41話 リィアの誕生
ここに来てから約一ヵ月がたった。レオの仲間たちがいっぱい魔物を狩ってくるので解体が大変でもありますね...。
最初のころは解体するたびに吐いていたけど今はできるだけ我慢できるようになりました!そして魔石もたくさん集まりました。
「あれからもう1ヶ月たったのね...色々作ったけどほとんどよくわからない物が完成しちゃったわね。まだ私って探されているのかしら?」
勇者崇拝者という人たちに探されているみたいだけどさすがに諦めてくれているわよね?でもなんで探されているんだろ?
「あ、ミラ様ここに居たのですか?」
倉庫の扉が開くとミリスが話しかけてきた。私を探していたのかな?
「ミリスどうしたの?」
「レオが呼んでましたよ?それで呼びに来ました」
「そうだったのね、すぐに行くわ」
「なにかしていたなら後ででもいいですよ?」
「大丈夫よ、私とミリスが作った物を眺めてただけだから」
「ここでいっぱい作りましたからね...成功したのがまだ5本くらいです」
「私なんてまだ1つよ?ミリスには才能があるわ」
「えへへ嬉しいです」
色々な方法でミリスは剣やレオたちに着けられる鎧?みたいな物を作っている。剣は成功してるけど鎧はまだまだ無理そうです。私はミリスが作った剣に魔法を付与してみて成功したのが一本だけでした…付与は成功率が低いのかな?色々試しているけどわからない事だらけです。
私とミリスは倉庫から出てレオの場所まで行きました。レオから呼ばれるのは初めてかも?
「ミラお嬢とミリス様!実は先ほどアルゲンの眷属が鉄木樹の森付近で騒いでいるのを聞いたので報告しておこうかと」
「なるほど、ちょっとアルゲンに聞いてみるわね。〘テレパシー〙アルゲン聴こえる?」
「お嬢さま聞こえます、こちらも報告しようと思っていた事がありまして…」
「それって鉄木樹の森の事かしら?」
「ご存知でしたか...実は人間たち10人程が鉄木樹の森で何かを探しているようなのです」
「何を探しているかわかる?」
「残念ながらわかりません...ですが眷属を近くに配置させて言葉を聞き取ってまいりますので少しお待ちを」
「わかったわ、気をつけてね」
まさか人間が来てるなんて...私も一応人間?だけど...人間だよね?でも何を探しに...?まさか私を探しに来た勇者崇拝者たち?
「アルゲンに聞いたところ人間が10人ほど鉄木樹の森に何かを探しに来ているそうよ」
「人間が...ミラお嬢以外はあまり信用できんから近寄りたくないな」
「そうね...それでみんなに何かあったら困るわ。みんな大切な仲間であり家族だもの」
「そうです!ミラ様とこのミリスが護ります!本当は私の中にいる子も出してあげたいのですが」
「あと少しで完成するから待ってて...少しずつ素材を集めてきてもらってたから」
「でも、あと少しで出られるって喜んでいますよ」
「もう少し待っててねぇ、人間たちのことは今は置いておいて平気かな?ここまでは入って来れないから。それにアルゲンからの情報も待たないとね」
一旦解散となったがアルゲンの情報が来たらまた集まってもらうことになった。
「私は最後のアレを作ってくるわね」
「それならミリスもついて行きます!その方があとが楽だと思います」
「そうね、私の部屋に行きましょう」
私の部屋と言ってもお城の中にある1階の部屋に錬金釜などを移動させた部屋です。元は外の小屋でしていたが広さが足りなくなったので今は倉庫になっている。マジックバッグに入れてもよかったけど後で再利用するなら出しっぱなしでもいいのでは?となりました。
「ミラ様...あれがあの子の体ですか?」
「そうよ、でもまだ魂を入れる核がないからそれを作ろうと思ってね。その核が出来上がればミリスと分離させて核に入れれば終わりって感じよ」
「成功して欲しいって言ってますよ」
ミリスを作った時は普通の粘土だったけど今回使ってあるのは魔力を多く含んだ粘土を使って体を作ってあります。魂が入れば体は粘土から人の素肌に変わるはずです...たぶん。
髪は私の髪を少し切って頭の部分に置いてあります。私の好みだけどロングがツインテールの感じに作りたいかな。目の部分は火の魔石と水の魔石を使っておこうかな?私の予想では火と水の魔法が使えるようになるはずなのよね。
「核は何にするべきかなのよね…かなりいい物で作らないとね。壊れたりしたらいやだし…うーん…」
「ミラ様の合成で聖の魔石と光の魔石を合わせてそれを核にできないかな?って言ってます」
「うーん、合成で作れるかもだけどまだ試してないのよね。やってみるわ!」
聖の魔石と光の魔石をマジックバッグから出して合成でゆっくり慎重に合成していきます。ゆっくりと聖の魔石と光の魔石が合わさっていきました。合わさった魔石を鑑定すると聖光の魔石が出来ました。
「合成成功したわ!でもこれだけを核にするのは不安ね...」
「そうですか...そういえばあの宝石の入った袋の中身は使えないのですか?」
「宝石の入った袋?...あぁそういえばあったわね。忘れてたわ...あれの中に入っている宝石ってどんなだったかな?」
私はマジックバッグに入っている宝石袋を取り出し、中に入っている宝石を鑑定した。赤い宝石は竜の炎玉、青い宝石はオリハルコン、緑の宝石は風縁の玉という事がわかった。他には黒い宝石が入っていてそれを調べるとアダマンタイトでした。
「このアダマンタイトを使えばそう簡単には壊れなさそうね」
「それを聖光の魔石と合成出来ますか?アダマンタイトってどこかで聞いたような?」
「たぶんギルドで聞いたのかも?冒険者ランクの説明でね?」
「なるほど!それで聞いたのかも?」
「まぁ成功するかわからないけど合成してみるわね?」
「はい!ドキドキしますね」
私はアダマンタイトと聖光の魔石をゆっくりと合成していくが上手く合成出来ず両方ともキーンっと音がなり砕け散ってしまった...。
「あ...失敗しちゃったわね...。アダマンタイトはまだあるし聖光の魔石はもう一度作ればいいかな。でも同じ風にしても失敗するかもしれないから今度は錬金釜に入れて合成してみましょう!」
「ミラ様頑張ってください!ミリスは応援しかできないので悔しいですが...」
ションボリしたミリスの頭を優しく撫でて上げました。すると嬉しそうな顔をしてくれたのでよかった。笑顔の方が可愛いからね。
「ミリスがそばで応援してくれるだけで私は嬉しいからね?」
「はい!ミラ様が嬉しいならミリスも嬉しいです」
この後何度か合成と錬金を繰り返して10回を超えたあたりでようやく成功しました...。ちゃんと数えてないけどたぶん12回目でやっと成功です…!ずっと後ろでミリスが応援してくれていました。そのおかげで成功したのかも?
