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第四十九話 襲撃再び

昨日の夜に投稿するのを忘れていました。

申し訳ございません。

学校再開から二週間程。

平日は授業と訓練、休日は魔族率いる魔物の大群討伐等をしていた。

ちなみに、他と比べて若干弱めだと思った魔族がいたので、それを三人に倒させてみた結果、相性が良かったこともあってかほとんど攻撃を受けず、もしくはしっかり回復をして、ほとんどダメージを負わずに倒せていたので、今後もたまに魔族のほうを任せてみようと思う。

それで今日なのだが...


「今回は前回のようにはいかねえぞ!叩き潰してやる!」


魔族が十体ほど飛来してきた。

対魔訓練の成果を試す時が来たみたいだな。

ってかどんだけ学校の戦力削りたいんだよ。

魔族の襲撃に気づいた先生と生徒たちはクラスごとに固まり、訓練の通りに陣形を組んで交戦を開始する。

余ったクラスと先生たちは支援と回復を担当し、俺はリーダーっぽい魔族と戦う。


「あいつらを倒したガキってのはてめえのことか。だが今回はお前ひとりじゃ対処しきれねえだろ。学友が死んでいくのを俺と戦いながらでも見ていやがれ!」


そう言いながら剣を構えて突っ込んでくる魔族。


「悪いがお前らの対策は済んでいる。俺がお前と戦ってても何の問題もない。友が死んでいくのを見ながら戦わないといけないのはお前の方だぞ」


俺がそう言うと、魔族は周りを見回す。

ついでに俺も見てみると、どのクラスもいい感じに立ち回れているようだ。

しっかり結界を張り続けられているし、少しずつだがダメージを与えられている。

そのことを理解した魔族のリーダーはかなり苛立っているように見える。


「どいつもこいつも使えねえ。せめてこの俺がてめえだけでも道連れにしてやる」


そう言って魔族はとある魔法を発動する。

...これ、前も見たな。

自爆魔法。

言葉通りに道連れ狙いっぽいな。

前と同じ対処法でいいだろう。

爆発する瞬間を見て、結界を張る。

しばらくして煙が晴れると、そこにはリーダー魔族がいた。


「なんだよお前、自爆のくせに死なないとかズルだろ。何が道連れだ」


「道連れを、耐えてるてめえに、言われたくねえ」


かなり消耗しているのか、息絶え絶えな様子で答える。

いやいや、どう考えてもただ結界で耐えただけの俺よりも自爆魔法のコストを無視する方がずるいだろうが。


「まあ生き残っていてもその体力じゃ何もできないだろう。投降するのであればある程度の生活を保障するが?」


「何のために生き残ったと思ってんだよ!撤退だ!帰るぞてめえら!」


そう言って他の魔族を呼びかけ、撤退しようとするが...


「残念だったな、もうすでに他は死んだか捕らえたぞ。もう一度言う。降伏しろ」


と、行ったのだがリーダー魔族は撤退を進めようとする。

あ、良いことを思いついた。

召喚魔法を使用し、目視すら難しい極小サイズの虫を召喚する。

この虫を常に位置情報を発するようにして、リーダー魔族に付着させる。

さらに回復を阻害する魔法をかけて、わざと逃がす。

これでこのダメージを負い、しかも回復できない魔族は、ただ俺に魔王、もしくは魔王軍の居城を送信するだけのだけの情報源となった。

これで魔王の城を特定できれば、いつでも魔王さんとO☆HA☆NA☆SIできるようになる。

...それより先に一瞬だけ向こうに行って、魔法のステータスを確認してこないとな。

まあ、それはあの魔族が帰還してからだな。

魔族が見えなくなると、生徒たちが騒ぎ始めた。

恐らく、魔族を撃破した喜びからだろう。

二週間だけで魔族を倒せるようになる、と言うのはすごいことなのだろう。

そんなことを考えながら降下していくと、フィア達が駆け寄って来た。


「ハヤテ様、私たちでも魔族を倒せました!」


「一番乗りだったな。訓練の成果が出たのだろう」


そう、フィアたちの一回生Sクラスは、火力で上級生を上回り一番最初に魔族を倒したのである。

これが無詠唱による魔法の回転速度だろう。

長々と喋らないといけない詠唱を無視し、自分で最速で魔力を制御する。

魔力を動かすことぐらい、一秒もかからずにできる。

『それはマスターが魔力掌握Sのスキルを持っているからです』

...そうじゃないとしても、数秒で終わってしまうだろう。

短い物でも十秒、長いと数分かかる詠唱よりもずっと早い。


「それにしてもハヤテくん、なんであの魔族を逃がしたのですか?まだまだ体力も余っていますし、追撃すれば倒せたと思うのですが...」


あー、その話か。


「あの魔族に位置を発信する小さな虫を付けた。これで居城の正確な位置が分かる。回復阻害の魔法をかけたから、戦力にもならない。これでいつでも魔王とお話ができる状態になった」


「あ、魔王さん、お疲れ様です」


何かを悟ったようにミリアが言う。

何を言っているんだか。

別に向こうが侵略を止めてくれればそれでいいのだが。

ただの和平交渉をしに行くだけである。

ダメだったらお話(物理)をしてくるけど。

まあ、お話(魔法)かもしれないけどな。


「まあともかく、撃退できてよかった」


「そうですね」

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