスは怒りと苦痛の咆哮を上げながら、最後の力を振り絞って攻撃を試みるが、ルークの冷静な判断と圧倒的な魔法の力の前に全てが無力だった。


 ルークの酸弾がフロアボスの胸を貫き、その巨大な体が崩れ落ちる。地面に倒れると同時に、フロアボスは魔石へと変わり、静寂が戻った。


「勝ったぞ。」


 ルークは息を整えながら、仲間たちに向かって微笑んだ。仲間たちは彼の勇姿に感動し、拍手と歓声を送った。


「さすがだな、ルーク。」シャドーが感心したように言う。


「ジュラ~♪」サクラも喜びの声を上げた。


 ルークは仲間たちと共に次の階へと進む準備をしながら、心の中で次なる冒険に向けての決意を新たにした。彼らの冒険はまだ終わらない。次なる試練が待ち受けている。しかし、ルークと仲間たちはどんな困難にも立ち向かう準備ができていた。


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