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夢心地
よしのりは突然の地割れに襲われ、暗闇の世界へと落ちていった
果たしてどんな世界が待っているのだろうか 地獄か 天国か
(空が狭くなったいく) この表現が一番今の状況に相応しいだろう。視界から、少し曇っている空が見えなくなっていく。 人間、災害の中では無力である。よしのりは唯 重力に任せ落ちていくことしかできなかった。
ゴゴゴゴゴゴッ
だんだん地割れが閉じていく。 周りはすっかり真っ暗になり うるさい音だけが響く。
『はぁ はぁ はぁ はぁ だ れ かぁ!!!』
地面が動く音が よしのりの微弱な声をかき消していた。
大声で助けを呼ぼうとしたがが無情にも 光がすべて消えた。
(もうこれで助からない か)
落ちてから何秒たったろうか。 体がだんだん軽くなっていくのがわかる。 よしのりは自分の死を悟かのように、目を完全に閉じた。彼には焦りとういう感情がなくなっていた。