第三十話 報酬
1度書いたのですが別の小説に酷似していたため大幅に内容を変えて書き直しました。
僕自身他人等に影響されやすい性格だったりするのでそれが原因でしょうか...
もうちょっとファンタジーとか中世ヨーロッパを勉強したほうが良いかもしれません...
コンコンコン
魔族を倒した次の日の昼頃、寮の部屋でゆっくりしていると部屋のドアがノックされた。
なんだろうか。
ドアを開けると、そこにはシャロン先生がいた。
「シャロン先生、どうしたんですか?」
「校門に王の使者が来てるわよ。ハヤテに王からの呼び出しがかかってるみたい」
うーん、まあそうだよなー。
しゃあない。
「分かりました。今行きます」
そう言って校門に向かって歩き出した。
校門には位が高そうな男が一人と数人の従者が立っていた。
そしてその後ろには馬車が置いてある。
「ハヤテ様ですね。王がお呼びです。こちらの馬車にお乗りください」
特に裏とかはなさそうなので素直に馬車に乗る。
しばらく馬車に揺られていると、王城が見えてきた。
っと言っても城は大きいので遠くからでも見えていたのだが。
この場合城門が見えてきたってのが正解か。
城門をくぐると、馬車はそこで終わりのようだ。
馬車を下りると、使者は先に中に入っていった。
その後出てきた執事に部屋に案内された。
「現在王が準備しております。少々お待ちください」
そう言って執事が部屋から出ていこうとする。
「あ、ちょっと待ってください。作法などが全く分からないのですが...」
「今回は謁見の場ではないので言葉遣いに気を付けていれば大丈夫かと」
「そうですか、ありがとうございます」
「質問対応も仕事の内です。お気になさらず」
そう言って執事は出ていった。
十数分後、部屋のドアが開きさっきの執事が来た。
「準備が整いました。案内いたします」
そう言って歩き出したので付いていく。
しばらく歩くと、厚みがあるように見えるドアがの前で執事が止まった。
見た感じ防音の部屋だな。
重要な話でもするのだろうか。
だが俺にする重要な話なんてあるか?
「こちらでございます」
そう言って執事がドアを開けた。
中に入ると、そこには王、国の重鎮と思われる人(多分、宰相と呼ばれる人だろう)、昨日助けた女の子が座っていた。
...ん?
なんで昨日の女の子がいるんだ?
ってか王様護衛とか無くていいのか?
「そこに座るといい」
王...陛下と呼ぶか。
陛下に指示された通りに椅子に座る。
「では始めるぞ。まずは魔族の討伐、見事であった」
陛下が話し出す。
「そして親として、娘を救ってくれてありがとう」
へ?
あ、あの女の子って王女様だったの!?
マジか。
「それで褒章の話だ。今回其方を男爵とし、それ相応の領地と屋敷、それと白金貨十枚を与える。ただし領地と屋敷については学校を卒業してからだ。その時には追加で給金も渡す。これで良いな?」
俺貴族になるのか?
領地経営とか全く知らないんだけど。
それに俺は内政よりも戦闘のほうが性格に合っていると思う。
「えっと、男爵ですか?俺はまだ子供ですし卒業した後とはいえ政治は全く分かりませんが...」
「儂が補佐官を選ぶから気にしなくて良いぞ」
そう言う問題じゃない気がするんだがまあいいか。
「分かりました、ありがたく受けさせていただきます」
「うむ。それでこれは親としての頼みなのだが、娘を貰ってくれんか?」
「へ?」
あまりに唐突な話だったので変な声を上げてしまった。
王女様と結婚!?
名前も知らないレベルで知らないのに?
しかもたかが男爵と?
「陛下、いくら王女殿下の恩人とはいえ男爵と王族の結婚というのは無理があるのでは?」
ここで宰相が進言した。
うん、俺もそう思う。
「そうだ。だからハヤテにはこれからも頑張ってもらいたい。爵位を上げるためにな。これから魔族も攻めてくるだろうし、魔族討伐で活躍すればするほど爵位を上げられるからな。爵位が上がってからということで結婚が遅くなるのは不満だが」
まあ戦うのはいいんだが...
「わ、分かりました。ですが王女殿下の意見をお伺いしたいのですが...」
政略結婚は嫌いだからな。
好きでもないやつと強制的にくっつけられるのは辛そうだ。
「この話はフィアが提案したものだ。これなら文句はないな?」
王女殿下(フィアと言うらしい)のほうを見ると顔が赤くなっている。
嘘ではなさそうだな。
何故だろう?
「それと儂の権限で寮も同じ部屋にしておく。進展を期待しておるぞ」
おい、子供に何を期待してるんだ。
ってか寮1部屋3人用だからもう入らないんだが。
「寝室の数が足りません」
「其方の部屋のベッドを大きいやつに変えて置くぞ」
おい。
さすがにそれはやりすぎだろ。
王女も蒸発しそうなくらい真っ赤になっている。
「婚約を表に出すわけにはいかないのでさすがにそれは...」
宰相からの援護。
宰相もさすがにこれはと思ったらしい。
「うーむ、そうか...仕方ない、別のベッドを置くとしよう」
そう言う問題じゃないと思うんだよなー。
そもそも同室にするのに学校に王家が介入するなら婚約を明かす必要があるのでは?
明かさないで介入するにしても察されそう。
「それも学校側と生徒たちには察するものが出てきてもおかしくないでしょうね」
うんうん、俺もそう思うよ。
「そうか...良いことを思いついたぞ。ハヤテよ、其方に空間を拡張して貰えばよいだろう。報酬に白金貨1枚追加しておくので拡張してくれんか?」
どんだけ寮にこだわるんだよ...
ってか空間魔法か。
拡張やったことないんだよな。
まあやってみるか。
「はぁ、分かりました。新しい部屋を空間魔法で作ってみます」
「うむ。頼んだぞ」
はぁ、何とか1つのベッドで寝ることは避けられた。
寮のことは丸め込まれた感があるがまあちゃんと寝室さえ分かれてれば問題ないな。
「これで今回は終了とする。婚約については内密にするように」
こうして報酬の話は終了した。
ハーレム製造を開始しようと思いますw




