6話 サミリスの街と冒険者ギルド
検査があんな感じだなんて思わなかったわ...てっきり水晶玉とか触って色が変化したらダメとかじゃないなんて...。
「かなり恥ずかしい思いしちゃった...この身体のせい?」
「ミラ様どうしたのですか?考え事?」
不思議そうに私の顔を覗き込む、ミリスにさっきの事言ってもしょうがないし...。
「なんでもないわ...ギルドに行けば何かわかるでしょ」
ミリスは気にしてなさそうで安心したわ。それにしても見たことない文字だけど何故か読めるのよね...あの本の文字は読めないのに...。
私とミリスが冒険者ギルドに向かう中周りからは、小さい子がいるなど、かわいいなどの声が聞こえてくる。聞こえる声は聞かない事にして歩いていくと立派な建物が目に入った。
「これが冒険者ギルドなのね...かなり大きくて立派な建物」
入るのに少し勇気が要りそう...私はミリスの手を握り入る決意を固めた。
「ミラ様大丈夫?ミリスがついてるのですよ」
そう言うとミリスからも手をぎゅっと握り返してくれた。
「ありがとう、勇気が出たよ」
一緒に扉を開け中に入る、中は広く一番奥には受付と右には階段があり上に行くことが出来るみたいだけど...視線がすごい。
「視線がすごいのですよ」
「そうね...あの受付はここであってる?」
受付だと思われる目の前のお姉さんがたって作業をしてる所に話しかけた。
「はい、こちら受付であってますよ。お嬢ちゃんはご依頼しに来たのかな?」
「依頼ではなく冒険者登録しに来たのよ、出来るかしら?」
少し驚いたような顔をするお姉さんは年齢を聞いてきた。
「年齢は10歳です...この隣の子も10歳よ」
「10です!」
「元気ね...年齢的に平気ね、でも気をつけるのよ?怖い魔物とか戦わなくちゃ行けないのよ?それでもいいの?」
頑張るわと私が言うと少し考えたお姉さんは下から冒険者登録用紙を出てきた。文字は読めるわね、よかったわ。
「まずはこれに名前と年齢を書いてね。失礼な事聞いちゃうけど2人とも人間よね?」
「人間だけど隣の子は人ではないのだけどどうすればいいの?」
「その場合はその子の種族をここに書いてくれればいいわよ」
ニコリと優しく教えてくれた。私の横でミリス顔を傾げて疑問符を浮かべて大人しくしていた。
「この子の種族がわからないのだけど、多分人形系だと思います」
「よくわかんないけどそうなのですよ!」
受付のお姉さんは「それならここに書いてね」といい私とミリスの種族を書いた。
「では少々お待ちくださいね」
受付のお姉さんが紙を持って後ろの扉に入っていった。しばらくすると銅色のカードを持ってきて手渡された。
「これが貴女達のギルドガードよ、無くさないようにね?」
「えっと、お姉さんお金とか必要ないんですか?登録とかってお金必要なのかなって」
「前までは必要でしたが最近ギルド会議で初回は無料ですが紛失して作り直す際は銅貨10枚必要になります」
「なるほど、わかりました。ミリスも無くさないようにね?」
「はいです!無くさないようにしますです」
大事そうに自分のポーチに入れるのだった。ちなみにそのポーチは遺跡、ダンジョンの中で見つけたものだ。
「2人ともお金とか大丈夫そう?見た感じこの街に来るのも初めてそうだしね、見た感じがちょっと訳ありなのかなって」
「そうね...お金は持ってないかも...お仕事とかって出来ますか?出来たら簡単なのがあれば」
「それなら薬草のセンサキ草採取がオススメね、似ている偽センサキ草があるから気をつけてね?毒があるから」
「センサキ草なら手持ちにあるのでも平気ですか?間違っては無いと思うのですけど一応確認してください」
「えぇ、わかりました。ではこちらにセンサキ草をお願いします」
「ミラ様センサキ草って?」
「薬草の事よ、そのままだと使いづらいけどポーションにすれば効果が上がるのよ」
「何となく理解しましたです!」
私はセンサキ草をお姉さんの前に2束置いた。残り3束持ってるけど自分でも使ってみたいのでこれは閉まっておくことにした。
「確認しますね、どれどれ...全部センサキ草ですね!クエストがあるのでそちらを採用して報酬をお渡ししますね。1束納品ですが2束とも納品で構いませんか?」
「お願いするわ」
ボソリと「こう言うのって話には聞いたことあるけど自分でするのは初めてなのよね...」と呟いたのが聞こえたらしいがスルーしてくれたみたいね。
「報酬の銅貨30枚ですね、お2人用に15枚ずつに分けてお渡ししましょうか?」
「えぇ、お願い。金貨以外ほとんど見た事ないのよね...」
ゲームの中だと...ね?
