表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/55

45話 みんなそれぞれ大変です

次回で勇者視点が終わります

どれくらい歩いたのだろう?途中少し休んで歩いてを繰り返していたがドウェグさんはほとんど疲れた様子がなかった。それと違いこちらはかなりヘトヘトだった...。


「はぁ...はぁ...ドウェグさん、まだつかないんですか?」

「私...もう限界...です」

「私も足が...」

「あと少しだ頑張れ!まさかこんなに遅くなるとは思いもしなかったぞ...」


普通ならば三時間で着くはずが六時間以上かかっているのだ...あたりは少しだけ暗くなり始めており危険度が増しているのだ。


「も...もしかしてあれが...鉄木樹の森(アイアンフォレスト)ですか?」

「そうだ、それにしてもお前さんたち体力ないなぁ、着いたら野宿の準備をするからな?」

「はーい...もう足痛くてヤバイよぉ」

奈留(なる)ちゃん泣き言はいいから歩かなきゃだよ」

「わかってるけどぉ...雪ちゃんだって疲れてるでしょ?」

「それはまぁ...でも着けば少しは休めるかもよ?私のカバンに甘い物入ってるから後でみんなで食べよ?」

「うん...がんばる...」


少し涙目になる奈留(なる)を頑張って歩かせます。男女で体力が違うのはわかるけどここまで差があるのかと思い知っています...。


「着いたぞ...今日はここでキャンプをするが警戒を怠るなよ?」

「はい!ここの木って燃えますか?」

「ん?あぁその木の枝は普通の火力じゃ火すら着かんからやめとけ、鉄木樹の森(アイアンフォレスト)の木や枝はかなりの火力が無ければ燃える事が無いんだ」

「なるほど...この枝めっちゃ硬い...まるで鉄パイプみたいだ」

「一応武器にもなるが素の状態じゃ大した事は出来んな...あと鉄パイプとは聞かん名前だな?」

「あ、それは忘れてください」

「わかった、さて準備するぞ!」


その後テントの準備と薪木を集め火を炊いた。食事はドウェグさんが狩ってきた黒兎(ブラックラビット)でした。血抜きとかはドウェグさんがしてきてくれたようであとは調理するだけでした。


