突如現れた少女と世界崩壊
ボスとの戦闘シーンを書くのって難しいねw
これは泥沼展開になりそうな予感…
ではどうぞ見て言ってください!
ここが化け物の親玉がいる場所か…。そこは少し古くなった大きな家だった。外見を見る限りもう数十年は放置されているだろう、壁には蔦があった。俺たちは警戒しながら奥に進む…。コツッコツッ、と言う音だけがこの家に響いている。そして広間だと思う場所に出た、そしてそこには今まで見た化け物よりもさらに大きいモノが居た。化け物はこちらに気づき唸り声を上げる…。その化け物は口が大きく人ひとりなら軽く呑込めるくらい、手足には鋭く尖った爪、そして何よりも特徴的なのは異様に長い尻尾だった。その化け物の背後には巨大なコア(魔法陣)が形成されていた。多分あれが化け物を創り出したモノなのだろう。
俺たちは警戒心を強め戦闘態勢に入った。化け物は唸り声をあげながらこちらへゆっくりと近づいてくる。動きは遅いようだ。はじめに動き出したのは柊木さんだった。両手に銃を持ち連射する。が、化け物の硬い皮膚により銃弾は跳ね返されてばかりだ。
『こいつ思ってたよりも硬いな。この銃じゃ全然効かない…。』
『だったら剣だったらどうよ!』
平井さんが柊木さんと交代し、剣術で化け物を斬る。が、これも通らない。剣と化け物の皮膚とで軽く火花が散っているのがわかる。化け物は近かくにいた平井さんめがけて長い尻尾を振った。それを回避することができなかった平井さんは直撃してしまい地面に叩きつけられた。痛みを我慢しているが立てれる様子ではない…。このままだとあの爪で攻撃されて終わりだ。だから俺は地面を蹴り化け物の注意を引く。
『剣がダメなら拳でどうだ!』
期待はしていないが80パーセントの力で殴る方が剣よりかは中心にダメージが入るのではないかと考えた。
殴った俺の拳は血で赤く染まっていた。苦痛に顔を歪ましたがすぐにその場から離れる。その間柊木さんが平井さんを安全な場所へ運んでくれたようだ。だけど…
『これは無理ゲーじゃないですかね〜?』
苦笑しながら言うが真面目な話、一つも打開策を見つけられてはいない。木原さんや森雲さんも銃で交戦しているがダメージが入りそうもない。
『ここまで来たんだ、あいつを倒そう。』
柊木さんは俺に言ってきた。
『当たり前じゃん、ここで引き下がるとかそう言う選択肢はねぇから。』
そう、ここで退いてしまえばせっかくのチャンスを逃してしまう。だから俺は…
『今度こそ!殺してやる!』
剣を構え化け物に向かって走る。剣術はやった事がないが大丈夫だろう。それに剣には氷のエンチャントがされている。当たればそこは凍結してしまうだろう。俺は握っていた剣を思いっきり振り下ろした。
剣が化け物の皮膚と接触すると同時に皮膚はどんどん凍結していった。尻尾が俺を標的に向かってくるがなんとか避けれた。動体視力、反射神経も多少上げているから攻撃をかわすことは容易にできる。だが、これもまた身体にかかってくる負担は大きい…。俺は一旦後退し柊木さん、木原さん、森雲さんが一斉射撃を行う。皆一点集中して化け物の顔面を狙う。が、それは尻尾によって防がれてしまった。それと同時に化け物の横にコアが出現した。俺は咄嗟に剣を腕を交差させ防御態勢をとった。
次の瞬間…ドカンッ!と同時に浮遊感が俺を襲った。
目を覚ました俺は辺りの光景を見て絶句した。ここはいつも通っていた通学路だ。だが、そこは地獄絵図と言う言葉が相応しいと思えるような酷い光景だった。家からは赤い炎が燃え盛り塀や地面は血の湖となっていた。自分の左腕は動かない、多分あの衝撃で折れてしまったんだと思う。立つ気力もないが壁を背にしよく見渡してみれば見知った人物が倒れていた。
『平井さん…?』
俺は目を丸くして彼女の名前を呼んだ。だが、いつものような陽気な声は帰ってこなかった。平井さんだけではない柊木さんも木原さんも森雲さんだって…皆血を流し倒れていた。
『…』
俺の頰に何か生暖かいものが滴り落ちてくる。唯一動かすことのできる右手でそれを拭う。
『…涙?』
泣いていたのだ。俺が泣くのは何年ぶりだろうか…。他人との干渉を避け無関心になってしまっていたから涙の存在自体忘れていた。それほど泣いた事がないのか。仲間は壊滅、俺は動けない…。
もう終わったんだな…。短い人生だった。俺はふと空を見た、まだ生きたいと言うような…縋るような目で…。瞼が重くなってきた、これで瞼を閉じれば全てが終わるのかな?瞼を閉じようとした時視界に映り込むものがあった。
『黒い……羽…?』
羽が落ちてくるのと共に瞼はどんどん重くなってしまう。結局抵抗しても睡魔には勝てなかった。
・・・・・
『…白……君…』
誰かが俺の名前を呼んでいる…。誰なんだ?だけど聞いた事があるような声だ。
平井さん?柊木さん?木原さん?森雲さん?どれも違う…。だとしたらどうして俺の名前を知っているのだろう。
『白斗……白…君…白斗君!』
その声と同時に俺は瞼を開ける。そこには眠ってしまう前とは変わらず地獄絵図だが、目の前には少女が居た。黒髪で目の瞳も黒…ここまで黒が似合う女は滅多に居ないんじゃないか?
俺の名前を呼び続けている少女が
『…なんなんだよ、うるさいなぁ…』
俺は今の気持ちを言った。少女の顔は驚きそして安堵の表情をした。
俺はゆっくりと立ち上がった……。あれ?俺負傷して居たはずじゃ…?
『やっと気づいた?白斗君傷だらけでいまにも死にそうだったんだよ?だから治してあげました!』
この声聞いたことあるような気がするが思い出せない、それよりも頭に響くから騒ぐのはやめてほしい…。
『あのなぁ、治してくれたのはありがたいが少しうるさい。それにお前は誰なんだよ』
俺は片手で頭を支えいかにも迷惑そうな目を彼女に向けた。
『あははゴメンゴメン私の名前は島谷華織だよ私も力を持っているんだ、ところで…』
その所で島谷は真剣な表情になる。どうしたんだ?
『今この世界は化け物の出現により崩壊して居ます。あと数十分で完全に崩壊するでしょう。』
いきなり丁寧語で喋り出したな…って言うかそんなことよりも
『は?世界が崩壊?意味わからないんだが』
島谷は全てを見据えたような目をして言った。
『これは本当の事、このまま何もしなければ私も白斗君も死んでしまいます。』
別に死ぬ事が怖いってわけではないがこの先の未来がないと言われてしまうと何も希望を持てなくなってしまうじゃないか…。平穏な毎日に戻りたい、そう思ってももう戻ってはこないのだろう。
俺は再び涙を流した。目が腫れそうだ…。俺は俯いた。すると島谷は冷静な声で俺にこう言った。
『まだ…世界を救う方法はある…!』
To Be Continued…
ここまで呼んでいただきありがとうございます!
今回で完結だと思った貴方!まだ続きますよ〜?
と言っても後1.2話くらいで完結すると思いますけどね
暇潰しにでも見て言ってください(*^_^*)