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44話 旅の休息と情報収集

あと少し勇者視点が続きます。

お風呂に入りに行った女子たちは体の汚れを隅々まで洗い綺麗にしました。


「ふぅ…久しぶりのお風呂癒されるわぁ…」

「だねぇ…もう入れないかと思ったもんね?男子はそんなに気にしてなかったけどね…」

「入れないとメンタルがね…それと生理の時とかはかなりやばいよね、ここに来てからはまだ私は来てないからよかったけど」

「そうなんだよねぇ…あとここに来るまでに一番困ったのがトイレだよね…」


桃花が言った瞬間全員の顔が暗くなった…男子たちには離れてもらってはいたけど同性である同級生の前でしてるんだからね…初日なんて……。思い出したくもない。


「もうこの話はやめやめ!せっかくのお風呂なんだからさ?」

「そうだよね!今は心ゆくまで堪能しよー」

「「さんせーぃ!」」


その頃男子もお風呂に入っていた。女子よりかは静かだが雫だけは離れた位置に入っていた。


「雫はなぜか後で入るって言ってたよな?一緒に入ればよかったのに」

「そうだな、そう言えばプールとかいつも見学してなかったか?修学旅行の時は1人部屋か女子部屋に泊まってたって話し聞いたけど実際どうなんだろうな?」

「さぁな?まぁ…雫は見た目と声だけじゃ完全に女子だからなぁ…もしかして本当に女子だったりして」

「それは流石にないだろ...ないよな?」

「たぶんな…?一緒にトイレとか行った事もなかったな」

「まぁこの話は事は忘れよう…そうしよう、多分何か事情があるんだろ?それを詮索するのは友達としてダメな気がするからな!」

「そうだな!よし、この話は忘れるぞ!」


その後もよくわかんない話をしてお風呂から上がったのだった。


「久しぶりにさっぱりしたな、女子たちはもう部屋にいるか?」

「いや、さっき部屋の前通ったが話し声は聞こえなかったぞ」

「それならまだ入っているのかもな?女子たちには色々苦労させたもんな…」

「女子たちには感謝しなきゃだね」

「雫は風呂行くのか?」

「うん、できるだけ早めに上がってくるよ」

「別にゆっくりしてても平気だぞ?」


雫は部屋から出てお風呂にへと向かいました。部屋に残った男子たちは…。


「雫行っちまったな、そう言えばここに来るまで(はるか)にかなり救われたからな…スキル剣姫でモンスター...魔物をどんどん斬っていくんだもんな」


遥は女子たちの中では接近戦でおいて一番強いだろう。一応全員何かしらの魔法は使えるが威力が弱くちゃんと使いこなせていない。


「そうだなぁ...なんか申し訳なかったよ」

「だな…この世界って楽しいけど怖さの方がまだ大きいよな」

「俺たちが居た世界とは全く別物だからな...この世界の歴史とか調べれば向こうとどれだけ違うかわかるんじゃないか?」

「確かに!滝頭いいな!」

「褒めるな!これくらいは思いつく」

「そうなのか?俺全く思いつかなかったぞ?」

「それにしてもモンスターじゃなくて魔物って言うんだな…」

「確かモンスターって魔物を英語にした発音じゃなかったか?」

「そうだっけ?調べたくても調べられないよなぁ...スマホはあるのに電波ないしただの板だよこれ…」


スマホはポケットに入れっぱなしだったからよかったが使い物にはならない…充電もできないので電源は常に切ってある。


「使えたら逆に驚くよな!」

「確かに!まず衛星だってないだろうし」

「そう言えば雫この小さい袋は持ってかなくていいのかな?」

「さぁ?でも勝手に中身見ると怒られるからやめとけよ?」

「わかっているけどさ…少し気になって…少しだけ」


袋の中身を見ようとしたら部屋の扉がノックされた。雫か女子たちのどちらかか?


「開いてますよ」

「お、男子たち居るね、雫は?」

「部屋の大きさは同じなんだ!確かに雫いないね」

「女子たちの部屋も同じくらいなのか」

「めっちゃいい匂いするな…まるで花の楽園かのような…」

「「匂い嗅ぐなぁ!!!」」


女子たちからめちゃくちゃ怒られた…お風呂上りなのもあるのか肌の血色もいい。こんな事を言えばまた怒られそうなのでやめた。


「そりゃお風呂上りなんだから…」

「そうだよな…すまん、雫は風呂入りに行った」

「そっかぁ…雫くんお風呂入ってるんだ」

「彼方くんその手に持ってる袋は?」

「これか?雫の小さい袋だよ、中身は知らないけど今から中身調べようかなと」

「そうなんだ?...ちょっ!ちょっと待って!男子絶対に開けないで!女子だけ集合!」


何故か女子だけ部屋の角に集まり小声で何か話している、内容は全くわからない。別に少し見るだけならいいのでは?と思ったが女子たちがちらちら見てくるので開けるのはやめた。