「水魔法って便利だよねぇ、でもこの水ってどこから出てきているのかな?」

「魔法だから考えても...」

「確かにそうでした...あはは」

「こっちそろそろ焼けるよ!」

「了解!」


料理は女子たちが頑張ってくれている...男の俺たちは周囲の警戒をしている。今のところ寄ってきている魔物は居なさそうだけど。


「ご飯できたよぉ、と言っても焼いて味付けしただけだけどね?」

「でも男子はそれでも嬉しいんじゃない?」

「女子の手料理だからね!」

「聞こえてるからな?まぁ確かに嬉しいけどよ…いつか彼女の手料理とか食べたいなぁ」

「滝…素に戻ってるよ?」

「はっ!俺と契約せし女の聖なる料理を食べるのが夢なのだよ…なぜ全員俺から目を背けるのだ!」

「いや…だって…ね?」

「言い直さなくてもいいと思うよ?普通で…」

「女子から冷たい視線!だがそれもいい!」

「そうか…まぁ人それぞれだからな」

「僕も深くは聞かないよ…女子たちにはいつも感謝してるからね」

「雫くんありがとぉ!私たちの癒しだよぉ!」

「なんで俺たちは女子に群がられないのに雫だけ...」


何故か雫は女子からの人気はあるのでした...。理由は普通に可愛いからである。


「僕に言われても...」

「雫くんって本当に可愛いよね」

「えっ?!僕が…?」


顔が赤くなる雫を見る全員は何故かこちらも顔が熱くなるのでした...ドウェグさんを除いて。


「いやぁ...これはヤバイわ、雫くんの性別は雫くんよ!」

「いやそれ性別じゃなくて名前...だけどそれでもいい気がしてきた」

「僕の意見は...?」

「あるけど今は無し!まずはご飯食べようねぇ」

「わかりました...ムグムグ...このお肉臭みとか無くて美味しい」

「ドウェグさんの血抜きのおかげだね!塩加減もバッチリだね」

「確かにこれらは美味いな...パンとも相性がいい」


食べながらでもドウェグさんは周囲を警戒しているのがわかった。食事が終わったあとドウェグさんから全員にある物を渡された…それは小さな消臭スプレーを貰いました。


「これは消臭スプレーだ、色々気になるとは思うがこれを一吹きすれば臭いが消える優れものだ」

「これどこで売っているんですか!?ぜひ買いたいのですが!」

「そ…それか?詳しくは知らんがサミリスの街で買ったと聞いたな。俺ももらっただけで知らんのでな」

「そうですか…でもこれがあれば色々助かるよね」

「ね!本当にね…」

「って事はトイレした後もコレさえすれば!」

「確かに!でも恥ずかしさは変わんないけどね...男子はしやすそうでいいよねぇ」

「なんでそこで俺たちの話になるんだ…」

「だって…男子は自前のホース付いてるんでしょ?」

「急な下ネタ…まぁそうだな」

「女子の私たちにもあればねぇ...」

「あれば楽そうだよね」

「女子って下ネタ平気なんだな…結構嫌いなのかと思ってたよ」


女子たちは全員首を振りはした。まぁ女子たちの方が色々と早いんだろうなぁと思う男子たちであった。


「もちろん苦手な子も居るけど私たちは平気ってだけかな?たぶん今の男子たちが女子になって会話に入ったらついていけないと思うよ?」

「そこまで!?...普段どんな話してんだよ...」

「女子たちは男子たちより進んでるって言いますしね」

「確かにな」

「...ちょっと私席外すね?桃花ちゃん一緒に着いてきて見張っててくれる?」

「あぁ...了解だよ愛梨(あいり)ちゃん」

「ん?どこか行くのか?それなら俺もついて行くけど...」

「男子は絶対に()()()!」

晴斗(はると)くん...絶対に行ったらダメだからね?」

「雫わかんのか?なら教えてくれよ!」

「雫くん?言ったらダメよ?」

「大丈夫!絶対に言わないから」


そう言うと桃花と愛梨は少し奥の林に消えていきました。愛梨はトイレと言うのが恥ずかしかったのと独りだと危険なのがわかっていたので桃花を連れていきました。帰ってきた愛梨と桃花はスッキリした顔をしていました。


「2人とも妙にスッキリした顔してるな?」

光輝(こうき)くん...デリカシーって言葉知ってる?」

「もちろん知ってるけど?」

「光輝くん...それ以上聞いたらダメだよ?」

「だからなんで雫はわかった感じで話してるんだ?」

「僕は何も言わないからね」

「わかったよ…もう聞かないよ」

「うんうん、ときには聞かなくてもいい事があるんだよ」

「そうか…あきらめるよ」


寝る時は交代で寝る事になった、全員寝てしまうと襲われても対処できないからだ。

初めに男子三人寝て女子は五人寝ました。交代は一時間後です。


「ドウェグさんは寝なくていいんですか?」

「俺か?寝なくて平気だ、少し仮眠はするが気配ですぐに起きちまうんだよ」

「すごいですね、私には出来そうにないです…」

「まぁ慣れだな、お前さんたちはまだ若いからしっかり訓練すればすぐ身に着くだろ」

「慣れですか…難しそうだな」

「こんな静かだと眠くなっちゃいますね」

奈留(なる)寝るなよ?起きてなきゃいけないんだからよ」

「わかってるわよ」


彼方は私が寝ちゃうと思ってるのかな?確かに眠いけど話していれば耐えられる。そう言えばあの時雫がトイレに行った時私も行ったけど…結局わからなかったんだよね。そう思っていると遥が私に話しかけてきてくれた。


