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キバごん 近況報告  作者: キバごん
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近況報告22

 みなさんお久しぶりです、キバごんです。


挿絵(By みてみん)


 いやぁ、先週は改稿文をあげられて良かったですね。 一安心です。

 次の話も、改稿の真っ最中です。 多分来週にはあげられるのではないかな、と思っております。 できるかぎりクオリティ高く、速度を早くを心がけていきたいですね。


 そしたら今改稿できている文の一部を......というのがいつもの流れなのですが、今回はそうではありません。

まずはこの文を、なにも言わずに読んでいただきたいのです。 よろしくお願いします。



 かき分けたゴミ山から、見上げた先は夜空だった。 黒の画用紙の上に、白い絵の具をスパッタリーしたように星が輝き、たまらず僕は息をもらした。 綺麗な天上に反して、風にのっかってヘドロのような、腐臭のような、ゴミ山特有のツンとしたにおいが鼻にはいりこんできた。 これに慣れてしまったことは、別に嫌とは思わないが変には思える。

 クセのある白髪も、汚れ防止にはおった大きな茶色の布も、左手ではらってみるとだいぶほこりっぽかった。

 空き缶、木くずや鉄パイプ、壊れたブラウン管がはいった布ぶくろが地面と重くこすれて手がかったるい。 でも、これが僕の趣味、やりたいことだから、別にいい。


ーー今日は大収穫だったな。


 僕のこころはスキップして、僕の歩くスピードよりも早くて、もう遥か先に行っているような気がする。 こんな気持ちになるのはいつぶりだろうか。

 あいかわらず草木がちょろっと生えた帰路が、今日ばかりはすこしだけ華やかに見えた。



 蛍光灯をつけたら、整理されていない、半ゴミ屋敷の我が家が僕をお出迎え。 人工的な白色に目がくらみつつ、僕は布袋を机の上に、乱暴において開封する。

 宝の山だった。 まずは鈍くよどむ鉄パイプがご入店。 これはいいものだ……まじまじと眺めたあと、そっとおいて次は木くずの出番。 無残な姿だったが、きっとなにかに使われたあとなんだろうと感じた僕は、これは家の柱だったんだろうか? それとも扉の一部だったんだろうか? という妄想が走りだしてとまらない。

そしたら「おかえりなさいませ、ラクタ様」と奥の方からプロペラ音と一緒に声を投げかけられて、疲労をのこす視線を向けた。


「そんなに楽しいですカ? ガラクタを集めるのハ」


「あぁ楽しいさ。 なんたって、ガラクタなんだからね」


 意味がわかりませン、とプロペラをカラカラ回す 「アクタ」。 ハッチのように開く発声部位を何往復もさせて、顔代わりの望遠鏡のようなレンズを下に向け、心底あきれているようである。

 僕はそれに、「人には人の、他人には到底理解できない楽しみがあるんだよ」 と付け足して、他のガラクタたちを出迎える。

 アクタはそのまま丸い身体をホバリングさせてこちらを見ていたが、突然興味をなくして台所のほうへと飛んでいった。 そしたら8等分させて、ピザのように広げたリンゴをかたわらにおいてきて、ガラクタを漁る手をとめてしまった。


「あ、もうそんな時間?」


「そうです、10時ですヨ」


「さすが僕の作ったガラクタ、役にたつわ〜」


「そうですネ」


 アクタは多分今、顔が付いていたらずいぶんと嫌な表情をしたことだろう。


「だろう? ガラクタっていうのは役にたつもんだ」


「ガラクタというのは、普通役に立たなくなったもののことを言いませン?」


「辞書ではそんな感じで書いてたね」 僕は袋の奥に待つ、画面がひび割れたブラウン管をみて目を輝かせた。


「でも……修理屋になってわかったんだ。ガラクタでも、まだ使命を果たせられる道は残ってるって、僕は思うんだ。 それって、すばらしいことじゃないかい? 君がそうなんだから」


 そう言うと、アクタはレンズを横に振った。 プロペラの油が若干足りていないのだろうか、ぎこちなかったから少し心配になった。


「酷いもんですヨ……私は、もう使命をまっとうした身だというのニ。 目の前のアホウに叩き起こされたんでス。 これほど酷い寝覚めはないですヨ」


 そうなのかい? 僕は頭をひねらせた。

 したら、アクタを形作った、ガラクタたちを集めたときの光景がありありと浮かんできた。

 きっかけとなったのは、ぬいぐるみ、くまのぬいぐるみ。 僕はこれに命を吹き込んでみたいと思った。

次はカメラ。 目が見えないと、命を吹き込んでもこまるだろうと思った。 難なく移動するにはどうしたらいいだろうか? タイヤやキャタピラよりも、宙を歩くプロペラの方がいいと思って、必死になってドローンを探した。 鉄板やボルトにネジ。 しまいには人工知能だって探してみせた。


 そしてアクタは完成した。 僕は親同然だと思った。

 なるほど、親は子の意思関係なく生み落とすーーーーならばアクタの主張もあながち間違っていないと感じて。


「うん〜……そうかもしれないねっ」


ニコッとはにかんだら、アクタは身体からはみ出すネジを使ってリンゴを口に押し込んできた。



 いかがでしたでしょうか。

 はい、読んで感じた通り、これはもしまおの文章ではありません。 違う物語の、とある場面です。


 もしまおではない物語も、何作か書いていますよ、という報告ですね。

 今年はなにか実りのある年にしたいですからね。 たくさん行動しますよ〜。


 あら、今回はまじめな報告になりましたね。

僕もどこか物足りなさを感じておりますが、今週の報告は以上とさせていただきますよ。

あと、文章を読んで、なにか感じることがあれば、乾燥に書いていただければ幸せです。

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