「あの袋ってたぶんアレかな?違うかもしれないけど…」

「たぶん…でもなんで雫くんが?みんな持ってるよね?無くした人とかいない?」


確認したけどみんな持っていた。男子には聞いていないので頭の中に疑問符が浮かんでいるであろう。男子が持っていても使い道が無いものだからね…。


「そう言えば雫くんって修学旅行の時普通に女子部屋に来てたけど先生に怒られてなかったよね?」

「確かに...今思うと少し変だよね?でも、雫くんだからいいのかな?」

「それか髪長かったから気が付かれなかったとか?」

「ね…あの袋の中身たぶんアレだと思うから男子には知られたくないよね?たぶん私たちにも…」

「うんうん、まぁ少し恥ずかしいけど見せたくは無いね」

「とりあえず中身は絶対に見ないように言っておかないとね?私たちの気のせいって事もあるけど…触れない方がいいかな」


女子たちの話が終わり男子の方に行きその袋は絶対に開けない見ないようにと言われる男子たちでした。頭には疑問符が並ぶ男子なのでした。


「お風呂気持ちよかった…あれ?みんな居たんだ?」

「あ、雫くん!お邪魔してるよ」

「僕はちょっと部屋に小さな袋を忘れてたので取りに…」

「それってこれの事か?女子たちに中身は絶対に見るなって言われてたんだよな。これって何が入ってるんだ?」

「っ!…彼方くんは知らなくていいんです!変態!」

「変態!?…なぜ俺が変態に…?1度も言われた事なんて…いやあるな?」

「ドンマイ…あの袋はたぶんパンドラだ…俺たちが知ったらいけないんだよ」

「変態は言いすぎたけどごめんなさい…」

「いや良いさ、知らぬが仏ってあるしな」

「ありがとう…ちょっとお手洗いに…」

「私もちょっとお手洗いに…」


小さな袋を回収した雫はそのままトイレへ行ってしまった。その後を奈留(なる)だけついて行った。


「2人が帰ってきたら情報収集してこないか?出来たら全員でさ?」

「そうだな!」

「了解!」

「それじゃ部屋に戻って準備してくるね!」


その後雫と奈留も帰ってきたので外に情報収集に行った。


全員で宿を出て色々な所に行き話を聞いた。わかった事はアカラント王国付近に怪しい集団がよく目撃されているという事と、勇者と名乗る盗賊が一人捕まった事がわかった。


「なるほど…捕まったって何をしたのよ…」

「さぁな、可能性があるのが大助(だいすけ)だな。だがそこまで馬鹿じゃないよな?」

「そうだといいんだけどね…結構ゲームにはまってたし、異世界にきて勇者だからね」

「わからなくもないけど、何かに操られたとかは?」

「無いとは言えないけど本人を見なきゃだな、そもそも今どこにいるのかすらわからんし」

「残りの3人は今どこに居るんだろ…」

「元気にしてたらいいけど変な事に巻き込まれてなければいいよね…(あきら)くんに春夏(はるか)くんに(こう)くんは仲良しだったから喧嘩とかはしてないと思いたいけど…」


確かにと思ったがこの世界に来てからストレスとかだってあるだろうし全く喧嘩がないとは言えないかもしれない。俺たちは少し喧嘩はしたがすぐに仲直り出来たが…誰か一人でも欠けたりしたらどうなるかわからない。こんな事を考えていると街の前を見張っていた全身鎧のドワーフが話しかけてきた。