「そ、そうなんですね。あはは...」
この子どこかのお嬢様かお姫様かしら?隣のミリスちゃんはこの子をミラ様って呼んでるくらいだから女騎士とかお付のメイド...には見えないのよね。謎だわ......。
「ミラ様疲れてないです?」
「大丈夫よ、心配してくれてありがとう」
「はいなのです!」
「えっとこれ分けたお金ね、無くさないようにちゃんとしまって置くのよ?」
「ありがとうなのですよ!」
「ちゃんと閉まっておくわ、ありがとう」
バッグにしまってと、でもこのマジックバッグどれくらい入るのかしら...ふとそんな事を考えました。
「そう言えば貴女達は今日泊まる宿は決めてあるのかしら?ないならオススメの所教えてあげるわよ?女の子だけだと私も不安だからね」
「まだ決めてないわね...オススメの宿教えてもらえますか?」
「えぇ、ギルドを出て左の方に行くと星草の宿って場所があるからそこに泊まるといいわよ。あそこならかなり安全だし女の子のお客さんも多いから」
「なるほど......後で行ってみますね。今持ってるお金で足りるかしら?」
「足りなかったら私の使うのですよ!」
「大丈夫よ、星草の宿は銅貨10枚から泊まれるからね。1番安い宿だけど店主さんが元ギルドのAランクの人だったんですよ!あっ、私とした事がランクについて教えてませんでしたね......こほん、ランクについてご説明をしますね?」
「お願いします」
「お願いするのですよ!」
どうやらランクは最低がDランクのブロンズプレートでそこからCシルバープレートBプラチナプレートまでが現在普通に行けるレベルらしいです。それ以上はAゴールドプレートが現在国に10人しかおらずSミスリルプレートは2人SSオリハルコンプレート1人SSSアダマンタイトプレート1人らしいのですがAランク以上はもはや人間の領域では無いとの事。まず私には無理そうね......。
「ランクについては以上ねあとは何か聞きたいことはあるかしら?」
「そうね、ランクをあげるには大体どれくらいの依頼...クエストを完了させなきゃ行けないの?」
「そうですねD〜Bまで行くのでしたら合計30回以来達成が必要になります。それとランクアップする際は試験を受けてもらいますのでまたその時になりましたら内容を説明いたしますね」
「ミリスには難しくて分からないのですがわかったことにするのです!」
「ミリスはもう少しお勉強しましょうねぇ」
「はいです!」
この子達見てると微笑ましいわね......でも色々知らなすぎることもあるからちょっと心配にはなるのよね...。
「受付のお姉さん色々ありがとうございました」
「ありがとうなのです!また来るのですよ!」
「えぇ、手が空いてる時なら色々教えられますので聞いてくださいね」
最後にあいさつをして冒険者ギルドを後にした...向かうところは星草の宿に向かいます!どんなところか楽しみなのもあるし屋根がある室内に泊まれると思うと嬉しくて仕方ありません...。ミリスの手を繋いでいざ星草の宿へ!
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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モチベが上がるので...!
ある程度評価が良かったら続きを書きます!