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49話 ミラとミシュラ(前編)

あれから1日しかまだ経ってないけど男の子っていっぱい食べるのね…これかなり大変だわ。女の子たちも食べるけど男の子ほどじゃないから少しだけ楽ではあるかな?


「ミラちゃんおかわり!」

「俺もおかわり!」

「彼方くんに滝くんよくそんなに食べられるね…私はもうごちそうさま」

「女子ってなんでそんなに食べないんだ?それじゃ大きくなれないぞ?」

「別にいいよ?ちゃんとに食べてれば大きくなるはずだし!」

「桃花もたくさん食べたわね、二人ともおかわりのスープよ」


ちなみに今日の食事はシャイモのスープと黒兎のたたき肉を焼いたものよ。そう言えば感想を聞いていなかったわね、たくさん食べてくれるんだから美味しいはずよね?


「みんな、私の作った料理はどうだったかしら?」

「あー…美味しいよ?」

「う…うん!美味しい!」

「…その反応だと…美味しくなさそうなのだけど?」

「ミラちゃん…正直に言います!」

「う、うん…正直に言ってもらった方が私も嬉しいわ」

「それじゃ…すーはぁ…。ミラちゃんの料理は…味が濃かったり薄かったりするんです!」

「えっ!そ…そうだったの?ミリスやリィアは何も言わなかったけど…私って料理下手だったのかしら…」


それは衝撃でした…まさか私は料理が下手だったのかもしれません…。かなり自信があったのでショックではあります。


「ミラちゃんの料理が下手って訳じゃないんです!えっと…この世界の料理の味付けが私たちに合っていないって言うか…」

「あはは…俺もそれは思ってたよ。この世界で食べた初めての串焼きとか味薄すぎて肉の味しかしなかったしさ…」

「な…なるほど…私からしたら普通でもあなた達からしたら普通じゃないのね?」

「そうなるかな、もっと早く言っておけばよかったですね」

「でも、知れたからよかったわ。次は誰かに味見をしてもらえれば」


そう、味見してもらえればどれくらいがいいのかがわかる。私は|あちらの世界の記憶がほとんどないのだ…最近はその記憶が少しずつ消えてきている気がする。


「その時の味見は僕がします!」

「雫が味見してくれるのね、その時はお願い」

「まかせてください!」

「そう言えばリィアちゃんとミリスちゃんいませんけどどこにいるんですか?」

「今は一度帰ってもらっているわ」


帰ってもらってはいるけどミリスには新しい武器などを作ってもらうのでそのサポートとしてリィアもついて行かせた感じ。私一人で平気かって?もちろん何かあった時のためにこの家の上にはアルゲンを待機させている。さて洗い物を片付けちゃいましょう。