「何かあっても私が戦えるから安心して」

(はるか)頼りになるけど私たち女の子なのになんで戦ってるんだろ?」

「言いたい事はわかるけど、私だって怖いんだからね?」

「怖いのは誰だって一緒だよ、俺も雫も怖いさ」

「怖さは失うなよ若者よ、怖さが無くなれば死にやすくなるからな」


ドウェグさんはなぜか悲しそうな顔をしていました。昔なにかがあったのかと思ったが誰も聞けませんでした。それを察してかドウェグさんは昔話をしてくれました。


「すまんな、少し昔を思い出してしまってな…」

「昔ですか?」

「あぁ…と言っても昔俺と一緒に見張りをしてた奴がいてな?勝てん相手が攻めてきたんだよ」

「もしかしてあの街にですか?」

「いや…あの街ではない…西に行ったところにある砂漠地帯でな、そこが俺の生まれた故郷だ。名前はサンドラの里といって平和な里だったな…」

「その里で何かに巻き込まれたのですか?」

「そうだな…黒のローブを纏う(まと)女に壊滅的被害をもたらされた…その時はちょうど夜で皆が寝静まった時にきてな…」

「そうだったのですか…辛いですね」

「そんな酷い事を…」

「許せないな…寝込みを襲うなんて!」

「そうだね…僕も許せないけどなにも出来なさそうだよ…」

「実際何もできんかったよ、俺の友であるアイツも一緒に逃げるはずが立ち向かって殺された…」

「…」

「まぁいつか里を襲った奴を見つけてこの手で仕留めたいが…勝てる見込みがあるかどうかだな」

「今のドウェグさんでも勝てるかどうか…そんな相手僕たちじゃ無理ですね…」

「私もそう思う…いくら剣が使えても当たる前にやられたら意味ないもの…」

「命は一つしかない…大事にするんだぞ?」

「わかっています」

「奈留?少し辛そうな顔してるけど平気?」

「平気よ…?」


私のスキルはまだ誰にも話していないタイムリープのスキル。一度試した事があるけど召喚される前には戻れなかった…。過去の戻れてもどの場面に戻れるかは私にもわからない…でももし私が死んじゃった時にこのスキルが発動しなかったら私はそのまま…。でも死ぬなら一瞬で痛みなく死にたいかな。


「る…な…なる?…奈留!」

「あっえ?どうしたの?」

「何度呼び掛けても反応しないんだもん…少し心配しちゃったじゃない」

「そうだぞ?眠いのか?」

「そうかも…あはは…ごめんね?」

「ううん、でも無理しないでね?」

「まぁそろそろ交代の時間だし寝ててもいいんだけどな?」

「もう交代の時間なの?」

「あっという間だったね」

「そうだね、異常もないみたいだし…桃花ちゃんと雪ちゃんと(みどり)ちゃんを起こしてくるね」

「おう!俺らは滝と光輝(こうき)晴斗(はると)を起こしてくるよ」


起こした後は交代しながら朝まで寝ました。寝ている間は何も起きなかったようで安心しました。全員少し眠そうですが顔を洗ったらすぐに目が覚めたようです。


「おはよう、みんな体調は平気か?」

「俺は平気だ、この体は太陽の光を纏うことですぐに目覚めるのだよ!」

「滝くん朝弱いじゃん…」

「そ…それはたまたまだ!」

「たまたまね…」

「俺の事はいいだろ?他は元気か?」

「私も美里も元気だよ!」

「俺も平気だ、まだまだ若者には負けんよ」


ドウェグさんは誰よりも元気そうだ、何か秘訣でもあるのだろうか?


