表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/59

第12話 進化

お読みいただきありがとうございます。よろしければ、ブックマークや★の評価をお願いいたします

つ・ついに進化!!

 第12話 進化



 ドラゴンが地に沈んだ静けさの中、リディアとサクラは、残された宝箱と輝く魔石に向かって歩みを進めた。

 リディアたちの足取りは疲れを感じさせながらも、達成感と期待で一杯だった。


 サクラと顔を合わせて宝箱を開けると、その中からミスリルで作られた刀と、同じくミスリルで編まれたチョッキが姿を現した。おぉ~。ファンタジーで定番のミスリルだよ!これらのアイテムは、過酷な戦いの報酬であり、新たな冒険のための貴重な装備だった。


 しかし、戦いの疲れと、安心から左腕の深い痛みがリディアを襲う。

 リディアは、戦いの興奮が消え去り、疲労が全身を覆うのを感じた。

 その瞬間、自らの意識は闇に包まれ、力尽きてしまった。


 気がつくと、リディアはダンジョンから離れた川の近くにある拠点で目を覚ました。

 柔らかな日差しと川のせせらぎが、リディアを優しく迎え入れる。

 サクラがそばにいて、リディアが目を覚ますのを静かに見守っていた。

 リディアの腕は、サクラの手によって応急処置されており、痛みはまだあるものの、戦いの記憶が遠い夢のように感じられた。


 リディアがダンジョンの深淵で得たミスリルの装備は、拠点の隅に大切に置かれていた。


 サクラ。ありがとう!

 シャ~♪ シャ~♪

 サクラはとても喜んでいる


「マスター。気が付いてよかったです」

「ノエル。ドラゴン無事倒せたぜ!」


「♪」ノエルも喜んでいるようだ


「そうそう。マスターはレベルが上がって進化可能な状態ですよ!」

 えっ?

 えっ?

 ど・どいうこと???


「サクラもバジリスクへ進化可能なようです」

「どうされますか?」


 えっ?

 サクラは良いけど、俺はエルフやめちゃうの?


 ▼進化先

 ・ハイエルフ

 ・ダンジョンマスター


 とりあえず、落ち着こう。

 そして、よく考えよう。

 これは転生して初めてのターニングポイントだ

 とくにかく慎重になろう。


 進化先の名前を考えると、エルフの上位種かエルフ止めちゃうかの2択。


 う~ん。


 ハイエルフはエルフを極めていく選択だろな。

 ダンジョンマスターは、ゲームの知識でいうと、ダンジョンをホームに勇者が攻めてくるイメージだな。

 ダンジョンマスターになって冒険者を倒すゲーム。やったなぁ~。海外のだったけど楽しかったな~。


 そう考えると、どっちを選択するか決定だな。


 ダンジョンマスター一択だ。


 男たるもの自分の城を持ってなんぼだよ

 冒険者くるなら来てみなさい。

 殺しますよ!!


 って、調子のりました。すいません・・・。

 死にたくありません・・・。


 まあ、先にサクラを進化させるかな

「シャ~♪」

 どれだけ進化するか楽しみだな


 サクラの体が強く光り進化が開始した。やさしい光りにサクラが包まれ、ホタルの光のように点滅している。


「これで2回目だけど、きれいだよな」


 サクラの進化が終わるとお腹がすくだろうからご飯でも作るか。ダンジョン内では、肉ばかりだったから川で魚を取って焼き魚でもやるか。さすがに寄生虫とか怖いからな。鑑定があるから大丈夫なんだけどさ。


 というわけで、川の中央に土魔法で固い円状の岩のようなものを作り、大きな岩を上から落とし、衝撃で気絶した魚を手でつかみ取る。

 よくわからない魚だけど、「5匹とったどぉ~っ!!」


 川に土魔法で生簀いけすをつくり、5匹を泳がしておく。


 次は、岩塩探しだな。

 岩塩は、鉱石と同じで地層を砕いて採掘される。

 実は、ダンジョンの少し北側に鉄と岩塩が鑑定に引っかかったのだ。


 なんて良いタイミング!


 土魔法で鍬のようなものを作りガンガン崖を削る事およそ1時間。


 ピンクの岩塩ゲット~っ!

 ついでに、鉄の塊もゲット~っ!


 いえぇーい!


 岩塩は、鉄分やマンガンの成分を多く含んでいるせいか薄いピンク色。

 最高です!


 これで、食の幅が拡がるぜ。


 川魚クッキング~♪

 魚をそのまま焼くなんてナンセンス。

 まずは、下処理が非常に大切。

 めちゃくちゃ大切。

 ここ重要なので2度言いました。

 下処理は、内蔵や血合いをお腹を切り裂いて取り出して綺麗にします。

 続いて、細く木を削り、口から尻尾にむけて串刺します。

 砕いた岩塩を全体にすりこみ、尻尾に多く付けると見栄え良し!!