「それにしてもミラちゃんってしっかりしてますよね」

「そうだな、こんな小さな子に俺ら世話されてるんだからな」

「だね、それよりみんなは文字覚えるの進んでる?私はなかなか進まないよぉ…」

「同じく俺も進んでない…これは闇の力に頼るしかない!だがそれは今の俺にはできない!」

「…つまりどういう事?」

「たぶんだけど楽して覚えたいって事じゃない?わかんないけど」

「そうかもしれないな、真面目に覚えろよ?じゃないと苦労するぞ」

「わかってる、でも人族の言葉だけで頭いっぱいなんだよなぁ…ほかの言語もあるとか無理だ」

「洗い物終了…みんな何の話をしていたの?」


ミラちゃんは食器の洗い物が終わったようで話しかけてきた。文字の勉強があまり進んでいない事やほかの文字や言葉もある事にちょっと絶望している事を伝えた。


「始めのうちはそうかもしれないけど段々と覚えていけるはずよ、だから諦めないでがんばって」

「確かに頑張るしかないよな」

「頑張ろ!私絶対に覚えてスクロールとか作れるようになるから!」

「桃花はスクロールが作れるのね」

「作れるんですけど文字がわからないので…作れてないんですけどね」

「桃花なら作れるわ、それにスクロールは古代からあるみたいだから古代語の勉強もしないきゃいけないわね」


桃花はそれを聞くと魂が抜けたような顔になり肩を落としてしまいました。そうだよね、今勉強中の文字よりもっと古い文字を勉強しなきゃいけないんだから。


「もういっその事日本語で作れないかな…作れればかなり楽なんだけどね…」

「日本語ね…今からその日本語を喋ってもらえる?」

「?いいですけど…」

「それならちょっとした会話してみるか、ミラちゃんにわかるかは別だけど」

「わかったら嬉しいけどね…」

「それじゃ、遥は今日何するんだ?」

「えっ?急に話振るわね…えっと今日は少し勉強したら剣の練習かな?」

「相変わらず真面目だな、それ以外はあるのか?」

「ない…かな?そう言う彼方はどうなの?」

「俺が?…そうだなぁとりあえず勉強だな。それ以外する事ないし」

「まぁそうだよね…」


なるほど…この子たちが喋っている言葉はどうやら私には理解できないみたい。前世の私なら多分理解出来たはずなんだけど、それに日本語も忘れてきちゃってるわね。使わないからって言うのもあるけど徐々に前世の記憶が無くなっていっているのを感じるわ。早く女神様に確認したいけど次いつ会えるのかしら…。


「どうでした?」

「うーん、全くわからなかったわ」

「だよね、逆にわかったらすごいけどね」

「だな、確か日本語ってあっちでも覚えるの苦労する言語らしいぞ?」

「マジかよ、まぁ日本人ですらよくわからない日本語とかあるしな…」

「そうなのね、色々難しそうね」

「難しいと言えば雪って方言使わなかったか?」


方言?そんなものがあるのね…まだ私の知らない言葉がありそうね。


「使うけど知らないうちに出ちゃうの!」

「そ、そうなのか?」

「私に喋らそうとしないでね?そう言うの嫌だから」

「あ…はい…」

「わかればいいの!」

「…あはは、俺は方言とかは言わないしな」

「俺も(いにしえ)の言葉は使わないな…なぜならば...!」

「滝くんは喋んなくていいよーややこしいから」

「そ、そんな…」


あ、落ち込んじゃった…。私には何の事を言っているのかわからないんだけどね。


「僕もたまに滝くんが何言ってるかわからない…」

「雫もわからぬのか…俺のこの言葉はカッコイイだろ!」

「あれってカッコイイの?」

「さぁ?私にはわからないや」

「だよね…」

「……」


滝くんの事嫌いではないはずなんだよね、まぁよくわからないこと言っているのはわかるんだけどね…僕も正直何言ってるかわからないけど。


「俺はめげないぞ!俺に封じられし光の精が語りかけてくる!」

「滝って光の精とお話できるの?すごいわね」

「あっ…えっと…」

「ミラちゃん、滝くんの言うことは信じなくていいよ。いつも言っていることだから…」

「な、なるほど?よくわからないけどわかったわ」

「それじゃ僕は部屋で勉強でもしてくるね」

「それなら私たちも失礼するね?」


ほとんどの子は部屋に行ってしまうそうなので私はミリスたちの場所に行こうかな?滝と雪はまだ行かないのかな?


「そ、それじゃ俺も部屋に…」

「滝くんは待って?私とあと少しだけお話しようか…?ふふふ」

「雪…?笑顔が怖いぞ?笑ってるけどこれ笑ってない奴だよな!ミラちゃんこの場合どうしたら!」

「私から言えることは無いわ…まぁ頑張りなさい。私は一度ミリスの様子見てくるから」

「ミラちゃん気をつけて行ってきてください!」

「えぇ、雪も頑張って勉強してね?滝もね」


私が小屋を出ると何か言われていましたが気にせず扉を閉めました。なぜなら私には関係ない事だから!早くミリスのところに行ってどんな感じか見なきゃね。


「ミリス姉さんこれはどうするの?」

「それは今からこの金属に混ぜて新しい金属にするんだよ」

「なるほど!全然わからない!でも私も武器とか欲しいなぁ」

「例えばどんなのがいいの?成功するかは別だけどある程度は作れるから」

「えっとね、短剣と剣!出来たら拷問道具も欲しい!」

「欲張りだね、でも作ってみるよ。拷問道具はちょっとわかんないから後でどんなのか教えてね?」

「はーい!ミリス姉さん頑張ってぇ!」


応援されながらミリスは自分の鍛冶場で緑色の金属を合成させインゴットを作ったりしている。型に流し込んで作る事もできるけど強度が弱くなるみたいなのでしていない。何度も叩いて火に入れてを繰り返しながら作っていく。カンッカンッと響く音になぜか楽しくなる。