「さて、準備を済ませたらお前さんたちが気になっている闇深き森(ダークフォレスト)へ向かうぞ」

「「はーい」」

「行く前にトイレ済ませとかなきゃな?」

「そうね…でも朝だと周りがよく見えて心配…」

「僕も心配だなぁ…」

「雫は男なんだから堂々とすればいいんだよ!はっはっは!」

「それはちょっと…」

光輝(こうき)くんデリカシーって知ってる?」

「知ってるよ!前にも言われたからな?だが今回は男同士だしよ?」

「それでも!」

「わかったよ、滝…俺が悪いのか?」

「それは自分で考えるのだな…人間触れられたくない物もあるのだ」

「そ、そうか…」

「それより僕少し離れるけど誰もついてこないでね?」

「でもそれじゃ危ないだろ?」

「誰か一人ならいい!でも絶対にこっち見ないで!」

「それじゃ俺が行くよ、さっきは悪かったしよ」

「うん…ついてきてもちゃんと後ろ向いててね?」

「おう!心配すんな!」


なんでこんな苦労しなきゃいけないんだろう…光輝(こうき)くんは少しデリカシーないけど、みんなと離れてこの木の場所でしちゃえばいいかな。


光輝(こうき)くん今から僕がいいよって言うまで絶対に向かないでよ?」

「わかったわかった、心配すんなって」

「本当にね?信じてるからね?向いたらビンタするからね!」

「お、おう…でもなんでビンタ?」

「いいから早く後ろ向いて!」

「わかったよ!」


まったく…トイレがあれば苦労しないのに何で…光輝(こうき)くんはちゃんと後ろ向いてるね。早く済ませちゃお…。


「ふはぁ…んっ…」

「雫って結構勢いよく出すんだな?」

「…っ!?…聞くなぁ耳も塞いで!」

「わかったよ…」


さっき少し振り返っちまったけど雫ってしゃがんでするはなんだな?耳塞いでも聞こえる物は聞こえるんだよなぁ…言ったら絶対に怒るよな、黙ってるか。


「終わった…後は水で流してちゃんとに洗ってと…よし!最後に消臭して…」

「終わったか?もう向いていいか?」

「あとちょっと待って!まだ履いてないから!!」

「履くのは俺が見てても別にいいだろ?」

「ダメったらダメ!!」


振り向かれる前に下着を上げズボンを履きましたが下着を少し見られたのでおもいっきりビンタしました…。これは光輝(こうき)くんが悪いと。


「痛い…ちょっと見ただけじゃないか…」

「いいって言うまでって約束したのに振り向いた光輝(こうき)くんが悪い」

「そうです…俺が悪いです…ははは…」

光輝(こうき)どうしたんだその顔?それに雫少し怒ってるじゃないか?」

「ちょっと振り向いただけなんだ…」

「なんだそりゃ?」

「雫くん大丈夫?」

「大丈夫…光輝(こうき)くんが振り向かなければセットも出来たのに…」

「何かボソッと言ったけど何か言った?」

「ううん、何でもないよ?でも少しだけ待っててほしいです。ほんの一瞬だけでもいいから一人になってもいいかな?近くに入るから」

「近くにいるならいいけど…何かあったらすぐに叫ぶんだよ?」

「はーい」


雫は少しだけ離れた木の後ろに行きました。


「雫くん行っちゃったね」

「たぶんだけど…あれかな?でもそうならなんで…」

「私もあれだと思う…さっき小声でセットって言ってたから、なにか事情があるんじゃないかな?」

「それじゃやっぱり…これは男子がいない時話そうか」

「ん?なにがやっぱりなんだ?」

「男子は気にしなくていいの!女子の問題だから!」


女子が一斉に見てくるのでちょっと恐怖した...睨みとかは無いはずなのになんでだ?と思う男子たちだった。


「そ、そうなのか?それじゃ俺らは下手なこと言えないな…」

「そうだな…女子は色々大変だって姉ちゃんがよく言ってたよ」

「そう言えば彼方は姉いたもんな?」

「へぇ知らなかった」

「いつもこき使われてたけどな…」

「そうなんだ、うちは兄がいるくらいかな?いつも好きな物買ってきてくれたかな?」

「男女で変わるのだろうか…」

「さぁ?お、雫帰ってきたな」

「雫大丈夫?」

「大丈夫だよ?桃花ちゃん心配してくれてありがとう」

「いえいえ」

「それじゃ全員そろった事だしいいか?」


ドウェグさんの言葉にみんな頷いた。準備は出来たので闇深き森(ダークフォレスト)まで出発!

勇者たちはみんな色々大変そうですね、ドウェグさんの過去も少し出てきましたね。

雫は他の子とは何かが違うかもしれませんね…。何か隠しているような感じがありますがどうなのでしょう?奈留も使いどころが難しいユニークスキルを持っていますね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