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母とルンバと私  作者: 佐藤ませーろ


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ルンバ

 ロボット掃除機『ルンバ』が出始めてまだ物珍しい頃の話だ。


 妹がルンバを見に来ないかと家に呼んだ。

 家に着くとリビングでルンバが騒々しく動いていた。


「これが買ってもらったやつか。使ってみた感想は?」

「悪くないよ。ただ掃除しやすいように部屋を片付けなきゃならないよね」

と妹が苦笑いした。


「便利ね。でも、ちょっとうるさいわね」

 母が言った。


「それじゃ廊下の掃除をさせておくよ」


 妹はそれをヒョイと持ち上げ、玄関前の廊下に移した。

 ルンバは廊下を行ったり来たりしていた。


 しばらくして母がポツリと言った。


「そろそろ、こっちに入れてあげなさい。かわいそうだから」


 私と妹は顔を見合わせて大笑いした。


 母はきょとんとしていたが、

「あ、そうか」と言って笑った。



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