「お前さんたちこんな所で何してんだ?」

「あ!ドワーフのおじさん!」

「確かにおじさんだけどよ…俺はドウェグだ。名乗ってなかったな」

「ドウェグさん…難しい名前ですね…」

「そうか?ここら辺の連中はそんな名前ばかりだぞ?」

「そうなんですか…覚えるの大変そうだなぁ…」


ここに住む人の名前は一日じゃ覚えるのは難しいかもしれない…かなり日数があれば…。


「えっとこの街で色々情報を集めてまして」

「情報か…そういえば最近鉄木樹の森(アイアンフォレスト)の様子がおかしいって話は聞くな」

「そうなんですか?それってどこら辺か教えてもらっても?」

「場所か?ここから行くならアラトの道からだな。その道を行けば3時間くらいで着くぞ?」

「それならかなり近いですね、俺らもそこに行ってみるか?」

「命が惜しいなら闇深き森(ダークフォレスト)には近づくなよ?それと最近は鉄木樹の森(アイアンフォレスト)(カラス)の群れがいるから見つけても手を出そうとするな」

「わかりました…でもなんでその闇深き森(ダークフォレスト)には近づいちゃいけないんですか?」


ドウェグさんはこいつらは世間知らずなのか?と心配されながら話してくれた。


「お前さん知らないのか?闇深き森(ダークフォレスト)は魔力の濃度が高すぎて誰も入れないんだよ…昔はそこに城があったが今はどうなってんのかね」

「ドウェグさんは濃度が高くなる前に入った事があるのですか?」

「あぁ、かなり昔だけどな?魔法都市サマルーナって国でよそこは魔法の研究や宝石の生成なんかもしてた国なんだ」

「いい国だったんですか?」

「そりゃいい国だったさ!国民にも国民以外にも優しくてなぁ…二度くらいそこのオーゼン王に国宝の剣を献上したよ」

「すごいですね…でもなんで今は入れなく…?」


そう聞くと少し悲しそうな声で話してくれた。


「あれは1000年前だったか?…災害級の魔物ベグ・ウルフによって滅ぼされたんだ。その場には俺は居なかったがな…」

「そのベグ・ウルフとはいったい?」

「死の瘴気を(まと)ったでかい狼だ。倒そうとした者は居たが全員帰らん人になった…そいつが歩いた場所は瘴気が濃くなり魔物が活性化するんだ。それがサマルーナに現れて滅ぼされたらしいって事しかわからん」

「そんな魔物がいるんですね…その国と国民は…」

「たぶん全滅だ…あの姫様や王妃様も亡くなっただろうな…とても優しくいい方だったのにな」

「その…王妃様や姫様の名前を教えてもらえますか?」

「ちょっと光輝!」

「教えておこう…今では忘れ去られているからな…王妃様はアリシア様で姫様がミシュラ様だ」

「ありがとうございます…でもどうして忘れ去られているのですか?」


少し沈黙が流れた…話すのを迷っていた感じもあったが話してくれた。


「何故かはわからないが人族の記憶から消えているのだよ…その国の本などは残っているが人族はなぜか覚えていないようなのだ。我ら亜人種は覚えているから不思議でな」

「謎ですね…もしよければなのですが闇深き森(ダークフォレスト)の近くまで案内せてくれませんか?」

「俺がか?まぁ案内するだけなら構わんがお前さんたち魔物とは戦えるか?あそこの魔物はかなり強いぞ?」

「大丈夫よ!私は剣姫のスキルを持っているから!」

「剣姫のスキルか…それはかなりすごいな、剣聖に並ぶスキルだからな」

「やっぱり私ってすごいんだね!」

「そうだな(はるか)は強いよ」

「そういう光輝(こうき)も強いでしょ?」

「まぁ…でもインビジブルアサシンだぜ?透明は強いけど弱い相手にしか効かない気がするんだよなぁ」

「ちょっと聞きたいがお前さんたち全員を闇深き森(ダークフォレスト)に案内すればいいのか?」

「はい、お願いできますか?」

「わかった、いつ行きたい?」

「二日後でもいいですか?まだ疲れが残っていまして…」

「私も出来たら…もう少しお風呂とか堪能したいし」

「お前さんたちがそう言うなら二日後だな、まぁその日までゆっくりしてな」


ドウェグさんからOKが出て二日後に闇深き森(ダークフォレスト)へ向かうことになりました。足手まといにはならないように気を付けようと全員で決めました!




―――二日後…




「みんな準備いいか?」

「はっはっはっ!俺はいつでも大丈夫だ…疲れなど俺は感じんぞ!」

「滝くんそう言っていつも疲れてるじゃん…」

「確かにいつも先に疲れてるよね」

「あはは…私たちも平気だよ!」

「体調も万全だしトイレも行ったしOK!」

「僕も平気です」


全員の確認を取り最後にドウェグさんにも確認を取った。


「ドウェグさんも大丈夫ですか?」

「おぉ!いつでも大丈夫だ!っと言っても案内すんのは俺だけどな!ガッハッハ!」


でも全身鎧で兜まで被ってて疲れないのかな?後で聞けたら聞いてみるか。


「それじゃお願いします!」

「おう!任せときな!最後に一つ注意だが鉄木樹の森(アイアンフォレスト)に着いたら出来るだけ警戒(けいかい)してくれ」

「わ…わかりました」


鉄木樹の森(アイアンフォレスト)とはいったいどんな場所なのだろうか?そんなに危険な場所なのだろうかと勇者たちの頭にはそう浮かんだのだった。


「さて行くか!全員遅れるなよ?」

「「はい!」」


白霊鉱山(はくれいこうざん)の街を出てアラトの道に向かいました。白霊鉱山(はくれいこうざん)はの街は数日しかいなかったけど住みにくくはなさそうだなと思うのであった。日本と違って少しほこりっぽいが生きていくのには問題なさそうだ。


