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第三十五話 商人

なんかミスで完結済みになってしまっていましたがまだ続きます。

変なミスをしてしまい申し訳ございませんでした。

店を建てた次の日。

現在は朝食を食べて少しした頃。


「よし、今日はフィアの知り合いの商人のとこだな。フィア、どんくらい距離があるんだ?」


「王都内ですので歩ける距離です」


うむ、徒歩で大丈夫そうだ。


「あと、店の前を通ります」


丁度いいな。

客の確認でもするか。


「ちなみに醤油についてお父様が広めていますので繁盛すると思いますよ」


なんでだよ。

何故一国の王がただの調味料を広めるんだよ。

それに国王に醤油を使った料理食わせた記憶ないぞ。

食ってない物広めんなよ。

まあありがたいが奴隷たちが大変そうだな。


「そうか。次国王に会ったら礼を言っておくか。それでいつ行ったほうが良いんだ?」


「今からで問題ないと思います」


「アポは?」


「必要ないでしょう」


マジか。

こういうところは王女の特権だろうな。


「分かった。じゃあ15分後に出る」


「分かりました」


「おっけーです」


「わかったー」


なんかリリーとミリアの返事が軽くなった気がする。

まあ気のせいか。



15分後。


「よし、行くか」


皆そろったことを確認した俺はそう言い、部屋を出て歩き出す。

十数分ほど歩くと、醤油の店を見つけた。

ちなみに店名を奴隷たちに任せたところ、着いた名前がハヤテ商会1号店だ。

安直。

最初はハヤテ様とかご主人様とかにされそうになったがさすがに却下した。

そして店なのだが、凄く並んでいる。

王が広めたとはいえ予想外だな、これ。


「凄く人が多いですね。さすがハヤテくんです」


「国王が広めたからだろ」


「国王に広めてもらえるハヤテ様がすごいんですよ」


国王に話したであろう張本人が何か言っているようだ。

まあそれは別にいい。

特に問題はないし売り上げが上がるからな。

そんなことを考えながらさらに歩くこと十数分。


「ここです」


フィアが立ち止まり、ある建物のほうに体を向ける。

そこには他と比べて非常に大きい建物が立っていた。

相当な大商人なのだろう。

少しそこで立っていると、中から人が出てきた。


「これはこれは王女様とお連れ様。ようこそいらっしゃいました。今回はどのような御用でしょうか?」


「前回ここに来た時に、飲食店を作りたいと言っていましたよね?今回全く新しく、且つとても美味しい料理を作れる者を連れてきました」


フィアが説明する。


「レシピですね?分かりました。とりあえず中にお入りください」


そう言われたので商人についていき、建物の中に入る。

建物の中は、大商人らしく多彩な飾りつけが施されているが、豪華すぎなく良い印象を持つ。

贅沢貴族的なのとは違うようだ。

しばらく歩くと、商談室と書いてある部屋に到着した。

ちなみに途中に使用人と思われる人にも遭遇した。

王宮にもいたが、大商人もしようにんを雇うんだな。


「こちらで大丈夫ですね。では商談を始めましょう。とその前に、そちらの方々には自己紹介がまだでしたね。私は商人のマルクスと申します」


「今回レシピを提供させていただくハヤテです」


「リリーです」


「ミリアです」


「ハヤテさん、リリーさん、ミリアさんですね。さて、今回はレシピと言うことですが、まずは食べさせていただけないでしょうか」


なるほど、まあ食べないと美味しいかわからないよな。


「分かりました。ハヤテ様、お願いします」


そう言われたので、万物創造で料理をいくつか創造する。


「えっと、アイテムボックスですか。貴重なスキルを持っていますね。それでは試食させていただきます」


そう言ってマルクスはラーメンのスープを飲み、続いて一口食べる。

そして少し驚いたような顔をして、隣のチャーハンやギョウザにも一口ずつ食べる。


「これはとてもおいしいですね。普通の料理には無い旨みを感じます」


この世界には出汁の文化はないから、この味は珍しいのだろう。


「是非ともこの料理を取り扱う店を作りたい。店ができたら一月毎にその店の利益の半分をあなたに入れるからレシピを教えて欲しい」


半分って多くね?

まあそれだけ価値があると思われたってことか。

フィアの方を見ると、フィアはこの条件で良いと思います、と言うようにうなずいた。


「分かりました、こちらがレシピです」


そう言ってアイテムボックスから紙に書き出したレシピを出してマルクスに渡す。


「商談成立ですね。ありがとうございます」


「こちらこそありがとうございます」


そう会話すると、マルクスはレシピを見る。

ちなみに醤油については王都の前の店で購入できる、と書いておいた。

これで大丈夫だろう。

しばらくすると、期を見計らってフィアが立ち上がる。


「それでは私たちは帰らせていただきます。突然の訪問にもかかわらず対応して頂きありがとうございます」


それに合わせて俺達も立ち上がる。


「こちらこそありがとうございます。良い物が手に入りました」


「貴方の店が繁盛することを祈っております」


俺はマルクスにそう返事し、寮に帰った。

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