「まずは短剣が完成したよ、まだ研いでないからそんなに切れないと思うけどね。研ぎはもうしちゃった方がいい?」

「うん!早く使いたいからお願い!えへへ…ミリス姉さんの武器嬉しいなぁ」

「喜んでもらえるとミリスも嬉しい」


水をかけた砥石で丁寧に研いでいく、砥石は幸練石(こうれんせき)を使ってる。たまたま川の近くを歩いてたらミラ様が見つけて貰った物!調べたらこれで研ぐと能力値がたまに上がるって書いてあったらしいです。ミリスも鑑定はできるけどミラ様にちょっとだけ甘えてしまいます。とっても優しいのでつい…。


「研ぐたびにキラキラ光ってきれい!ミリス姉さんすごいね!」

「そうでしょ!でもこの光っているのが研いでる短剣に吸収されて能力が上がるんだよ。上がらない事の方が多いみたいだけど」

「そうなんだね、鍛治の事は全くだからミリス姉さんがすごいと思う。今の私はあまり役に立ててないから…」

「そんな事ないよ、リィアはちゃんとミラ様の役に立ってるしこれからもそう。だから何かあったらこのお姉さんかミラ様に相談しなさい」

「ミリス姉さん…うん!そうする!」

「うんうん、よし!研ぎは終わりかな?風の魔石を入れてあるから魔力を込めれば切れ味がますよ」


ミリス姉さんが緑色の短剣に魔力を込めると短剣が少し光を帯びて置いてある木に近づけると触れてないのに切れていく。目には見えない風の刃がついているみたいです。


「こんな感じかな、危なくなったら手を離すか魔力を切れば切れ味が元の短剣に戻るから時と場合に合わせるんだよ?」

「はーい!私の初めての武器だぁ!これでいっぱい斬るぞ!」

「ミラ様に怒られない程度にね」

「もちろん!」

「私に怒られないように何をするのかな?」

「ミラ様!?」

「あ、ミラだぁ!あのね!ミリス姉さんに短剣作ってもらった!これで悪い人たくさん斬るね!」


なるほどね、ミリスからもらった短剣が嬉しくて試し斬りもしたいのね…でも斬っていい人とか今いないからどうしよう?でも護身用には持っていてほしいかな。


「そうだ、リィアにもあれを渡して使ってもらわなきゃね。〘クリエイト〙鑑定の魔導石」

「これをどうすればいいの?」

「手に持って使用って言えばいいのよ」

「うん、使用!…おぉ!鑑定覚えたよ!わーい!」


リィアはその場でぴょんぴょん飛び跳ねて嬉しそうです。ミリスも跳ねているリィアを見て微笑んでます。まぁ可愛い妹だからね。私からしたら娘みたいな?感じだけどね!