「ミラ様それが成功した核ですか?」
「そうよ、鑑定してみるね...ふむふむ。名前は大聖の宝玉って名前ね」
「なんかかっこいい名前ですね!これを核にすればいけますかね?」
「成功させるわ!それじゃあ今からミリスの中の魂を取り出すわね?準備はいい?」
「ミリスは大丈夫です!この子も大丈夫って言ってます」
いよいよ取り出す時が来ました...これで成功しなかったらと思うとかなり怖い…。でも必ず成功させなきゃいけない!失敗は許されない!私は1度深呼吸をしてから成功しますようにと心の中で願いました。
「いくよ?〘魂の略奪〙!」
私はミリスに魂の略奪を使用しました。ミリスから取り出されたのはミリスの魂の結晶ともう1つの魂の結晶でした、ミリスの魂の結晶は体に戻してもう1つの魂の結晶を大聖の宝玉に合わせるように入れていきます。できるだけ慎重に丁寧に入れていきます。魂の結晶は取り出してから5分で消滅するので焦りもありますが無事入れ終わりました!
「よし...!何とか入れ終わったわ。ミリスの魂も抜けちゃうとは思わなくて少し焦ったけどね」
「……はっ!…ミリスビックリしました!急に意識がなくなって驚きました」
「ごめんね?でも成功したわよ」
「今この中にあの子の魂が入っているんですよね?」
大聖の宝玉を指でつんつんしているミリス、顔はとても嬉しそうです。私も早くこの子とお話したいし!でもどんな性格の子なんだろ?
「今からこの核を人形に入れるわね?多分かなりの魔力を消費するからミリスは念の為私を支えててくれる?」
「わかりました!ミリスが支えているので安心してください!」
ミリスに念の為支えてもらいながら人形の体に魔力を込めつつ魂の入った核を入れていきます。魔力がガンガン減っていくのがわかり少しふらっとしますがミリスが支えていてくれるので倒れないですみました。この森に来てから色んな魔物の魔力を吸収していたので現在の魔力は5200はあるのに今は1100に減っちゃいました。4100は消費しましたが成功したようです!成功して嬉しいけどちょっと疲れちゃったわね...。
「はぁ...はぁ...で、できた!完成よ」
「ミラ様お疲れ様です...すごい汗ですよ?」
「あとで水浴びするから平気よ...あとはこの子が目覚めてくれればいいのだけど、失敗とかしてないわよね?すごく心配なのだけど...」
「心配なのはわかります...でも待つしかないですね」
...声が聞こえる。誰かが話している声が...いつもよりとてもよく聞こえてくる。ここはどこなんだろ?今まで感じたことがないくらいに重たくて動けない。
「う...明るい...ここが外の世界」
「あっ!起きてくれた!失敗してなくてよかったぁ」
「ミラ様本当によかったですね!」
目が覚めるとそこにはいつも私と話していた声のミリスが居て私の体や核を作ってくれたミラがいて涙が出てきました。私はやっと体を手に入れて歩けるし喋れるんだと...。約束を守ってくれたミラに泣きながら抱きついた私を優しく撫でてくれて一緒に泣いていました。でも…私匂わないよね?それがちょっと心配でした……。
「私...やっと話せるし自分の体もある!嬉しくてしょうがないよ!ありがとう!」
「ううん、出来たらもっと早く作りたかったんだけど素材集めが長引いちゃってね...これから私たちの仲間であり家族よ」
「という事はミリスがお姉ちゃんですね!ふふん!」
ミリスは嬉しそうな顔をしています。名前の無いこの子もそれでいいみたいで嬉しそうです。髪色は銀色でロングヘアで瞳は青色でよく似合っているわ。
「名前決めないとだよね?こんな名前で呼ばれたいとかある?」
「名前ですか?......リーリアかリィアがいいかな?今思いついた名前だと......」
「なるほど、ミリスはどっちの名前がいい?」
「ミリスは迷うけど......リィアがいいと思います!」
「それなら私もリィアで!これからはリィアって呼ぶことになるわね」
「はい!私はリィア...これからもよろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね!」
「ミリスの中から出れてよかったね!」
「はい!これからは触れるからもっと嬉しいです!」
ミリスの中の子はリィアという名前になりました。これからも色々あるかもだけどずっと一緒にいたいよね!
新しく仲間…家族になったリィアはミリスと同じでいい子そうですね。これからも登場していきます!
鉄木樹の森に来た人たちは一体何なのでしょうね?