「アラトの道はどのくらいで着くのですか?」

「ん?そうだな…歩いて10分程度だろかな?俺も時間は考えながら歩いてないから正確ではないと思うが」

「そうなんですね、それはそうとドウェグさんその鎧重くないんですか?」

「この鎧か?確かにちと重いが慣れれば気にならんよ。ずっと使っていれば体の一部みたいなものさ」

「なるほど…俺たちが付けたら誰も動けなさそうだな…」

「私は絶対に無理だわぁ」

「こんな鎧はお前さんたち子供にゃ無理だろうな。全身で25キロもあるからな」

「そんなに重いの!?女の私には絶対無理…それ着てる女の人も居るんですか?」

「居なくは無いな、それでもめったに見かけんがな」


この世界の女性はかなり体力があるのだろうか?それとも別の何かがあるのだろうかと考えるが…よくわからなかったので考えるのを諦めた。


「そろそろ着くぞ?あの道がアラトの道だ」

「これが…でもなんでアラトって名前なんですか?」

「それ私も気になってた!」

「それは俺も詳しくはないが、俺が生まれるよりもずっと昔…(いにしえ)の時代に出てくる獄炎の大蛇(アラトルシャ)と言われる大蛇が生息していたらしい。その大蛇がこの周囲を通った事によってこの道が出来たとされている。詳しくは家に帰らんとわからんがな」

「いえ、名前の由来がわかっただけでもよかったです」

「何か聞きたい事があれば聞いてくれ、俺がわかる範囲で教えよう」

「その時はお願いしますね!」

「任せろ!」


そんな話をしながらアラトの道を進んでいくのでした。道は広く向こうの世界なら車二台は通れると思う。


「あ、この花きれい!ドウェグさんこの花なんて言うかわかります?」

「ん?どれどれ...こいつは殺花(さっか)って花だな」

「えっ!恐ろしい名前なんですけど...」

「名前は恐ろしいが毒は無い、この花は虫除けになる花でな俺も幼き頃よく持たされたな」

「そうだったんですね、名前に騙されちゃいけないってわかりました!」


桃花(ももか)殺花(さっか)を少し摘んでいきました。途中で冒険者にも会い鉄木樹の森(アイアンフォレスト)の現状を教えてもらいました。


「さっき会った冒険者さんの話を聞く限り今鉄木樹の森(アイアンフォレスト)付近には魔女が出るらしいね」

「魔女ってあれだろ?あのー海外のおばけ?」

「おばあちゃんとかなのかな?」

「すまんがその魔女とやらには詳しくなくてな、教えてもらえるか?」

「ドウェグさんは知らないんですか?鼻が長くてとんがり帽子を被って怪しい釜で何か作っているおばあちゃんです!」

「おっ...おぉ、残念ながら知らんな...最近冒険者から聞いたくらいだが...うむ......」

「どうしたんですか?」

「いやなに...俺の聞いた話では幼い姿と聞いていたのでな、お前さんたちの知っているものと違うのでな」

「違うんですね...滝くんは魔女っていると思う?」

「居るのではないか?まぁこの俺の右手に封じられし光の精にかかれば簡単に倒せるがな!」

「倒してどうするんだよ…まずは話せるかだろ…」


うーん、滝に聞いてもよくわからないかな...雫はどう思っているのだろうか?


「雫は魔女ってどう思う?」

「うーん...やっぱり変身とかするのかな?」

「へ?…変身?」


突然変身という言葉が出てきたのでマヌケな声を出してしまった。


「だって魔女でしょ?変身とかしそうじゃない…?」

「…どうなんだろうな…?」


雫の中の魔女とは変身するのか?ダメだ…全然わからん!いや待てよ?…変身…いやそれアニメの魔法少女じゃね?


「幼いなら魔女っ子だよね!」

「だよねだよね!絶対かわいい!」

「案外ロリババだったりしてぇ」

「この世界だからありえそうだね」


女子たちは魔女の姿について色々言っているようだった。残念ながら俺にはわからんかったよ...魔女が子供だから魔女っ子なのか?


「まぁなんだ...話しているのもいいが遅れるなよ?」

「はーい!ごめんなさい」


ドウェグさんがある気がゆっくりになっている俺たちに声をかけてきたので少し小走りになりながらついて行った。

ドワーフのドウェルさんはいい人そうですね。勇者たちは頑張っていますね!今いる勇者と先に別れた勇者は会うことがあるのか?


少し修正しました。

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