第二十三話 達成報告、魔道具
あけおめです。
遅くなって申し訳ございません。
イベントが多すぎるんです...
炎蛇龍の討伐を終えた俺達は、ギルドで達成報告をする。
「依頼終わったぞ」
「えっと、Aランク依頼の炎蛇龍討伐ですよね?もう終わったんですか?」
もうって程ではないと思うんだけどな。
まあSランクって言っても実力に上下があるのかな?
『Sランク冒険者でもマスターと同じ桁のステータスの人はいませんよ』
あ、そうなの?
でも火力は二人に任せたから俺のステあんま関係ない気がするんだけど...
『マスターが実力に上下がとか言いだしたんですよ?』
そう言えばそうだったな。
まあいいか。
「終わったぞ。これが証拠だ」
そう言ってアイテムボックス偽装のポケットから炎蛇龍の頭だけを覗かせる。
「ひえっ!し、失礼いたしました、確認できました。こちらが報酬になります」
受付嬢は少し怯えたような感じでそう言って白金貨と大金貨2枚を出す。
炎蛇龍ってそんな怖いか?
死体だしポケットの中にあるんだぞ?
ってか白金貨と大金貨2枚じゃ山分け出来ないな。
「報酬は全部大金貨で貰えないか?」
「はい、分かりました。こちら大金貨12枚です」
そう言いながら白金貨を戻し、新たに10枚の大金貨を追加した。
「はいよ、リリー達の分だ」
報酬を受け取った俺は二人に4枚ずつ大金貨を渡す」
「え!?こんなに受け取れないですよ!」
そう言って二人は報酬を返そうとする。
あれ?
パーティーで依頼受けた時って報酬は山分けだよね?
「ん?お前らの分だぞ?山分けが普通だろ?」
「えっでもさっき強化して貰っちゃったしハヤテがいなかったら勝てなかったし...」
「それとこれとは関係ないだろ。俺は別に金に困ってるわけでもないんだし報酬くらいちゃんと分けよう」
前に冒険者メインで活動してた時に稼ぎまくったので金は余りまくっている。
ダイアモンドリザードが高値で売れるからね。
「わ、分かりました。ありがとうございます」
そう言ってやっと二人は大金貨を財布らしきものに入れた。
今更だけどこの世界にもあるんだな財布。
「よっし、帰るか」
「そうね。もうそろそろ夕食も食べたいし」
っという感じで炎蛇龍討伐は終了した。
ちなみに夕食はオーク肉の生姜焼きを作った。
女子なのに肉料理は好きらしいのでめっちゃ喜んでた。
まあよく動くからね。
今日も結構歩いたし、授業でめっちゃ動いたからガッツリいきたいのだろう。
その点は激しく同意だ。
その後は風呂入って寝る準備して寝た。
おやすみなさい。
おはよう。
朝になった。
今日もまた授業がある。
今日は歴史、数学、魔道具学だ。
魔道具学というのはその名の通り魔道具についての勉強。
個人的に面白そうな授業ランキング1位。
頑張れば地球の機械を再現できそう。
そんな期待を持ちながら二日目が始まった。
「歴史の授業を担当するトリスティンです。これからよろしくお願いします」
本日1教科目の歴史の先生は、非常に真面目な印象の先生だった。
授業中に私語とか喋ったら容赦なく注意してきそうな感じだ。
まあここのクラスはそう言ったことはないからいいんだけど。
「今日はこの国の成り立ちについてやっていきます。この国は400年前にSSSランク冒険者であるタロー・イトーによって建国されました」
おいちょっと待て、建国者バリバリ日本人じゃねえか。
転移者かな?
日本人俺以外にもいたんだな。
今も他にいるなら会ってみたい。
ってか初代国王日本人なのに日本の文化広まってないんだな。
「建国当初は当時もあった帝国や教国に攻め込まれていましたがタロー本人が全線で戦ったこともあって撃退し、逆に攻め込んだりもしたので今の領土になりました。その後教国とは和解しました」
帝国とは和解できてないんだな。
まあ地理で敵対状態って習ったしそうなんだな。
ってか全線で戦う国王って大丈夫か?
本人が強いし士気も上がるだろうが、もし戦死でもしたら負け確だろ。
歴史の授業はこんな感じで進んでいった。
この国の建国者が日本人ってこと以外はあまり面白い内容はなかったな。
次の教化は数学だ。
数学は前世でやってるので全く新しい情報はない。
はい次。
特にイベントは何もなかった昼休みを挟み、ついに来ました魔道具学。
「魔道具学担当のリヒャルトだ」
魔道具学の先生は濃い紫色のローブに身を包んだ男性だ。
先生と言うよりは学者、研究者といったイメージに思える。
「まずは魔道具学の基本となる魔法を教えよう。魔道具作成に使うのは【付与】と言う魔法だ。この魔法を使用した後に付与したい魔法を使用しようとすると対象に付与できる」
例えば光魔法【照明】を付与したランプの魔道具を作りたい場合、【付与】を使用した後に【照明】を使用することで付与できる。
まあ2個目は使用というより宣言だな。
「では今から【付与】の詠唱を暗記しよう」
あ、出た。
詠唱暗記タイム。
俺は無詠唱スキルがあるので詠唱暗記する必要がない。
そんな感じでしばらく経つと...
「よし、もうみんなだいたい覚えたかね?では実践だ。ここに魔石があるので一人一つ持って行って付与をしてみてくれ。付与するのは初級魔法か生活魔法だけで頼むな。この魔石はあまりいいものではないので中級以上の魔法を付与すると砕けてしまうのだよ...」
なんだ、中級以上はダメなのか。
結界を張る魔法を付けて最強のお守りとか作りたかったんだけどな。
まあいいか。
「付与、流水」
流水はその名の通り流れる水を出す水属性初級魔法。
いつかウォシュレット作るときのために今のうちに実験しておきたいからこれにした。
ってかめっちゃ簡単じゃん。
習うほどの物か?
これ、数回やったら授業内容なくなりそうなんだが。
「ん?君は今無詠唱で付与したかね?」
あー、詠唱したほうがよかったかな?
「ハヤテは何やっても異常だから気にしないほうがいいかと」
ミリアからの援護が来た。
...だがなんか納得いかないのはなぜだろうか。
「そうだな、入試で限界突破するような奴だからな。この程度で気にしたらいけないな」
なんか納得いかないな。
まあ助かったってことにしとこう。
「よし、全員付与は終わったかね?なんだ、全員成功か。さすが上位30人のクラスだな。普通はもっと苦戦するんだがな」
こんな感じで魔道具学の授業は進んでいった。
どうやら実技だけでなく座学も普通にやるようだ。
魔道具の歴史や古代魔道具と言う過去の文明が生み出した現在は作れない魔道具などについて習うようだ。
楽しみだな。




