第二十七話 クトゥルフ
水疱瘡にかかりました。
予防接種1回しかしてないのが祟ったみたいです。
頭痛や病院に行っていたせいで投稿が非常に遅れてしまいました。
申し訳ございません。
「ファイアランス!」
「ウィンドランス!」
二人がヒュドラに向かって攻撃を開始した。
二人の作った二本の槍はヒュドラの首に向かって飛んでき...首を切断した。
当然のように倍になって生えてくるヒュドラの首。
「え?私の魔法ってこんな威力高かったっけ?」
「杖のおかげでしょうか...」
「ならそうなって当然ね」
出た、謎納得。
まあいいや。
「一通り魔法を試したらヒュドラ倒すから俺に言ってくれ」
一応そう言っておく。
すると二人はコクリと頷いて魔法を撃ち始めた。
数十分後。
「もう大丈夫です、倒しちゃってください」
魔法の試用、実践訓練を終えて二人こちらに戻ってくる二人と首が100本以上に増えたヒュドラの姿があった。
ちなみに魔法だけではなくバトルスタッフ、ナイフを使った近接戦闘も一応練習していた。
武器についているステータス補正などの影響もあってかヒュドラとは互角以上に戦えていた。
「よし、チャチャっとやってくる」
そう言ってヒュドラに向かって走り出す。
そしてヒュドラの首を斬ると同時に爆破を発動し、爆発&焼いていく。
しばらくすると、焼かれたことによって再生できないヒュドラの首は残り1本となっていた。
俺は全力で残りの首を切断する。
そして、
「隕石」
と唱えて空から隕石を落とす。
隕石はヒュドラの首...どころか体全体を潰した。
これ、最初っから隕石でよかったな。
まあ特に時間に困ってるわけでもないのでいいか。
「よし、完了だ」
一応証拠として魔石を回収しておこう。
このレベルの魔石は使い道が多いし売ったらすごい値が付くからな。
「よし、帰るぞ」
そう言って俺達はギルドのほうに向かって歩き出した。
ギルドに到着した俺はいつも通り報酬を受け取ったのだが、その時に受付嬢に衝撃的なことを告げられた。
「ハヤテさんに緊急の指名依頼です!王都30キロ圏内に巨大な謎の魔物を確認しました!今この街で動けるSランク以上の冒険者はあなたしかいないんです!」
マジか。
超大きい魔石ゲットのチャンスだ!(そんなことを考えるのはこの世界でハヤテだけである)
「分かった、チャチャっと狩ってくる」
そう言って転移を発動した。
...ギルドのど真ん中で他の冒険者から注目されていたことを忘れて。
その魔物の目の前に到着した。
凄く大きい。
身長は50メートル以上あるだろう。
タコのような頭を持っていて、タコの足のような髭をたくさん生やしている。
だが王都周辺になんでこんなのが湧くんだ?
『この魔物はクトゥルフと言います。このクトゥルフは地球のクトゥルフ神話に登場したクトゥルフと同じく宇宙から突然飛来したため、このようになったと考えられます』
なるほどな。
宇宙の魔物か。
それってどんくらい強いんだ?
『マスターが前に戦った滅国龍ディザスター=ドラゴンと同程度でしょう。このレベルは宇宙の魔物にしたら優しいほうです』
やべえなそれ。
まあ、やるしかないな。
俺もあれから強くなってるんでね。
とりあえず強化魔法を全力で自分に掛ける。
ナビゲーション、この状態であいつと正面からやり合った場合勝てる確率は?
『約2%程でしょう』
マジか。
また前みたいに首切るか?
だがこいつの首は結構太いな。
ドラゴンみたいな細身じゃない。
やっぱり純粋にHPを削るしかないか。
『魔法創造、弱体化』
この魔法は掛けた生物を体力、魔力、攻撃力などあらゆる面から弱体化できる魔法だ。
強化魔法の反対バージョンだと思えばいいと思う。
ちなみに割合減少で、敵のステータスが最大値の1割分減る。
これは結構強い。
『スキル創造、重力操作S』
このスキルは対象物にかかっている重力を操作できるスキル。
重力を大きくする場合、鈍足化と継続ダメージが入り、重ければ重いほど効果が出る。
この継続ダメージでもそのうち倒せるのだろうがそれじゃあこいつが王都に着くまでに間に合わない。
あ、あと、腕等を振り上げにくくもなるため対空攻撃は著しく弱体化する。
これなら行けそうだな。
そう思った俺は飛行を発動し、飛び上がる。
こいつって何が弱点なんだ?
『タコ足のような髭を持っている見た目通り水属性の魔物なので風属性の相性がいいです。また光属性の一部にも相性がいいものがあります』
なるほどね。
俺は並行思考により大量の風魔法を作成する。
ちなみにこれらの魔法の大半は学校の
「トルネイド、テンペスト、タイフーン、サイクロン、ツイスター、ハリケーン」
広範囲魔法を圧縮して細くしたものを大量に放つ。
どれも一つだけでも大規模災害が起こる魔法を圧縮したものだから相当なパワーだ。
クトゥルフもまあまあのダメージを食らっているようだ。
これを受けられるのは相当おかしいんだがね。
『(これを撃てるマスターも十分おかしいですけどね)』
ん?なんか言ったか?
『いえ、特に何も』
まあそれは置いとこう。
クトゥルフがこっちに気づいた。
クトゥルフは髭を動かそうとしているが俺の重力操作によって俺の高さには届かない。
これなら大丈夫そうだな。
「落雷、サンダー・ボルト、ライトニング・メテオ、ボルテック・クロー」
恐らく水属性が苦手な光魔法は電気・雷系の魔法だろうと思ったので雷魔法を放った。
こっちもまあまあ効いたようだ。
残りHPは約6割と言ったところだろうか。
ただ魔法がネタ切れだな。
ってかこのレベル相手にネタ切れとか言えるようになったのは相当な成長だろう。
まあ9割以上は重力操作のおかげだが。
「なんか超絶威力の魔法撃ちたいな。このHPを1発でもってけるような」