「リィアよかったね」

「うん!これで色々調べられるよ!この短剣まだ名前が無いよ?」

「作ったばかりだからじゃないかしら?」

「そうだね、名前はリィアが決めていいよ」

「いいの!?何にしようかなぁ?」

「ゆっくり決めていいよ、そう言えばミラ様はどうしてこちらに?」

「そういえば言ってなかったわね、ただ様子を見に来たのよ。あの子たちといるのもいいけどまだちゃんとに信用はできないからね」

「いい子たちだけど敵対はしたくないですね…」

「拷問する?あの子たちなら直ぐに喋ると思うよ? 」

「それはダメ、もし本当に敵対しそうならその前に対処するわ」


実際あの子たちが敵対してきたら私は躊躇なく殺すと思う…でも苦しめて殺す事はしたくないからその時は一瞬であまり痛くしないで送ってあげたいかな。


「そう言えばミラ様あの子たちとご飯食べてきたのですか?」

「食べてきてはいないわよ?後でいいかなって」

「ミラ細いから食べないともっと細くなっちゃうよ?」

「まだ成長期だから平気よ!」

「身長は伸びるかもしれないですけど胸はどうなのでしょう?」

「胸だって大きくなるわよ!……リィアより大きくなる予定だからね!」

「ミリス姉さん?ミラの胸って私より大きくなると思う?」

「なぜミリスに話を振りますか!?お…大きくなると思いますよ?ミラ様……?」

「うぅ…絶対大きくなってみせるからね!」


自分の小さな胸を確認しながら絶対に大きくなると言い聞かせました。願望としてはある程度は大きくなって欲しい…って思う。


「ま、まぁこの話は一旦置いておいて…」

「わかったは…この話はおしまい」

「ミラ機嫌直して」

「もう平気だから、ほら抱きつかないの」


リィアに抱きつかれてしまったので無理に離さず頭を撫でてあげました。頭を撫でられているリィアは嬉しそうにニコニコしていた、ミリスは羨ましそうに見ていたので頭を撫でてあげました。


「うへへ、ミラ様に撫でられて嬉しい」

「私もすっごく嬉しいよ」

「それはやかったわね、撫でるのはおしまいね」

「えー、もう少しいいじゃん」

「リィアわがままはダメだよ?ミリスが撫でてあげるから」

「うー、我慢する!」

「まだ甘えたいのね、いくら強くてもまだ生まれてそんなに経ってないものね。私とミリスもそうだけど…」


この光景を他の人が見たらどう思うのかなって思う。仲良し姉妹とかに見られるのかな?


「さすがに…ね」

「お嬢さま、今よろしいですか?」

「アルゲンどうしたの?また何かあったの?」

「はい、盗賊なのかはわかりませんが傷だらけの人族を捨てて行ったのを確認しました。いかがいたしましょう」


何者かしら…なにかの罠?それとも本当に捨てられただけなのか、なにかの理由で置いて行かなければいけなかったのか。あと少しアルゲンに聞いてみようかな。


「そうね、その人族は死んでるの?生きているの?」

「生きてはいるようですが、放置しておけば勝手に死にます」

「そう…その人族の性別はわかる?」

「男だと思いますが確証はありません、うつぐせで倒れていますので」

「そうなのね、放置した方がいいかしら?」

「お嬢さまが放置したいのでしたらワレは従います」

「今は放置して構わないわ、でも見張っておいて」

「承知いたしました」


アルゲンとの〘テレパシー〙は終了した、でも白き衣を纏ったたぶん男の人…何が目的なのかしら?

『そんなの考えず無視しちゃえばいいんじゃない?』


「今の声は……2人とも?私はちょっと部屋で休んでくるわね…」

「ミラ様?身体調悪そう…付き添いいります?」

「ミラ大丈夫?」

「大丈夫よ、何かあったら呼ぶから」

「わかった…ミラゆっくりしてね」

「ミラ様…」


2人には心配かけちゃうけど1人にならないと…私は自分の部屋に入りベッドに倒れ込んだ。


「貴女は誰なの?さっき私考えに声を出したよね?」


「私?私はミシュラ・サマルーナと言います。貴女が使っているこの身体の持ち主って言えばわかります?」

「もしかして最近身体がおかしかったり記憶がおかしかったりするのは貴女のせいなの?」

「酷いですね、私のせいではありません。でも私の魂と貴女の魂は似ている部分が大きので融合し始めているのでしょうね。魂関連はあまり得意ではないのですが」

「魂が似ている?融合?何を言っているの?」

「貴女…ミラにはわからないですよ、私はずっと昔に死んだはずなのに気がついたら森に倒れてて気がついたら身体は勝手に動かされていたのよ?気づいてなかったでしょ?」


そんな前から…この世界に転生した時よね…。


「ごめんなさい…気がついてなかったわ」

「私は何度も貴女に声を届けたけど全然届かなくて諦めようとしてた…でも一つの身体に二つの魂がずっと一緒にあればそれは段々と融合し始めて一つになる。そうなったら魂はどっちに引っ張られると思う?」

「何となくわかる。この身体はミシュラのもので私はあとから入った魂」

「そう、主導権は私になる可能性が極めて高いの。魂が融合してきているから私もこうして貴女と話せるの、貴女が使っていた〘魂の略奪(ソウルハント)〙を使うのはいいてかもしれないけどあれは自分には掛けられないって知っていました?」

