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第三十九話 魔族討伐開始

騎士団長が王城へ走って行ってから15分ほど経った。

騎士に待機と言われたのでこの15分は雑談をしていたのだが、騎士団長が帰ってきた。


「ハヤテ殿、陛下がお呼びだ。すぐに王城に行ってくれ。パーティーメンバーも一緒に行ってくれ」


ん?あの情報だけでか?

他に特に何か呼ばれるような事をした記憶がないし、呼ぶ理由もないと思うんだが...


「分かった、すぐに行く」


そう言って立ち上がり、3人を連れて王城に向かって歩き出す。

しばらく歩いて王城の城門に着くと、執事が待機していた。


「お待ちしておりました、ハヤテ様、王女殿下、お仲間様。陛下の準備はできております。ご案内いたします」


そう言って執事は城の中に入っていく。

それに付いて行くと、着いた場所は前回の魔族討伐の報酬の件で話した場所だ。

執事が扉を開けたので、俺達は中に入る。


「そこに座れ」


陛下にそう言われたので座る。


「今回呼んだ理由は2件。まず一つは其方が持ってきた情報についてだ。魔族率いる魔物の大群がいくつも、此処に向かって来ているのだな。冒険者ギルドに魔物の大群についての依頼がいくつか有ったから、信じられん話ではない。それで其方達が出会った2つの軍については殲滅したという報告を受けておる。そこにいた魔族についても倒したのだな?」


2件?魔族の話だけじゃないのか。


「そうですね。2体とも倒しました」


片方は殺してないけどな。

まあ、倒したとしか言ってないから嘘はついてない。


「そうか。では其方に報酬を与える。白金貨2枚だな。仲間たちにも別に1枚ずつ渡す。それと、此処に向かって来ている魔族撃退を命じる。戦果次第では爵位も上げられるであろう。もう一つの件は空間拡張の報酬だ。約束通り白金貨1枚を渡す」


そう言えばそんなこともあったな。

魔族撃退は言われなくてもやってたな。

まあ、正式に魔族討伐戦が開始だな。

でもまだ貴族としての仕事をしていないのに爵位を上げてもいいのだろうか。

まあ、まだ上がると決まったわけじゃないしそれは別にいいか。

報酬が入った袋を受け取る。


「有り難き幸せにございます」


「うむ。魔族撃退の件、頼むぞ。話は以上だ。帰ってよいぞ」


そう言われたので、俺達は寮に戻った。




「よし、じゃあ昼食を食べながらだが魔族討伐の作戦会議でもするか」


「そうですね。ただ作戦と言っても少数ですし作戦らしい作戦はあまりないと思うのですが...」


それもそうだな。


「じゃあ俺が魔族を見つけて倒す。3人と2匹は殲滅を頼む」


「分かりました」


「分かったー」


「頑張ります」


作戦って程でもないよなこれ。

まあこれが最善だろう。

もうちょっと数が居たら挟み撃ちとかもできそうなんだがな。

まあ人数が多いと機動力が削がれたりと弊害が出るので今はこの人数で大丈夫だな。


「よし、じゃあ食べ終わったら3つくらい潰すか」


ちなみに王都に到着するのは1番近い奴で3日後、遠い奴で10日ほどだろう。

結構猶予があるので今動かなくてもいいが、2つの軍を潰したことを何らかの手段で他の魔族に連絡できるとしたら、対策される前に倒したほうが良いだろう。

そんなことを考えていると、みんな食べ終わったようだ。


「よし、じゃあ行くぞ」


そう言って範囲化転移を発動する。

今回は1度行ったことがある場所なのでかなり近くに転移できた。

目の前には、オルトロスと言う魔物の大群。

頭が2つの犬的な魔物なので数の2倍の威圧感。


「よし、じゃあ殲滅は頼んだ」


「はい。ハヤテ様も頑張って下さい!」


フィアの返事を聞き、俺は魔族に向かって飛んでいく。

姿を隠している魔族の位置はすでに分かっているので、そこに向かって光線を放つ光属性魔法のレイを撃つ。


「なるほど、私の位置が分かるのですか。魔法の威力も相当ですね」


魔族はそう言いながら姿を現し、防御魔法でレイを防ぐ。


「降参するか殺されるか、選んでくれ。降参するなら生活はこっちが保証するぞ」


一応降参と言う選択肢も与える。


「それには至りません。姿を見つけられたとはいえ、精鋭を舐めないでいただきたいですね」


そう言いながら魔法を発射してくる。

喋りながら詠唱か。

並行詠唱。

並行思考と無詠唱の組み合わせで完全上位互換にできるが、今のように会話しながら詠唱するなど工夫すれば同じくらいの不意打ち力がある。

並行詠唱で二重に喋る場合、二つ目以降はほとんど聞こえないので、魔法は詠唱するもの、という固定概念にとらわれていると非常に驚かされるだろう。

このスキルを持っている人が非常に少ないことも、不意打ち力アップに貢献している。

と、ナビゲーションが言っていた。

俺はそう言うのは全く知らない。

俺は無詠唱でもう一度レイを発動し、相手の魔法を光線で相殺する。

転移で相手の懐に一瞬で近づき、アイテムボックスから取り出した剣で一閃する。

相手は魔術師タイプのようで、俺が振る剣に対応する速さも防御力もないらしくそのまま死んだ。

一度行ったところにしか転移ができないが、行ったことがある土地で戦うのであればこういったことができる。

対魔術師の初見殺しである。

いろんな場所に行くということは結構重要かもしれない。


「よし、殲滅のほうは...さすがにまだ終わってないか」


俺が一瞬で魔族倒したからな。

ただ、コアが結構力を開放しているのでかなりのペースで討伐できている。

しばらく見ていると、殲滅が完了した。

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