 あとは、焚火の周りに串刺しにした魚をたてて30分程度焼きます。

 焦げ目がついたら反対にして同じように焼きます。


 涎が。じゅるじゅる・・・。

 めちゃくちゃ良いにおい。


 お腹減ってきた・・・


 サクラの進化後は、私の出番だぜ。

 進化後はお腹すくだろうから、サクラが3本。私が2本だ。


 足りないから肉も焼いておこう。塩つけて焼いたらやばそうだ。


 なんだかんだで3時間くらい経過後、サクラの進化が終わり無事脱皮も終わった。


「おぉ~。サクラすごい大きくなった!」

「ジュラ~♪」

 10mほどに成長したサクラ。

「話し方も変わったな。サクラは、大きさって小さくもなる?」

「ジュラ~♪」

 ぐんぐんと小さくなり、最初に出逢った頃の3mほどのサイズに変わった。

 まったく、すごすぎだよ。

 10mのサクラは、イギリス映画の某魔法の秘密の部屋で出てきた蛇にそっくりだった。

 ちょっとビビっちまったよ。

 あれ、リアルで見てビビらない人おる??


「じゃあ、サクラ。次は、私が進化に入るから見守っておいてくれ」

「ジュラ~」

「そうそう。魚を3本とこっちのお肉食べていいぞ。塩つけてやいたからめちゃくちゃうまいぞ!」

「ジュラ~♪」

 サクラのよだれが地面に落ちるとジューと音がして石や土が溶けた。

 サクラ恐ろしい子!!


 じゃあ、進化するわ。

 あと、よろ・・し・・・・く・・・・・。


 主人公のステータス

 レベル:101(UP)

 名前:リディア

 種族: ダンジョンマスター(48歳)

 エルフ

 性別: 男

 魔法:

 火魔法 レベル4

 水魔法 王級2(UP) 

 風魔法 王級3 

 土魔法 王級2

 光魔法 王級1

 闇魔法 王級1(NEW)

 時空魔法 王級1(NEW)


 スキル:

 ユニークスキル「AI」 

 ユニークスキル「アイテムボックス」

 ユニークスキル「DPダンジョンポイント交換」

 ユニークスキル「ダンジョンウォーク」

 錬金 初級

 魔力操作 上級

 身体強化 上級

 麻痺無効

 猛毒無効(NEW)

 痛覚無効(NEW)

 魅惑無効(NEW)

 石化無効(NEW)

 剣 レベル1(NEW)


 テイム:

 バジリスク(サクラ)

 称号:

 世界を超えたもの(言語理解、隠蔽、鑑定) 

 ドラゴンスレイヤー(NEW)※対ドラゴン戦においてステータス1.5倍

 ダンジョンを制覇した者(NEW)※ダンジョン内ステータス5倍

 ダンジョンマスター(NEW)※ダンジョン内ステータス5倍


 ▼エレン視点

 モンターニャの森の奥深く、エレン、フェン、そしてセバスは焚火の前で静かに食事をとっていた。旅の疲れと戦闘の緊張が、彼らの表情に影を落としている。ここ数日、彼らは何回かの戦闘に遭遇し、苦戦しながらもなんとか魔物を倒してきた。しかし、それによる疲労は否めない。


「パンが昨日で無くなってしまったのが痛いわ…」エレンが小さな声でつぶやくと、フェンは「にゃ、確かに干し肉と水だけでは物足りないにゃ。でも、エスガルドに着くまであと3日だ。もう少しの辛抱だにゃ」と励ますように言った。セバスも「我慢の時ですね。我々がここで見つけることができる次の魔物は、できれば解体して食べられる種類がいいですね」と静かに加えた。


 三人はそれぞれの思いで焚火を見つめながら、これまでの旅の苦労を思い返していた。戦闘の緊張感と、次に何を食べられるかという不安が彼らを包んでいたが、同時に、共に苦難を乗り越えてきた絆も感じられた。


「エスガルドに着いたら、まずは美味しい食事をしよう。エレン様、フェン、そして私も、ちゃんとした食事を楽しみにしています」とセバスが静かに言うと、エレンは少し笑顔を見せ、「ありがとう、二人とも。一緒にいられて本当に良かったわ」と感謝を述べる。


 この時、三人はこれまでの苦難を共に乗り越えてきた強い絆を再認識し、未来への希望を共有する。エスガルドへの到着が間近に迫り、新たな出会いと冒険が彼らを待っていることを、わずかながらの期待を込めて話し合いながら、今夜も森の中で眠りにつくのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