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第四十話 指揮

さんざん途中の内容を悩んで遅くなった挙句変わり映えない感じになってしまいました...本当に申し訳ないです。全体のストーリーを構成するのは得意っちゃ得意なのですが、細かい描写が苦手なんです...

「終わったよー」


オルトロスの大群を殲滅し終えたミリアたちが声をかけてくる。

今回もダメージは受けていないようだ。

まあ、回復したということも考えられるが、危なげなく勝てたということは間違いないだろう。


「ハヤテ様、少し気になる点が」


何かあったのだろうか?


「どうしたんだ?」


「突然魔物の動きが変わりました。明らかに動きが悪くなって連携もとれていないようでした」


「俺が魔族を先に倒したからか?魔物の大群の指揮はボス的な魔物ではなく魔族が行っていたのか」


それで指揮官が倒され、統率が取れずにバラバラになった、と。

つまり、先に魔族を倒せば魔物討伐は簡単になるのか。

ただ、魔物がバラバラになるので倒しそびれることがあるかもしれない。

その上、訓練としては簡単になるのはよくないので、殲滅が終わるギリギリまで魔族は殺さないようにするか。

それか、何らかの方法で指揮権を奪取するのも有りだな。


「よし、次行くぞ」


そう言って範囲化転移を発動した。

次の場所はまだ行ったことがないので、少し徒歩で移動する。

今度の場所は森の中だな。

敵はトレントか。

トレントは木の魔物で、見た目が木に似ている。

探知系統を使えれば簡単に見分けがつくが、目視ではかなり分かりづらい。


「今回は森林戦闘だ。敵が気に同化して見分けづらかったりするから気を付けてくれ」


そう言って魔族のほうに向かって飛んでいく。

今回は魔族は木の上にいる。

魔族側は気づかれてないと思っているようだな。

そんなことを考えながら魔族に近づいていくと...


「死ねぇぇぇぇぇ!」


魔族が木から飛び降りながら大斧を俺めがけて振る。

俺はそれを即座に剣で防ぐと、魔族は着地し、もう一度斧を振ってくる。


「抵抗しねぇで死にやがれぇぇぇぇ!」


あー、ステータスが高いタイプだな。

ステータスに任せて斧を振りまくる、技術なんて考えず、戦う、と言うよりはただ振り回すタイプだな。

その辺の人間相手だと振った斧が速すぎて何をされたかもわからずに死ぬ。

俺も斧自体の動きはほとんど見えないため、腕の動き等を見て防いでいる。


「死ねよおらぁぁぁ!」


死ね死ねBOTと化している。

そんな冗談は置いておいて、俺も反撃するか。

まずは斧を武器の性能差で破壊する。


「てめえやりやがったな!?だが武器なんてなくても殺せる。死ねぇぇぇ!」


そう言って魔族は正面から拳を振ってくる。

こっちもめっちゃ速いな。

だが、俺には当たらない。

めんどくさいしうるさいからさっさと殺したいが、今殺したらトレントの大群がバラバラになってしまうのでできれば今は殺したくない。

いや、魔物の統制さえ取れれば殺しても問題ないか。

『スキル創造、奪取S』

このスキルを利用して、指揮権を奪い取る。

本来はこういう使い方をするものではなく、盗賊がたまに持っているようなスキルなのだがな。

成功率はスキルのランクが高いほど、また使用者と対象の実力差で決まるのだが、今回はランクは高いし実力もこちらのほうが上なので難なく奪い取ることができた。

これにより、トレントを動かせるようになった。

ただ、動かし方がよく分からないのでスキルを創っておく。

『スキル創造、指揮S』

リリー達の訓練になるように指揮しよう。

あと、死ね死ねBOTさんは用済みなので殺しておく。

...俺、めっちゃ残虐じゃね?

まあいいか。

死ねとか言いながら超高速で斬りかかってきたんだからな。

正当防衛だ。

うん、正当防衛。

指揮は、訓練になるようにできるだけ拮抗するようにしている。

ただ、この数の魔物を一体一体操作するのには結構脳のリソースを食われるな。

『普通は隊単位で操作するんですよ...』

なるほどね。

まあ軍の指揮なんてそんなもんか。

ってかコアが本気で戦ってるな。

これならもうちょいこっちも指揮強化していいだろう。

お、火属性魔法なのに延焼していないな。

魔法の操作力が上がっているようだ。

トレントは火属性魔法に弱いので、トレントだけに燃え移り、普通の木には燃え移らないようにすれば大ダメージを狙える。

しばらくすると、トレントが全滅した。


「終わったみたいだな」


そう言いながらリリー達のほうに行く。

結構攻撃をもらってしまったみたいだな。

途中からは俺が魔物を指揮した訳だし、お詫びがてら範囲回復魔法を使っておくか。


「なんか途中からすごく強くなりましたよ!?結構ギリギリだったんですが...」


フィアが俺に言う。


「ああ、途中から俺が指揮権を奪って指揮してたからな」


「なるほど、そう言うことだったのですね。良い訓練になりました」


そう言えばなんかここ最近、フィアが3人の代表で質問することが多くなっている気がするな。

さすが王女ってところだな。


「よし、次でとりあえず今日はラストだ」


俺はそう言って範囲化転移を発動した。

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