「知らない…どうして貴女が知ってるのミシュラ!」


魂の略奪(ソウルハント)の事は私も知っているけどこのミシュラは私より詳しそう…いったいなぜ。


「簡単な事ですよ?使用者が魂を抜く魔法を自分に掛けた場合使用者は魂だけの状態になり身体の方は動かせない。その場合行先は魂の消滅になるの。わかりました?それだから自身には使えないの」

「なるほど、でもミシュラよく知ってるわね?私でも知らなかったわよ?」

「まぁね?これでも魔法に関してはトップクラスの国だったからね!それでもあの災厄には手も足も出なかったけど…お母様と逃げてる途中で瘴気に殺されてしまったわ」


「それじゃ隠し通路に横たわっていたのはやっぱり…それで子供用の服も落ちていたけどミシュラのだったのね」

「そうよ、でも感謝しています…お母様とお父様を見つけてくれてちゃんとに埋めてくれて。それに民もみんな埋めてくれたでしょ?」

「ううん、なぜかそうしなきゃいけないってて思ったから」

「そのお礼はしっかりしなきゃですね、これでも元姫なので…本当は私の身体使っているのでちょっと嫌なんですけどね?」

「それはなんかごめんなさい…でも悪いの私じゃなくてルゥミナス様だからね?」

「女神ですか…いい方たちなのは知ってますが実際には見た事ないのですよ。それとお礼です私自身がお礼になります」


ん?今ミシュラ自身って言った?私の聞き間違え?聞き間違えだよね?


「聞き間違えではありませんよ?どの道私の魂とミラの魂は融合してしまいますので私の記憶も全て頭に入ってくると思います」

「それって私が私じゃなくなるってこと?」

「そうとも言えるし違うとも言えるかな?ミラは記憶が最近欠けてきているんだよね?私が思うに代償じゃないかな?って思う。」

「代償?なんの代償なの?」

「簡単に言えばミラは元々この世界の人じゃないでしょ?ミラの記憶を少し覗かせてもらったから知ってるけど、普通は死んだ魂は天へと帰り自分の記憶を天使様に渡して魂を浄化してもらい再び地上に転生するのよ。この世界での話だけどね?」

「それじゃ私の記憶はその天使が持っているの?」

「それは違うかな、ミラは元々記憶があった?それとも無かった?」


最初から私の記憶は欠けていた…理由はこの世界に来る時のトラブルだったかな?その辺の事情はよくわからない。


「無かったわね…それがどうかしたの?」

「ミラの置かれている状況はたぶんですが、記憶のリセットがされているのでは無いでしょうか?」

「記憶のリセット?前世の記憶だけ?」

「はい、ミラは一度別の世界で死亡しこちらの世界に魂だけ来たのですよね?」

「たぶんそうかな?」

「その時に何かしらの異常が起こったと思います。その時から少しずつ記憶が欠けていってるのだと思います」

「なるほど、あの時から…これって止めるすべはあるの?」

「私にはわかりません…ですが私と魂が融合してしまえば一つの魂と認識されるはずなので記憶の欠落は収まると推測されます」


そうだといいけど…私の記憶のほとんどはゲームの記憶だけ。それ以外の記憶はほぼ全て失ってる…。自分の性別だって忘れてたくらいよ?


「でもそうなったら身体の主導権はどうなるの?ミシュラに代わっちゃうの?」

「最初はそう言いましたけど、実際のところ私もわからないです」

「それじゃまだ融合してもどうなるかわからないって事?」

「そうなります、でも心配しないでください。私はミラを殺したいとかは思っていませんので」

「…信用していいのよね?ミシュラ…」

「えぇ、それにミラは私の記憶があれば知らない事も色々分かると思うしいいよね」

「まぁ…確かにいいかもしれないけど」


本当に私はミシュラを信用してもいいのかな…?でも魂が融合してしまったら…今考えても意味ないよね。その時にならなきゃわからない事だってあるもの。

ミラはいったいどうなってしまうのでしょう?このまま元の持ち主に全て戻ってしまうのか……。

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