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累計20000PV、ユニーク4000越えありがとうございます!!
明日は忙しいので怪しいですが、明後日お礼の閑話を上げられればと思います!
「さ、仕事しますかねぇ」
どっから武器出してんだこの人。
「ごめん、明日はアスカに着いていくんだ!!」
「あ、そうなんですね。じゃあ仕方ないですね」
「あ、あっさり…」
まだちょっと不安だから、明日からもスーリヤとと思ってたのに、先約が入ってしまったようだ。
まぁ、他の人との交流もしたいしちょうどいいか。
「で、俺か」
「予定ありますか?」
「謹んでお受けするぜ、ペルラ」
ってことで、明日からフェリオと行動します!
あ、もちろんエリオットも一緒だよ!
「そういやエリオット。お前さん、風も持ってるらしいな」
「え?えぇ、まぁ」
「したらさ、これ、使えるようにした方がいいぜ」
小神殿に移動し、こっから歩いて目的の地区に行こうとした時、ぱちんと指がなる音がすると同時に、体が浮き上がった。
「え?え!?なにこれ!?どういうことですかフェリオさん!!」
「こっからそんな離れたとこ移動すんの面倒だろ?風に乗ればあっちゅーまだ」
その言葉通り、目的の地区の隣までひとっ飛びだった。
この広い広い星をどうやって移動すんだろうと思ってたらこういうことしてたんだ…風めっちゃ便利じゃん。
「さすがに瘴気蔓延るとこには突っ込めないが、ここまで来れるならないよかマシだろ?」
「ありがとうございます、めちゃくちゃ感動してます」
「絶対会得します」
「ん」
目的の地区に踏み入れる。
…やっぱりキツイな。昨日全部抜いたのに、すぐ貯まるのがわかる。
ふらついた体をエリオットが受け止めてくれたおかげで、少し楽になった。
「うーん、そろそろ慣れると思うんだがなぁ…」
「な、慣れ…?」
「ま、相性もあるし、こればっかりはわからんか。進むぞ」
エリオットに肩を抱かれ、慎重に進む。右手にはちゃんと短銃を持って。
どんな魔物が来るかわからない。もし素早いタイプだったら───
「っ、フェリオ様、上です!」
「あ?ったく…」
木の上から私たちに…いや、私に向かって落下してくる。
銃を構え、…いや、間に合わない…っ!!
「頭下げろ」
エリオットに抱えられる形でしゃがみ込む。
そのすぐ上を疾風が駆け抜ける。
『ぎゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!』
「む、コアは取り出せんかったか」
「あ、や、やります…!」
見ると、魔物は真っ二つにされていた。
コアは──胴体の方!
微かな光に狙いを定め、撃ち抜く。
ここからが、勝負…っ!
「この地に根付く悪しき魂よ、女王のゆりかごで安らかに眠りなさいっ!」
霧散した魔物から、ルビーとよく似た美しいコアが出てきた。
「ほー…本当にコアから浄化出来るんだな。的確に狙うなんざ相当な手練だ」
「まぁ、8年鍛えてましたから…」
「じゃああの後ずっとか。偉いなぁ!」
わしゃわしゃと犬を撫でるかのように頭を撫でる。
あぁ、せっかく頑張って結った髪が…!!
「わっ、ちょっ…!子供扱いしないでくださいよ!」
「俺にとっては子供だ…っと」
「やめてください、フェリオ様」
口元は緩く弧を描いているのに、目が全然笑ってない。
お、怒ってる…!
「すまんすまん、娘みたいでさ」
「気持ちはなんとなくわかりますが、貴方の娘ではないです」
確かに、それくらいの年齢離れてると思うけど…ってか親子くらいの差あるキャラを攻略対象にするって凄いな乙女ゲーム。ありなの?今の世の中下手するとロリコンだなんだで捕まっちゃうよ?あ、異世界だからアリか。プレイヤーも15歳とは限らないしね。
「そういえばずっと気になってたんですけど…それ、どっから出したんですか?」
フェリオの手には大鎌。
来る時手ぶらだったから、隠し持ってたんだろうけど、そんな大きな鎌が入りそうな服はしてない。
四次元ポケットでもあるのか…?
「あーこれ?これな…」
「えっ、刃が消えた!?」
「風の応用だ。刃の形に風を固めてる。例えば…」
再度刃を形成すると、それを下から振り上げる。
すると、風の塊が物凄い速さで飛び出し、木を切断した。
「所謂…鎌鼬ってやつか?」
再び刃を消し、柄の部分を折りたたみ太腿にあるホルダーへと収納した。
…だから余計な荷物がないんだ。
「単純な火力なら炎──スーリヤさんのが上だろう。けど、風は使い方次第で最強の武器になるんだ」
「教えてください」
「──貪欲な奴は好きだぜ、でもその前に仕事するぞ」
燭台に火をつけた後、エリオットはフェリオとの修行に励んでいた。
…あれ?エリオットって緑属性って聞いた気が…??何故風も??