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寝不身  作者: 尚文産商堂
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第28話

「もうすぐ、僕は死ぬでしょう」

「だろうな。その様子だとそうだろう」

連隊長は、ネロの近くに座り、最期を看取ることにしたようだ。

「……連隊長殿」

「どうした」

「死んだら、どうなるのでしょうか」

「さあな」

連隊長は、懐に手を入れ、それから葉巻を取り出す。

ライターは無いから、ただくわえるだけだ。

だが、マッチをどうにか探し出し、葉巻に火をつける。

ふわぁと煙は宙を漂い、そして薄くなり、消えた。

「俺はまだ死んでないからな」

「僕もです。多分……」

「なぁ、一つ聞かせてくれ」

連隊長がネロに尋ねる。

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