近況報告68
まぁたnew一週間かよ。 てなわけでnewキバごんで、お久しぶりです。
時間の流れははやいくせに、僕の成長は亀の歩みです。 いかがしてくれましょうか。
ともあれなにかの歩みは早まるもので、僕にとっては趣味というか、趣向でした。 みなさんは最近なにか、趣味は増えましたか?
僕は、とあるアーティストの曲を聴きながらなにかをやるということをしだすようになりました。 みなさんは、平沢進、という人をご存知ですか? 僕は彼の曲を聴きながらイラストを描く、ということが増えているのですわ。
前から彼の曲自体は知っていたのですが、それを流しつつイラストを描くとあら不思議! 筆が進むこと進むこと! このときだけ、時間の流れについていけている気がします。
平沢進さんを、知らない、という方は……良い歌ですよ。 「パレード」「白虎野の娘」「庭師king」「Forces」とか良いですよ。 ぜひ聞いてくださいな。
で、それで、できましたよ。 先週までにできなかったイラストが。 こんな感じです、どうぞ。
真ん中にいる少女は、花の蜜を集め、調合し、宝石に変える力を持つ。 そんな設定です。
調合した蜜を一すくいし、空に散らしたらあら不思議、イラストの通り宝石となります。 その能力を活かし、世界でただ1つの宝石売りとして生計をたてているんですね。
これ、かなり好きな設定です。 あっと驚くような能力ではなく、「なんだそれ、つまんな」と、ほっとかれるような能力でもなし。 ちょうど良い感じですごく気に入っています。 みなさんはどうですかね?
ですが、このイラストについてはいろんな反省点があります……。 まず、すっげぇ見にくいですよね。
蜜を取るところ、蜜を混ぜたりたくわえたりする装置、能力の不思議さ……その全てを描こうとして、ごっちゃごちゃしてます、控えめに言って最悪です。 見る側が楽しんでいただけるようなイラストを作りたいのに、創作者が描きたいものだけを描いてしまいました。 これでは創作者失格ですよ。
見れば見るほど、なにを目立たせたいのか、どれが主役なのか、なにがなんだかわからなくなります。 はァ〜キバごんつかえねェ〜。
そして、影に一貫性がない。 水、石、人物、そこまで影に法則性を持たせられていないように思います。 加えて、手前、奥問わず影を濃くしてしまっているため、なにを主役にしたいのかわからないという、先ほどあげた反省点を強くさせてしまっています。
もうわっかんね。 でもがんばる。 多分次はもっと良い作品が書ける。 やったれキバごん。
しかし、以前よりも良い作品が描けているような気がします。 細かな部分にまでペンが届くようになったので、その部分は良きかな。
で、お次は小説ちょい見せのコーナーです、どぞ。
*
「最近、写真、いいな〜って思ってですね」
昼には少し遠い時刻で、海斗ははやく仕事を終わらせようと書類整理を進めていた。 するとバルが部屋にはいってきて、いつものように机の横に座ったと思ったら、写真を広げ、眺め始めたのだ。
海斗は横目に、「ふ〜ん」と、また書類に目をやって、サインした。 かなりいろいろ撮っているようで、夜景やら夕日やら、誰かの笑顔も見えた。
しかしそんなことにいちいち反応していたら、仕事が進まないと、海斗は次の書類を手に取った。
「いろいろ撮っちゃってるんですよね〜。 多分、効果とかアタックポイントとか書いたらカードゲームできますよ、店頭で買うよりも安価ですよ」
「あぁはいはい」
バルの話を聞いていたら、書類の内容が頭にはいってこないと、適当に返事をした。
「でもなんか分かります。 カメラが高価だからと渋ってても、いざ手に入るとハマっちゃうんですよね〜。 私もちょっと昔そうでした」
その代わりと言わんばかりに、バルの対面で書類片手に座っているシウニーが口をあけた。
「でしょー。 10万はちょっとなー、って思ったんだけどー、買っちゃったら後悔しないっていうかー」
海斗の手に握られている書類のはしに、ぐっと深い影ができた。
「うっせェなお前ら! ガールズトークなら他所でやれ他所で! こっちゃあ仕事に集中してェんだ!」
シウニーは、「えー」と声を漏らした。
「いいじゃないですか〜、切羽詰まってる時の合間に楽しい会話した方が、気持ちが晴れやかになって仕事への意欲があるでしょうがー」
「うっせ、お前を写真に撮って、喋るし歩くし生えてる髪は赤いしで世にも珍しいまな板として中央街にばら撒くぞ」
シウニーは噛み締めた歯を出し、怒りを混ぜた嫌そうな顔をした。
口をへの字にした海斗は足を組んだのを、バルは気だるげそうに見ながら口を開けた。
「魔王様もしたらいいのに。 貸しましょうか? もうひとつ持ってるんで、ちょっと型落ちのやつですけど」
海斗は机に、たったいま読み切った書類を置き、サインしながら、
「いいよ。 俺ァレンズ越しで写真に焼くより、この目でちゃんと映して記憶に焼き付ける方が好きなんだよ」
完成された書類の束に移し、席を立った。
「俺の分おーわり。 あとはシウニー、お前の分だけだ」
2人の視線を背中に受けながら、海斗は振り返ることなくドアノブを回した。
「ちィと外出てくるわ」
*
いつもより、彼ら三人のおしゃべりが目立ちますね。 これも、もっとスマートにおもしろい会話にできればいいんですが……いくぶん実力が足りない。 そりゃあ作家の先生に、「君が、ギャグとシリアスが混ざった小説を作るには、まだ10年はやい」とおっしゃるはずです……。
しかも最近、小説よりもイラストにウェイトがかかっているような気がします。 小学生の時に漫画家を夢見ていたからでしょうか、イラストが楽しすぎてしょうがありません。 しかしこれではいけません、いけませんよ、どっちもできるようになってこそ、二刀流の創作者。 今週の努力で、来週よりも遠い場所へ行くぞ。




